(vol.253) 2024/3/6(水) 新規就農者へのアドバイス・マンダラート | もりもりばたけ日記

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2024年4月にOPENしたOrganic field「もりもりばたけ」のブログ。
すべてが新しい発見になるので日々の悩みや感動を赤裸々に綴ります。

卒業まで1週間を切り、いよいよ講義もクライマックス。新規就農者への具体的なアドバイスをいただいた。

 

【ジャガイモ栽培(春作)】

畝間 1-1.2m、畝幅 65-80㎝、畝高 25㎝以上、2条植え、株間 30㎝、元肥 10㎏・N/反

・芋を大きく育てたい場合は、株間を5-10㎝広めにとる、残す葉を手で押さえて一本ずつ芽掻きする、枯れてくるまで収穫しない、梅雨時期の湿度に注意する

・マルチを張る → 種芋を用意し、カット → 穴を開ける → 種芋を入れる → 土をかける

・畝高を30㎝としたら、種芋は土表面から10㎝以上深く植える

土はマルチの一番上までかぶせず、穴の上に10㎝くらい空間がある方がいい

・空間があることで雑草を抑えられ、土表面は暖かく、加温にもなる

・基本的には秋作も同じ(ただし種芋はカットしない)

 

【玉ねぎベト病対策】

・水はけが悪い場合は高畝にする

高畝にすることが難しい場合は、畝横の溝を切り、通路の真ん中に置くことで無理やり高畝にする

・葉が黄色くなってきていたら追肥する

 

【ハウス内の根腐れ対策】

・ハウスの端部から水が入り、湿害が出ている。

・ベッド面を狭くしてでも高畝にした方がいい。

ハウスの横に溝を掘る場合、こぶし一つ分くらい外に30㎝くらいの深さの溝を掘るといい。ハウスから溝が離れていたら意味がない。

・防草シートを張っておけば崩れることはない。

 

【菜花の虫鳥対策】

・ヒヨドリ対策は線を張るなら20㎝以上高めに張る。(低いとその線に乗って食べられてしまう)

防虫ネットやパオをかける場合は、使うマルチの+60㎝の幅を買うといい。(150㎝マルチなら210㎝幅のネット)

 

【普及センターとの連携】

各圃場、各畝で実験をし、試行錯誤していくことは大事だが、なかなかまとめるのは難しい。実験結果は書式にこだわるよりどう感じたかを日々のブログにまとめて、検証してこうと思っているが、大掛かりな実験をしたい場合は、県の普及センターに相談してみることもあり。彼らもサンプルを欲しがっており、やりたいことが一致すればデータは普及センターが取ってくれるし、検証もしてもらえる。

ホームページを調べてみると、新規就農者の栽培支援という項目もあるのでどういうことをしえてもらえるのか一度話を聞きに行くのはありだと思う。

 

【栽培品種選び】

・どの野菜がその土地に合っているかは周りの農家さんが多く作っているもの。それをマネすることから始めるのもあり。

作物の種類は公開されているので、その中から考えていくのもいい(1388種類)。

・どの野菜を選ぶかを仮決めしたら、顧客ターゲットを決めてから本決めしていったらいい。顧客の声を聞くことは大事。

・伸びると思われる品目ːマカ、ワサビ、きくらげ、菊芋、レモン、大豆、白いんげん

 

【応援してもらうための工夫】

・大事なのは納得してもらう事なので、自慢の計画書を全ていう必要はない。

・応援してくれる人にとってのリターンは何かを描く

・例えば、マカとはどういうものかと言われたら、「カブっぽいもの」、どうやって育てるのかと言われたら、「そこらへんのものと変わらない」という感じてゆるくする方が伝わることもある。(嘘はダメ)

 

【補助金】

女性が働きやすい環境の整備等に対する支援というものがあり、トイレを男女別に改築するということも補助金対象になる。

環境負荷低減できる機械は補助が出るものがあり、先月公開されている。ただ、計画を提出して認定されてから購入になるのですぐに使えないことがネック。また100万円以上の機械で新品ということもみどり投資促進税制の条件になる。また、購入金額の補助ではなく、通常の償却額に金額を上乗せして償却でききるという税制。いずれにしてもみどり認定取得が必須。

 

【商標などラベル表示可否確認方法】

商標種苗法GIの3つを確認し、どこにも登録されていなければ基本は使える。新たな名前を付ける場合も同じようにこの3つを確認してひっかからなければ大丈夫。

商標を確認する際に漢字とひらがなで区別されるので注意Google検索時に「商標 なるときんとき」という風に検索すると感じもひらがなも拾ってくれるので確実な気がする。

・屋号の商標登録はある程度広がってきたら登録した方がいい。弁理士に相談した方がいいが、商標登録料5万円と合わせて申請費用は67000円程度。

・学校のマークも卒業生であれば使ってもいい。

 

【カーボンクレジット事業】

・日本ではJ-クレジットを利用することになるが、J-クレジットが認めた事業のみ企業が買う仕組み。

・現時点では農業に関わるのは、バイオ炭を蒔く(二酸化炭素を地中に閉じ込める意味)と、水田の中干し延長のみ。

・海外で直接カーボンクレジットに関わることもあることにはあるが、測定方法に信ぴょう性がないとの指摘あり。

 

【イベントを円滑に進める方法】

・タスク管理をすることが大事。

当日の進行台本を作り、全員で共有しておくとやりやすい。

・書式は「台本 テンプレート」と検索すれば例文付きでダウンロードできる。

イベントに誘う場合は事前にリアルで会って誘うことが有効。本番のイベントの前に会う機会(無料イベントなど)を作るようにする。

イベント保険は各保険会社が出しており、1日単位でも設定できるので入っておいた方がいい。熱中症予防の説明を事前にしておくことが保険がおりる条件になるなど知っておいて損なことはない。

・ファイミリー層をターゲットにする場合は、毎年その子供たちが喜べるコンテンツに変化をつけていくとファン層が濃くなる。

 

 

最後に、夢を達成させるためにマンダラートを書いてみようということになり、ゴールを「売上1000万円、利益500万円」として書いてみた。どこまで具体的に書くか悩んだけど、これはアイデア出しに向いていると感じ、とりあえず深く考えずに書き出していった。そうすると作成するのに時間がかかる項目が出てきて、どこの項目でアイデアが不足しているかがわかった。無理やりにでも8項目のアイデアが必要なので面白いと思った。でも実現のためにはここから具体的なスケジュールに落とさないといけない。

 

もりちん