大阪万博がピンチ!は巷の噂レベルから、誰もが知る一般常識になってきましたね。
MBS毎日放送のニュースになりました。

 

 


は、東京だとTBS系列ですので、建設関係の事件では、私もいろいろ出演させていただいたことがあります。
思い出深いのは近鉄生駒線で住宅地の崩落事故のとき、スタッフの方と現地に行き被災された住民の方の生々しいお話をお聞きして、近鉄さんの早急な判断をうながし、復旧に向かったのは、やはり報道の力だったと思います。

そういった意味では、大阪万博の建設問題を大きく採り上げているMBSさんの報道で、多くの方がこの問題を知り、それによって方針変更を含めた解決策が支持されるようになるんでは?と思います。

で、このニュースなんですが、大変なコメントがありました。
以前、私がこの一連のブログで2024年問題を説明したと思います。

大阪万博がピンチらしい⑤

それは、なんだったかというと、
建設業でも残業規制が始まるよ、というもの。


で、建設業の残業はつきものだということ。
 

その理由は、工事現場の作業が始まる前の準備と作業が終わった後のデスクワーク。

つまり、工事現場の作業の前後に少なくとも2時間、たいがいは4時間くらい残業がある。

だから、工事現場の作業時間が8時間だと、
建設工事会社の管理者は10時間から12時間働く。
なので

建設会社の社員さんを8時間に縮めるためには現場作業時間が6時間にならないといけなくなる。
というものでした。

これが非常に難しいので、こっそり残業とかにならざるを得ないだろう、それがきっと大きな問題になってしまうだろう、と思っていました。
 

しかし!このMBSのニュースによれば、

(建設業界団体幹部)「そもそも万博の海外パビリオンの建設は、モデル現場にしていくということで、土日も原則休みにするという指針が示されていた。」

 

なるほど!

大阪万博ではじめて、建設業界も土日休みの8時間労働でやりきる!ということなのか。

できるのか?

作業時間の短縮だけではない。

工事現場の作業というのは、その前に「運ぶ」という作業がある。
そして、終わった後にも「運ぶ」という作業がある。

こうした大型輸送は運転だけじゃなく積み下ろしにもプロの技が必要です。


コンクリートミキサー車は迅速に運ばないと硬化が始まってしまう。


コンクリート版のような重量物は積載制限もある。

 

もっともっと様々な車両が出入りします。
当然、働く方々の数千人くらいの人員の車両もはいってくる。
 

働く車ファンならば、一日中見ていても飽きないでしょう。

それらの車両が、工事が佳境にはいってくる頃には、パビリオンが100軒くらい同時進行するときには、1日1万台以上はいってくるでしょう。

それらは、なんかAIで管理されているというんですが

夢洲に入ってくる車両も
1日あたり5千台とかいうんですが、



それは、夢洲という、孤島にはいってくるまでの車両の管理であって、
大阪湾岸のすべての車両の動きを網羅しているわけではないですからね。
 


ちょうど先日、私は自動車で尼崎のテクノランドに行きましたが、ICから割と近くても、高速出るまでと高速に入るまでで渋滞しましたからね。

湾岸舞洲や南港北のICからは5~6キロ相当離れていますからね。

運送車両の方々は、夢洲出たら仕事終わりじゃなくて、目的地に着いたら、会社に着いて報告手続き終えて車両を掃除して返してから、はじめて退社ですからね。

そこまでも働き方改革で残業禁止にもってくとなると、輸送時間も抑えていかなくてはいけない。

これまでの工事工程のスピードの見込みでは無理でしょう、6割以下に落ちてしまうでしょう。

でありながら、遅れた工事を急がせる。

相当に至難の業だと思いますよ。

つづく