前回の続きです。
相場を動かすのは、ニュースでもチャートでもなく、実際の売買でしかないということを説明しました。
『買いたい人が多く、売らされた人が多い場合は、価格が上がります。』
『売りたい人が多く、買わされた人が多い場合は、価格が下がります。』
では、買いたい人、売りたい人とは誰なのか?これを今日は考えていきたいと思います。
ドルを売りたい人を考えてみましょう。
日本から、モノをアメリカに売って、その対価としてドルを受け取った日本企業ですね。
ドルをもらっても、下請けにドルで支払いできませんし、ドルで従業員の給料を払うわけにもいきません。
この企業は、ドルを売って、円を買いたいはずです。
ドルを買いたい人も考えてみましょう。
アメリカから、モノを日本に売って、その対価として円を受け取ったアメリカ企業ですね。
円をもらっても、下請けに円で支払いできませんし、円で従業員の給料を払うわけにもいきません。
この企業は、円を売って、ドルを買いたいはずです。
それぞれが自国内で取引する際には、自国の通貨を使えば良いのです。
通貨を売買(交換)する必要があるのは、他国と取引をした場合ということになります。
貿易ですね。
貿易で、国内でつくったものを海外に売ることを輸出といいます。
逆に海外のものを日本で買うことを輸入といいます。
そして、輸出のが輸入よりも多い場合を貿易黒字といいます。
ここで、日本がアメリカに対して貿易黒字だとしたら、それがどういう意味を持つのか?を考えてみます。
日本からは多くのモノがアメリカに輸出され、多くのドルを手に入れます。
そしてアメリカから少しのモノが日本に輸入され、少しの円を渡します。
日本は多くのドルを売りたいと思います。(円を買いたい)
アメリカは少しの円を売りたいと思います。(ドルを買いたい)
この不均衡が相殺されると
ドルを売りたい(円を買いたい)日本が残ります。
買いたい人が多いものは価格が上がり、売りたい人が多いものは価格が下がるので
円の価格が上がり、ドルの価格が下がるという円高ドル安の構図ができます。
この貿易による為替の取引は、実需要と呼ばれます。
これらの取引は、買戻しや売り戻しのない取引でトレンドを形成するものになります。
この理屈では、貿易黒字の国の通貨がどんどん価値があがることになりますが、実際そうはなりません。
そこには、実需要ではなく、仮需要と呼ばれる投資のための為替取引があるからです。
