いつもお世話になっています。

前回は、ブッダに記事を書きました。

たまたま読んでいた本に感銘を受けて書きましたが、いつもは本を読んでもこのように記事にすることはあまりないのですが、自分の理解力のチェックや頭の整理にもなるなぁと思いました。

ここで話す内容の一部は、もちろん日常でも仕事でも活かしていくようにしています。

どこから得た情報にしろ日常に活かしていくっていうことは、人間は日々成長していく生き物なんだなと実感しますよね。

もちろん、すぐにその情報が活きないこともありますが、必ずどこかで繋がりますからね。

情報はいくらあってもいいですが、それを引き出して使えるように整理しておく必要があります。

それが、話す、書く。アウトプットが大事ですよね。

 

 

さて、今回は

「アルコール依存症 回復への道①」

ということで、なぜこのテーマを扱うのか動機を書きたいと思います。

 

仕事で関わることがあるからというのは、確かに動機の一つですが、

このブログの主題である「意識レベル向上」という観点において、社会問題の一つとして見逃せない現象の一つだと考えています。

 

この病気は、「アル中」、と呼ばれたり、「本人の意思が弱い」「だらしない」「自業自得」と思われる傾向が強く、本人もそのような偏見を受けることを避けたいし、何より自分の生活からお酒を奪われたくないと、

医療機関には繋がりにくいのがこのアルコール依存症という病気です。

そして、特効薬はありません。

抗酒薬という薬を飲んだ後にお酒を飲むと二日酔いをさらに酷くした症状が出る薬や、不安解消目的に抗不安薬や抗うつ薬などが処方されることがあります。

しかし、医療機関に繋がっている時にはすでに他の身体部位にも支障をきたしている場合が多いです。

 

以下の文面に対して心当たりのある人は自分を含めて周囲にいますか?

 

・アルコールの過剰摂取は体に良くない、と理解しながらも明らかに過剰に摂取することを続けてしまう。

・持病を持っても、ほぼ毎日飲酒をやめられない。

・飲酒の影響により、仕事や人間関係に支障をきたしてしまっているが、それでもやめられない。

・自分が塞ぎ込んだり、機嫌を損ねている時にお酒を持ってきてくれる家族がいる。それが習慣化している。

 

上記の4つある方は、真剣に人生を見直す必要があります。

 

アルコール依存症の治療ではなく、人生を見直す必要があります。

 

持病を持っても飲酒をやめられない、仕事や人間関係に支障をきたしている、というこの2点だけでもアルコール依存症と言えます。

さらに、お酒がないと機嫌が悪くなり、家族がその対処としてお酒を持っていくという安易な対策を学習してしまっていると、その治療はより繋がりにくくなり、気付いた時には本人の身体的にも、家族の精神的にも金銭的にも社会的にも取り返しのつかない状況に陥っているということもあるのがアルコール依存症の恐ろしいところです。

その場合、家族教育及び支援も必要です。

 

 

現在のコロナウイルスのテーマ「孤立」

 

と同様に

 

アルコール依存症のテーマも「孤立」

 

というところが奇しくも共通しているところです。

 

コロナウイルスの場合、自ら「助けて」と声を上げやすいし、注意喚起もされやすいです。

 

しかし、アルコール依存症の場合、自ら「助けて」と声を上げるのは死ぬ一歩手前になってからで、他の誰かからおかしいと言われても、否認するのがこの病気の特徴です。

巣ごもり消費の拡大により、2020年1月〜4月のキリンでは、のどごし、本麒麟の売り上げは売り上げを伸ばしています。

外出して消費できないから、家での消費が増えるのは当然とも言えるのですが、

節度のある飲み方ができていますか?というところが大事です。

1、自分自身でどう思うか

2、家族から見てどう思われていると思うか

3、社会から見てどう思われていると思うか。

 

1〜3のどう思うか、どう思われていると思うかというところで2つ以上「飲みすぎている、節度がなっていないと思う状態が続いている」なら、人生を考え直す必要があります。

 

 

ここでは、アルコール依存症の治療については人生を見直すと表現します。

その理由は、治療というとその病気自体にしか焦点が行かないため、その人そのものを見過ごしてしまうからです。

一時的に、短期間の断酒ができても、人生の本質は変えられずまた同じ問題を引き起こします。多くの場合、次に起こるときはさらにひどい状態になります。

 

病気をみる時には、西洋医学的に内容(血液、内臓構造・機能、脳構造・機能など)を見ることも大事ですが、その背景(生まれ育った家族、場所、仕事、友人、新しい家族、それらによって作られた思考パターン)を見るという視点が必要です。

 

背景が大事です。

 

 

どうして、病気になるその習慣を作るに至ったのか?自分の人生を分析してみて自分でどう思うか?

病気になって、その結果どうなったか?

その結果起こったことに対してどう思ったか?

自分で努力して改善を試みてみてどうだったか?その結果どう思ったか?

一体、何を許していなかったのか?

 

などなど、背景を探っていく必要があります。

そしてそれは、何のためなのかというとアルコール依存症の場合は、

自分の幸福の源は内にあるということに気付く

非常に強いメッセージなのかな、と私は思いますが、それは人それぞれあるので、自分ではこう考えるということが大事だと思います。

 

 

自分はどんな人生をこれから送っていき、その人生にとって今の自分はどんなメッセージを受け取ったらいいのだろうか?

今この瞬間も命は燃えています。自分は何に命を燃やして生きていくのか?

 

 

 

 

足るを知る

 

という言葉の意味を知っていますか?どう使っていますか?

 

×   自分がもう十分だ、もういらないと思うまで取り入れること。

△ 得ることによって満たされる感覚を知る。その結果、満たされたと思っていたことはなんとも虚しいものだ。

○ 外から得るものではなくて、自らの行いにより内に満ちてくる感覚。人に分け与えると物はなくなるが、自分の内に湧いてくる感覚は貯まる一方だ。

 

ちなみに○は、ブッダ基準ですね。しかし、腑に落ちました。

 

アルコール依存症の人は、往々にして「足りない、満たされない」と外に何かを求めます。

お酒を求め、過去の栄光の評価を人に求め、繋がりを求め、認めてくれる人を探して同じような人がいるお店に落ち着く。

失敗を許せず罪悪感から逃げるためにお酒を利用し、

せっかくうまくいっているのにそんな自分はいけないと、昔親から罵られた過去や上司から受けた叱責を思い出してその恐怖から逃れるために再飲酒

 

自分でも、他の人から見ても、どうしてこんなことをしてしまうのだろうと思うような現実が起きてきます。

 

自助グループとして、断酒会や匿名のAAという団体がそれぞれの自治体にだいたいあります。

今はコロナウイルスの影響により、開催は自粛されていますがそれも徐々に解除されてくるでしょう。

自助グループは共通の目的を持って集まった集団であり、「断酒の誓い」や「AA12のステップ」という指針もあり、その場に参加するだけでも影響を受けます。誰も批判する人はいません。皆同じ方向をみています。

まずは参加するだけでもいいのです。

 

 

今回の記事にも、回復への道をいくつか紹介しましたが、次回ももう少し紹介していきたいと思います。