やっぱり君が好き(56) | mori--coのブログ

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高校生カップルの10年越しの恋愛ストーリー
26歳になった2人の運命は・・・?

毎週日曜・木曜日更新予定

「おしゃべりの時間は終わり。これ、アンナが提案した企画、試験的にやっみたいってお店が2店舗申し出が来たけどどうする?」

「どうするも何もさせてもらうしか無いでしょ。」

「本当に良いの?」

「えっ?どういうことですか?」

「一店舗目は地方なの。もう一店舗が・・・。Sole Alante(ソルレ カランテ)なんだよね」

「・・・。どうする?アンナ」

「何が?せっかくのチャンスなんだししますよ。ちゅんくんに会えるから。」

「アンナが良いなら良いけど。」

どこかで恭太に会える気がしていた。

Sole Alanteともう一店舗は地方のフレンチレストランだ。フレンチレストランには他の社員と野田さんが最短で2ヶ月最長で1年の出張に行くことになった。

Sole Alanteとの打ち合わせには、恭太に会うことは無かった。

駿太は取締役で全国を歩き回っているがなるべく都合をつけてくれた。どうしても無理なときは代理として咲良が打ち合わせに何度か出てきてくれた。

「アンナちゃん久しぶり~。ゴメンね。駿太遊びに行っちゃった。」

「遊びって仕事でしょ?(笑)」

順調に打ち合わせが進む。

「では、3週間後にランチで一日限定10食。一週間でやってみましょう。」

「分りました。常連のお客さんにもお声がけをしてみます。中には食べたくてもいつも我慢してくださっている方もいらっしゃるので。」

「お願いします。」

この三週間はいつ寝て、起きて居たのは記憶に無いぐらいの忙しさだった。

「ランチ担当のシェフから一つお願いがあるみたいで伝言を預かってます。」

駿太が最終打ち合わせの時に言い出した。

「えっ?今からですか?」

「すみません。どうしても伝えて欲しいとの事だったので。まだ僕も読んでないので内容が分らないんです。」

「分りました。ただ、無理なことは無理と言うのでご希望に添えないこともご了承ください。」

橋田さんがそういうと手紙をアンナに渡した。

「はい。では読ませてもらいます。」

内容は無理難題な事は一つも書いていなく、感謝と励ましのメッセージだった。