約ひと月に渡って書いた「アルコール依存症 回復への道」シリーズの記事は今回で一旦終わります。
これまで3回だけ記事にしましたが、一つ一つの文章量が多くなり過ぎたことはお詫びします。
しかし、これらの記事を読まれた方がアルコール依存症への理解をより深められるように記事を書いています。
医療従事者からの情報、自助グループからの情報、本やインターネットからの情報は今の時代、取りやすいです。
今回のシリーズは、「情報を知恵・思考パターンの変化に、知恵・思考パターンの変化は行動の変化に、行動の変化は生活習慣の変化へ、そして生活習慣の変化は人生を主体的に生ききるという価値観の変化へ。」
これらの変化が得られることを非常に意識しています。
過去記事リンクします。
依存症と認めたくない人へ
思考パターンは変えられる
自助グループの役割
上記の記事を読んでいただくと、さらに理解が深まります。
この記事の最後に、変化をもたらす質問をしますので、是非体験して変化を実感してください。
今のこの時代、情報を得るのは容易ですが、その情報と変わりたいと思っている現状とを繋げるのに必要な要素がたくさん抜けているな、と感じます。
今回の記事でも、そのギャップを埋められるように配慮していますので、是非実感してみてください。
変わりたいのに変われない(断酒)という人の思考パターンを取り戻す変化は、
①自分の中に問いを入れて、
②自分の中に腑に落ちる答えを作らないといけません。
まず、頭の中に問いを入れることが重要です。
問いを入れることで、脳は辻褄の合うように答えを探そうとします。その探す行程が思考パターンのことであり、「逃げる・避ける」という癖がついているとやはり思わしくない結果を出してしまいます。
・恥ずべき自分の人生から逃げ出したい
・苦しみを避けたい
・人間関係のストレスから避けたい
など「逃げる・避ける」という思考パターンではその結果が出るまで交感神経系が活発になり、免疫系の機能は低下します。
このように依存症患者は、ただでさえ免疫系は低い傾向にあるのに、さらに継続した多量のアルコールによって心身を蝕まれてしまいます。
”病気のデパート”と自虐を込めて話されています。
ですので、治療の優先順位としては”命”の次に、”思考パターンの変化”が必須となります。
では、すでにアルコール依存症になって再飲酒のリスクを知っている方は”断酒”自体が目的になってきます。
そうすると、言葉的には「再飲酒を避ける」となってしまい、また避ける思考パターンとなってしまいます。
このままでは、矛盾していますよね?
この矛盾の意味はわかりますか?
避ける思考パターンは、脳内ではストレスとなり交感神経系を活性化させます。その思考パターンだと、結局そのストレスから逃げるための”再飲酒”という口実を作ってしまいます。
では、どうすればいいかわかりますか?
一度自分で考えてみましょう。
Q.どうすれば、”ストレスから逃げるための再飲酒をしなくてすむのか”、どんな方法があるでしょうか?
考えてみてください。
いくつか方法はあります。
矛盾した断酒の継続からの脱却はできます。
その思考パターンを身につけるには訓練が必要です。
頭に慣れさせる必要があります。
簡単な質問を繰り返すだけです。
質問以外の方法もあるでしょう。
何か思いつきましたか?
過去記事を読んでいただいた人は、ピンと来ていると思います。
もしまだ読んでなかったら是非読んでみてください。
長文ですが、読む価値があるので是非落ち着いた環境で読んでみてください。
何度も読み返すこともお勧めします。
では答えです。
A.そのストレスと思っていた感覚や感情は、自分の人生において成長するために必要なことであり、さらに世の中を成長させるために必要なことだった、と気付くこと。
次の質問に答えてください。
①これまでの人生で、どのようなできごとから避けてきましたか?
避けてきたできごとはいくつも挙げてください。
できごと1__________、
できごと2__________、
できごと3__________
②そのできごとが起こって、人間関係、ビジネス面、金銭面、健康面、家族、においてそれぞれ結果どうなりましたか?
避けてきたできごとのそれぞれに結果どうなったのか考えてください。
人間関係 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3___________
ビジネス面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_____________
金銭面 できごと1__________
できごと2_________、
できごと3_____________________
健康面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_____________________
家族 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_____________________
③その結果、どのような感覚・感情を得ましたか?
それぞれの結果に対して答えてください。
人間関係 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3___________
ビジネス面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_____________
金銭面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3________________
健康面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_________________
家族 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_________________
④ ②と③の答えを振り返ってみて、得られた感覚や感情は、あなたをどのように成長させるために必要だったのでしょうか?
できごと1__________________
できごと2__________________
できごと3__________________
⑤②と③の答えを振り返ってみて、得られた感覚や感情は、世の中をどのように成長させるために必要だったのでしょうか?
できごと1__________________
できごと2__________________
できごと3__________________
⑤までの質問で、一度過去のネガティブなできごとを必要だったことにアップグレードします。
そして、次の質問も重要です。
続けてみてください。
⑥これからの人生で、どうしても避けたいできごとは何ですか?
どうしても避けたいできごとはいくつも挙げてください。
できごと1__________、
できごと2__________、
できごと3__________
⑦そのどうしても避けたいできごとが起こると、人間関係、ビジネス面、金銭面、健康面、家族、においてそれぞれどのような結果が生まれそうですか?
どうしても避けたいできごとのそれぞれに、結果どうなりそうか考えてください。
人間関係 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3___________
ビジネス面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_____________
金銭面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3________________
健康面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3________________
家族 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3__________________
⑧その結果、どのような感覚・感情が生まれそうですか?
それぞれの結果に対して答えてください。
人間関係 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3___________
ビジネス面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_____________
金銭面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_______________
健康面 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3_______________
家族 できごと1__________、
できごと2_________、
できごと3________________
⑨ ⑦と⑧の答えを振り返ってみて、得られた感覚や感情は、あなたをどのように成長させるために必要だったのでしょうか?
できごと1__________________
できごと2__________________
できごと3__________________
⑩ ⑦と⑧の答えを振り返ってみて、得られた感覚や感情は、世の中をどのように成長させるために必要だったのでしょうか?
できごと1__________________
できごと2__________________
できごと3__________________
質問は以上です。
後半⑥〜⑩は、これから起こるであろうという不安を先に必要であったことと脳内で解消しておくことによって、不安がなくこれからを迎えることができます。
普段、このような質問を自分自身にぶつけることはないので非常に考えにくいと思われるかもしれません。
しかし、これも慣れです。
①〜⑩の質問は、別にアルコール依存症患者の対象ではありません。
これらの質問は、これからの人生を主体的に生ききるための質問です。
つまり、誰でもするといいです。
これからの時代、これまでとは違った働き方・生き方を選択する機会が増えていると思います。
”今”というタイミングでスムーズに動き出せるようにするには今の内に不安を解消しておくといいのです。
アルコール依存症は、
「自分の人生を主体的に生きていないじゃないか!!いつまで甘えてんだっ!!」
という魂の訴えであると思います。
人はお酒を嗜む、ということにどうして病的になってしまうのか?
世の中は、アルコール依存症患者という社会問題を出していてもまだ必要以上にお酒の販売を苛烈させるのか?
個人の問題は、上記の質問や自分の人生を考える癖をアップデートすることで解決させることができます。
しかし、世の中の問題は今のこの日本自体が
「自分の人生を主体的に生きていないじゃないか!!いつまで甘えてんだっ!!」
ということに気付かない限りなくならないのでは?と考えます。
今回の記事を書いてみた感想ですが、、、
日本の主体性とは、なんでしょうか?
自分にとって日本とは?
日本にとって自分は?
など考えてしまいました。
アルコール依存症というテーマを通して、人生を主体的に生きるヒントをここに記録することができたかな、と思います。
今じゃなくても、どこかでこの記事と出会えたことを思い出して前向きに生きる人が増えることを願っています。
今回も結局長文になりました。
お疲れ様でした。