11月のブログで、四日市市の市税収納率が6年連続で県下1位になり、昭和52年度以降の最高を達成したことを紹介しました。

 

≪【四日市市/市税収納率が6年連続で県下1位に!】昭和52年度以降最高値を記録。高い納税意識に感謝≫

 

 四日市市では、市税の他にも『市営住宅使用料』が極めて高い収納率を誇っています。

 

 そして、この『市営住宅使用料』の令和4年度の現年度分の収納率が、遂に100%を達成しました。

 

 令和4年度の四日市市の現年度の市営住宅使用料は3億3,123万円で、その全てが滞納無しに支払われたということです。

 

 これまで、令和2年度の99.98%が最高の市営住宅使用料収納率でしたが、その水準を超えて、初めてとなる100%の達成となります。

 

 四日市市の規模で、市営住宅使用料の滞納が0円ということは、極めて珍しく素晴らしい結果と言えます。

 

 『市営住宅使用料』の収納率が高いと聞くと、強制的な徴収をイメージされる方が多いと思いますが、四日市市の対応は全く逆で、現場職員の入居者への「寄り添い」が背景にあります。

 

 通常、市役所の市営住宅課では、市営住宅の管理や家賃の徴収が主な業務で、徴収業務においても手続きを粛々とこなしていく事となります。

 

 その市営住宅課において、10年程前から職員の意識の変化がみられました。

 

 必死に徴収業務に取り組んでも収納率の向上には限界があることが分かり、なぜ入居者が滞納になるのかその本質を改善していく必要があると考える様になりました。

 

 ある職員が自らの意志でファイナンシャルプランナーの資格を取り、家賃が払えない入居者の背景を理解し、その原因を解明した上で、支払いへの道筋を共に考えました。

 

 資金管理が苦手な入居者には金銭管理のアドバイスをしたり、複数月の滞納とならないよう、未納家賃が発生した初期段階で入居者と折衝を行うことを徹底しています。

 

 年金受給者に対しては年金月に2ヵ月分の徴収を行うなど、入居者の生活実態に応じた納付交渉も行っています。

 

 また、本来行政からの支援が受けられる対象者にも関わらずその支援を受けられていない入居者もおり、職員がその方と市役所の福祉部局とを繋ぎ合わせたりと徹底的に入居者に「寄り添う」ことを心掛けました。

 

 そうしたことによって、入居者と職員の信頼関係が生まれ、それが家賃の納付意識の高まりにも繋がり、家賃の滞納が大きく改善してきました。

 

 都市整備部と健康福祉部の連携という、役所の縦割り行政の壁を打ち破った良い事例です。

 

 入居者からは、市役所職員の「寄り添う」姿勢により生活の改善も図られ、多くの感謝の言葉も頂いています。

 

 正に、縦割り行政の考えから脱却し、真に市民の為を考えることが出来た、四日市市役所の職員力の高さであると言えます。

 

 入居者の皆さんのことを考え、「寄り添う」ことが収納率向上という大きな結果を生んでいます。

 

 一人一人の職員が自らの担当に捕らわれず、市民の皆様のことを第一に考えられる四日市市役所を目指し、職員が一丸となって頑張っていきます。