第2回


探索日 2024.06.01

公開日 2024.06.26

所在地   青森県五所川原市


最初の林鉄のいま


2024/6/1 7:50

私は着々と山にすすんでいた。

マウンテンバイクではなくママチャリでの山越えはかなり堪える。 

それでも小田川林道が林鉄由来の道であるため、かなり緩やかな山登りだったので耐えることができた。


8:00



材木置き場を見つけた。

今でも林業自体は続いているのだろうか。

林鉄がなくなった山にはこうして人々の営みが残されているのかもしれない。


8:03

川が蛇行している場所を見つけた。

ここで自転車をデポして川へ降りてみる。

愛車とはしばしの別れだ。

ここに来た時、クマよけの鈴の音が聞こえたため、先客がいることと一人じゃないという、とてつもない安堵感を感じた。

なんといってもこの当時青森県ではツキノワグマ出没警戒情報が出されていたため、熊への恐怖で気が気ではなかったのだ。

とにかく携帯のクマよけアプリで鐘の音を鳴らしまくっていた。

効果があったかは分からないが、、


先客はどうやら山菜取りの方だったらしい。

クマにも慣れているのだろうか。軽い足取りであった。


一面藪林。あまりの薮に写真を撮り忘れた。

かろうじて山菜取りたちの轍が残っている程度でほぼ歩くところはなかった。

やっとの思いで平面を見つけ、休憩がてら平場を目指していったが、、



!!!!!

これはもしや、、


枕木!!
そしてすぐ横には

天を貫く赤茶色のレールが顔を覗かせていた。


枕木には犬釘の後も残っていた。

おそらくここが路盤だ。いつの間にか小田川林道から外れていたみたいだ。

私もまったく気づけなかった。

路盤はこのように途中から林道を外れ、川沿いを走っていたらしい。

小田川林道は路盤に比べてかなり高い位置につくられているようだ。

そして現在地でのレールと枕木の発見はそれを裏付ける証拠となる。


レールの角度がおかしいのは土砂や度重なる洪水などで一方が地中に埋もれ、一方が地上で浮いたのだろう。

明らかにこの場所だけ地盤が沈下しており、路盤の流出が考えられる。

レールの状態からしてかなり長い間ここで野ざらしにされているのだろう。

そしてこのレール規格は9㎞レール。津軽林鉄で使われていたレールと一致する。


これは、、確定だな


ちなみに自転車デポ地に戻るまでに10分ほど迷った。山で遭難する恐怖感を少しだけ味わった。
味わいたくは無いが、、

ちなみにこの蛇行区間にはこれ以上の遺構は見つからなかった。

そして、今回の旅の目的であり、地図上にも記載した鉄橋跡だが、、、



来る時期をミスった。


藪が濃すぎる

それに実はこの日にクマの目撃情報が五所川原市内であり、恐怖から下へ降りることが出来なかった。

鉄橋跡は一体どんな姿なのだろうか。

それがこれである。

コンクリート製の橋脚の上に鉄製の橋桁を置いた簡単なガーター橋だ。
枕木もそのまま残っており、再訪の必要性を改めて感じた。いつかは行かなければな、、
ただ一人で行くのはおすすめしない。実際の私がそうだったように2人以上でかつ薮とクマが少ない時期、初冬辺りがおすすめだろう。
私も次回は仲間を連れて行こう。



ちょっとだけ!もりひろの宣伝。
五所川原立佞武多には忘れ去られた団体が存在した。そんな団体の復活に向けて起こしたアクションとは!?もりひろ最初のレポをとくとご覧あれ!

・津軽森林鉄道のレポを読んだ方なら分かるだろう。
写真のみが残された謎多き馬車鉄道。
それは我々が想像しているよりも奥の深いものであった。