認知的不協和と投資家の行動 | エリオット波動とフィボナッチ比率で相場を綱渡り

エリオット波動とフィボナッチ比率で相場を綱渡り

エリオット波動とフィボナッチ比率を利用して、相場の転換点をピンポイントで狙っていきます。エリオット波動については、基本から応用まで書いていく予定です。

今回は、相場における認知的不協和と各種バイアス。またこれらにおける相場への影響について
書いていきたいと思います。
タイトルは、わかりにくいかもしれませんが、中身は大したことないので大丈夫です。

■■■問題です■■■

下記のAさんの考え方の問題点は、どこにあるのでしょうか?
「タバコを吸うと、肺ガンになりやすくなるのはわかっている。でもタバコは好きだからやめられない。でもタバコを吸っている人の全員が肺ガンになるわけではない。禁煙のストレスは体に悪いという噂も聞く。悩んでも仕方ないから、これからもタバコを吸うことにしよう。」

■■■回答です■■■

この問題は、「認知的不協和」と呼ばれる心理学において有名な概念です。よくすっぱい葡萄の理論として説明されますね。この場合で言うと、「タバコを吸いたい」、「タバコを吸うと肺ガンになりやすい」という二つの認知が不協和になってしまうのです。
ちなみに、この認知的不協和になること自体は問題ありません。
人間はこの不協和状態を解消すべくバイアスが働いてしまいます。
正しいのは、「タバコを吸うと肺ガンになりやすい」という認知を重く見て、タバコを減らす、禁煙をするということです。
ところが、Aさんは「全員が肺ガンになるわけではない」という認知を追加して、不協和の解消をはかったのです。

■■■バイアスの種類■■■

【確認バイアス】
自分の判断やとった行動を肯定する情報だけを集めて信じようとするバイアス。
タバコがカラダには良いという情報、禁煙は良くないという情報を集めようとして、信じようとする行動。

【反確認バイアス】
自分の判断やとった行動を否定する情報だけを無視しようとするバイアス。
タバコによる肺ガンの発生率などという情報を無視する行動。

その他にも認知的不協和を解消するために人間に働くバイアスはありますが、詳しくは心理学の分野になりますので省略します。

さて、ここからは、これらの心理的なバイアスが相場にどう影響してしまうのか?を投資家個人と市場というマーケットをひとつの有機体として捉えた場合の二つについて解説します。

まず投資家は、ポジションを持っている状態では、客観的な判断をする為の障害となるバイアスを持ちやすいということを理解しなければいけません。
「上がると思って買う」という行動をしていた場合、下がる要因となる情報を認知した時に、不協和を起こします。
このとき、下がるという情報を重視して、ポジションを閉じるというのが正しい行動になります。
ところが、ここで「上がるという情報を集めて買うという行動を肯定しようとするバイアス」や「下がるという情報を無視して見ないようにするバイアス」がかかります。

どうですか?心当たりないですか?
ここまで下がったら、損切しようと思っていたのに、下がってくると、「もうすぐボリンジャーやストキャスで上げるシグナルが出そうだから、もうちょっと待ってみよう」とか思って、損失を大きくしてしまったとか。

ただ、これは「人間だもの仕方ない理論」と言います。
「わかっちゃいるけど、やめられない理論」とも言います。
タバコが健康被害がありますよ。とわかっていても売れている現状が全てを証明してます。
蛇足ですが、この理論で効率的市場仮説が打ち破れるものと思っております。

そこで、これらのバイアスを避ける方法があるのか?
まず、「上がると思って買う」これが駄目です。
「上がるかもしれない」と思って買うのです、もうすこし詳しくすると
「上がるかも知れないと思って買うけど、もしここまで下がったら、上がることはないから、損切しよう」
と決めてから買うべきです。