やっぱり君が好き(57) | mori--coのブログ

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高校生カップルの10年越しの恋愛ストーリー
26歳になった2人の運命は・・・?

毎週日曜・木曜日更新予定

しかし、アンナはこの手紙が直ぐに恭太が書いたものと分り、涙が止まらなかった。

「(泣)。・・・。すみません。とても素敵なメッセージだったので。シェフにありがとうございます。これからもよろしくお願いします。とお伝えください。」

そう言うとアンナは会議室から静かに出て行った。

「恭太に会いたいよ・・・。」

廊下の隅で泣き崩れる。

「アンナちゃん。ゴメンね。泣かせてちゃったね。」

「ちゅんくん。恭太に会いたい。会わせて。お願い。」

「僕だって会わせてやりたい。でも恭太が約束の日まで会わないって決めてるんだ。」

「そんなの私無理。我慢できない。」

少し困りながら駿太がスマホを取り出す。

「これ、今の恭太。アンナちゃんとの夢の為にめちゃくちゃ勉強して調理師、乳幼児食指導士、食育健康アドバイザー、アレルギー対応食アドバイザー、もう訳がわかんないぐらい食品関係の資格を取ったんだ。『アンナを幸せにするって約束したから』って。」

さらに泣き崩れるアンナ。

小杉さん、橋田さんは駿太にアイコンタクトを取り先に帰ることにした。

「少し落ち着いた?」

「ゴメンね。ありがとう。私本当に馬鹿だ。話も聞かないで恭太から勝手に離れて・・・。」

「逆にそれが恭太に火をつけたんじゃ無い?じゃなきゃ今頃もっと最悪な男になってたよ。」

「ちゅんくん以上に最悪な男?それはヤだ~(笑)」

「酷くない?(笑)あっ。デリバリーだけどランチ頼んでるから食べて帰りな。橋田さんから伝言。『午後から休み。その代わり、土曜日おごりでご飯』だって。優しい先輩だね。」