2月のブログで、四日市市の市税収納率が2年連続で県下1位になったことを紹介しました。

 

≪参考ブログ≫

・【四日市市/市税収納率が2年連続で県下1位に!】昭和52年度以降最高値を記録。体制強化が実を結ぶ

https://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-12560968554.html

 

 四日市市では、市税の他にも『市営住宅使用料』が極めて高い収納率を誇っています。

 

 平成30年度の『市営住宅使用料』の現年度分の収納率は99.92%となり、平成29年度の99.91%を上回り過去最高を記録しました。

 

 収納率が99.92%ですから、ほぼ全ての家賃が適切に収納されていることになります。

 

 『市営住宅使用料』の収納率が高いと聞くと、強制的な徴収をイメージされる方が多いと思いますが、四日市市の対応は全く逆で、現場職員の入居者への「寄り添い」が背景にあります。

 

 通常、市役所の市営住宅課では、市営住宅の管理や家賃徴収が主な業務で、徴収業務においても手続きを粛々とこなしていく事となります。

 

 その市営住宅課において、6年程前から職員の意識の変化がみられました。

 

 必死に徴収業務に取り組んでも収納率の向上には限界があることが分かり、なぜ入居者が滞納になるのかその本質を改善していく必要があると考える様になりました。

 

 そして、ある職員が自らの意志でファイナンシャルプランナーの資格を取り、家賃が払えない入居者の背景を理解し、その原因を解明した上で、支払いへの道筋を共に考えました。

 

 資金管理が苦手な入居者には金銭管理のアドバイスをしたり、本来行政からの支援が受けられる対象者にも関わらずその支援を受けられていない入居者もおり、職員がその方と市役所の福祉部局とを繋ぎ合わせたりと徹底的に入居者に「寄り添う」ことを心掛けました。

 

 入居者の皆さんもその職員の「寄り添い」に応えて頂き、家賃の滞納が大きく改善しました。

 

 市営住宅課は都市整備部にあり、福祉とは関係の無い部署ですが、役所の縦割り行政の壁を打ち破り、福祉的な動きを自らの判断で行ったのです。

 

 入居者からは、市役所職員の「寄り添う」姿勢により生活の改善も図られ、多くの感謝の言葉も頂いています。

 

 それを見ていた同僚職員も刺激され、市営住宅課ではファイナンシャルプランナーの資格を取る者が増えています。

 

 これまでの通常業務という壁を打ち破り、入居者に「寄り添う」ことを実現出来た、四日市市市役所市営住宅課だからこそ99.92%という高い収納率を実現出来たと胸を張って言えます。

 

 正に、縦割り行政の考え方を捨て、真に市民の為を考えることが出来た、四日市市役所の職員力の高さであると言えます。

 

 この取り組みは、マスコミでも大きく取り上げられ、本市の取り組みとして他の自治体に誇れるものの一つとなっています。

 

 入居者の皆さんのことを考え、「寄り添う」ことが収納率向上という大きな副産物を生んでいます。

 

 新型コロナウイルスによって厳しい状況にある入居者の皆様に対しても、継続して「寄り添う」対応を心掛けています。

 

 市民の皆様にとって四日市市役所が第一に頼って頂ける存在になれるように、これからも職員が一丸となって頑張っていきます。