シャイン | mori17さんのブログ

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「映画大好きおっさん」の映画関連

今回視聴したのは、1996年の「Shine」で、アマプラにて拝見しました。

 

シャイン

 

この映画は、実在した天才ピアニストを描いた作品ですが、公開後に事実と違うと言って彼の家族から怒られたそうです。

 

今話題の原作改変ってわけですね。

 

主人公の名前はデイヴィッド・ヘルフゴッド。

 

彼はオーストラリア生まれで、父親からピアノを教えられ周りからも称えられるほどのピアノ弾き少年になりますが、父親が偏屈で自分が成し得なかった音楽の道を子供に強要し、しかもマインドコントロールを息子に施し、父親に逆らえないように育てます。

 

そのため主人公は引っ込み思案なものの、どこかで笑いをブッ込んでくる謎の人格を形成していきます。

 

そうこうしていると、ピアノの先生が独学の癖がつく前にプロに教わるべきだと助言してきます。

 

しかし父親のピーターは独学で充分だとこの話を断ります。

 

ピーターは承認欲求が強い感じで、息子が成功するのは父親あってのものといった独善的な考えを持っており、しかし、デイヴィッドがラフマニノフを弾きたいと言い出し、さすがに素人が扱えるものでもなく、仕方なくピアノの先生に教えを乞うことにします。

 

するとやっぱりというかメキメキ上達し、アメリカ留学の話が持ち上がります。

 

しかし毒親ピーターはそれを良しとせず、デイヴィッドは悶々と過ごします。

 

そんな時、キャサリン・プリチャードという女性作家に出会い、彼女から誰も弾かなくなった不幸なピアノを弾いてもらえないかと話しかけられます。

 

彼女に出会ったのはデイヴィッドにとって転機であり、彼女から「言葉で表現できないことをピアノで表現している」と言われ、彼女から聞かされた物語をピアノで表現するかのようにピアノを楽しみます。

 

ここで水滴の表現といったものを会得したらしく、後に体調を崩してから何故水にこだわるのかが分かってきます。

 

その後、奨学金でイギリスへ留学しないかとの申し出があり、やっぱり反対する毒父に対し、初めて自分の我を通しイギリスへ留学することになります。

 

父の教えは「人生は残酷だ、しかしそれに耐えて生き残るのだ」です。

 

父と決別したデイヴィッドは、これを胸にイギリスへ旅立ちます。

 

ここまでが前編で、観ていると鬱になりそうなくらい苦悶するデイヴィッドがヤバかったです。

 

そしてイギリス編へ移ってからは明るくなり、ますますピアノにのめり込むデイヴィッドが描かれます。

 

また、友人と羽目を外す様も描かれ、青春を謳歌している感じが凄くよく、パークス教授に教えを請う姿がとても情熱的です。

 

そしてラフマニノフをコンクールで弾くことになりさらに苛烈にピアノに情熱を注ぎます。

 

音符をおろそかにするな

まず正確に暗譜するのだ

そして忘れ、指だけを使い

指が動きを覚え

考えないでも弾けるようになる

音楽は自然にハートから流れ出す

 

パークス教授からは、「明日などないと思って弾け」と言われ、そしてコンクールの当日、デイヴィッドは実に苛烈に情熱的に今に集中してラフマニノフを弾き、優勝するのですが、頭が真っ白になってしまい、倒れて精神病院に入院することになります。

 

入院中のデイビッドを他人から見ると、自分の世界を持って、現実と自分の世界を同時に生きており、他人からは理解されることなく生きていました。

 

これにより「デイヴィッドおわた」になってしまいます。

 

ほんで、ここまでで青春を描いた中編が終わり、ここからは後半が始まります。

 

後半は、自身が悪いことをしたため、罰を受けて精神病院に閉じ込められていると自分を責め、そして他人から見るとおかしな言動をするので、なかなか社会復帰できませんでしたが、やがてピアノを弾かせればその才能を見事に開花するということが世間にバレ始め、レストランでの演奏で社会復帰を果たします。

 

その後、決別した父親から初めて抱きしめられ、自分は悪いことをしたのではないと、人の生を噛み染むデイヴィッドは何かを取り戻し、ますます言葉で表現できないことをピアノで表現していきます。

 

そして、その成功ぶりを見た占い師のギリアンが、星の導きからなのかデイヴィッドに興味を持ち、しかもデイヴィッドも子供みたいな自分を受け入れてくれる彼女にプロポーズし、ギリアンはそのことを星に聞いたところ、その結果は、結婚を決意するものでした。

 

何か分かりませんが、彼女は彼をコントロールすることができるようで、結婚してからは復帰リサイタルを開き、家族やかつてのピアノ教師、聴衆からから大歓声を受けます。

 

そして父親の墓を前に、「人生は残酷だ、しかしそれに耐えて生き残るのだ」の教えを噛みしめながら、ギリアンとこれからの人生を歩んでいくのでした。

 

ってな感じの物語で、アカデミー賞も取ったのですが、監督もドキュメントを物語にしなくてはいけなかったので、あえてあまり取材はせず、父との確執から決別、和解、乗越えといった話へ改ざんして話を盛ったようです。

 

Wiki情報によると、演奏はデイヴィッド本人が行い、演奏時の手のアップシーンも本人の手だそうです。

 

音響の良い条件で聴いたせいか、かなり耳に残る映画鑑賞となり、やっぱこの人スゲーピアノ演奏者なんだと実感し、映画そのものよりもピアノに感動した感じがしますし、本物は違うのだと思わされました。

 

そんな感じでした。

 

 

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