なぜ価格が上がるのか?下がるのか?
これについて、今日はミクロ的に考えてみたいと思います。
まず、世の中の大原則として、
欲しい人が多い⇒対象物の価値が上がる(価格が上がる)
手放したい人が多い⇒対象物の価値が下がる(価格がさがる)
これは、相場の世界でも同じです。
ただ、実際に買いたい人が多いかどうかなんてわかりません。
実際に買われるから、相場が動くのです。ここが一番重要です。
相場においてそれだけが事実であり、真実です。
それ以外のテクニカルもファンダメンタルも所詮その後付であり、真実ではありません。
では、なぜ買われると価格が上がるのか?
これをちゃんと考えたことはありますか?
買いが成立する為には、売りも同じだけある必要があります。
どちらかだけが多いということはありません。
じゃあ、価格は変わらないのでは?となりますよね。
具体例を出しましょう。
Aさんが車をアメリカに100ドルで輸出しました。
Aさんは、もらった100ドルをB銀行で77万円に換えました。
この100ドルを中心に見ると、Aさんが売り手でB銀行が買い手です。
Aさんは、自分の車が77万円になったので、OKです。
ところがB銀行は、100ドル持ってます。B銀行もドルを使うことはないので、売りたいのです。
B銀行は、C大手銀行に100ドルを売るのです。損をしてでも。得をしても。
C銀行も100ドルをD銀行に売ります。
これは、だれかがこの100ドルを受け止めるまで続くのです。
すると、この100ドルの価値は下がりつづけます。
これはつまり、売りたい人と買わされる人の構図です。
買わされた人は、翌日から売りたい人に変わるのです。
売りたい人と買いたい人のバランスが取れれば、レートは動かないです。
これが、買いたい人と売らされる人の構図になれば、価格は上がります。
もう一度確認すると、
なぜ価格が上がるのか?下がるのか?
その原因は、テクニカルでもファンダメンタルでもありません。
「買いたい人が多く、売らされた人が多ければ、価格は上がります。」
逆に
「売りたい人が多く、買わされた人が多ければ、価格は下がります。」
これが、ただひとつの事実であり真実です。
では、テクニカルやファンダメンタルはあてにならないのか?
もちろん役に立つものですが、それらは、全て買いたい人が多いのかどうかを推測するために役に立つという程度のものでしかありません。
FRBが利上げを決定した。だからドルが上がるのではありません。
利上げをしたという情報を入手した人達の中で、買いたい人が多くなると価格があがるのです。
移動平均線がゴールデンクロスした。だからドルが上がるのではありません。
そのチャートのシグナルを見て、買いたい人が多くなると価格があがるのです。
そうすると、相場の全参加者がどんな時に買いたいと思うのか?が重要になります。
これには、仮需要と実需要の違いもあります。
相場の中には、常に買いたい人も売りたい人も混在していて、それらのすべての参加者は、何らかの判断をして売買をするわけで、その判断の材料が何なのか?この全てを理解することは不可能です。
いくら本来上がるべき材料があろうとも、その材料が全体に広く伝播しなければ、買いたいと思う人は増えません。
本来大して下がるべき材料でなくとも、その材料が全体に広く伝播してしまえば、売りたい人が増えるのです。
テクニカルは、自分だけにしかわからないシグナルを出すものは、役にたちません。できるだけ多くの人が判断材料としてみているものが、大きなエネルギーを持つことになります。
複雑に数字をいじりまくっても、他の大勢がそのポイントを意識してなければ、その大勢はそのポイントで判断をしないので、そのポイントで価格が動くわけではありません。
ファンダメンタルは、その情報がどれだけ絶対的な意味を持つのか?よりも、その情報がどのような状況で、どのように伝わったか?そしてその情報が自分が入手した時点でどれほど市場に浸透していて、自分よりも後にその情報を入手して判断をする人達がどれくらい残っているのか?そして、残っている人達の判断の多くが自分と同じ判断になるのか?それを理解することが大切になります。
相場というのは、買いたいか?売りたいか?の人気投票であって、その市場参加者の多数決で価格が決まるということを、テクニカルやファンダメンタルを勉強する前に、是非理解しておくべきだと思います。
よくテクニカルやファンダメンタルを勉強すると「上がるはずなのに下がった」とか「下げるべきなのに上がった」とか思うようになりますが、それは単に自分と反対の判断をした人が多かったということです。正しいとか間違いとかではありません。
次回は、実需要と仮需要、トレンドとボラリティについて、解説したいと思います。