こんにちは。

 

いつもありがとうございます。

 

 

 

 

最近立て続けにこんなニュースが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

機内の与圧に関しては以前こんなブログを書いています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結構書いていますね。ということはなかなか無くならないトラブルということで、旅客機が空気の薄い高高度を飛行する以上、備えは常に怠ることができないのです。

 

今回の件はいずれも緊急降下を行っていますが、パイロットとしては出来うる最大限の措置です。

緊急手順が決まっているので、我々にとっては訓練された手順を粛々と行うのみなのですが、乗客の皆さんはとても不安に思われると思います。

 

乗客の皆さんは、もし酸素マスクが天井から落ちてきたら慌てず確実に装着して、あとはパイロットが安全高度に飛行機を降下させ切るまで落ち着いて座っていていただければ幸いです。(なかなか落ち着くことなんでできないでしょうが、過呼吸を防ぐためにもこのブログを思い出してパイロットを信じていてください。)

 

安全高度とは、障害物からの間隔を保ちつつ機外の空気をそのまま吸っても人間が普通に生き延びられる高度です。

10000フィート、約3000mの高度がそれに当たります。

 

ちなみに日本でも富士山をはじめ、日本アルプス周辺には3000mを超える高い山がたくさんありますよね。

もし運悪くそのあたりで急減圧が起こった場合はもう少し高い高度で一旦レベルオフ(巡航)し、海の方へ出てから1000フィートへ再降下します。

 

過去ブログで紹介した通り、高高度では一瞬でハイポキシア(低酸素症)になります。一刻も早くその高度帯を抜けるための緊急降下ですので、時には一分に2000m以上の降下率でダイブすることもあります。

 

昔に比べると機械の信頼性は格段に向上していますが、それでもこんなインシデントが起こるときは起こります。

 

我々も常に心の準備をしてフライトに臨んでいますので、飛行機に乗り慣れた皆さんも今一度、「客室乗務員の安全デモ」や「セーフティービデオ」をしっかりと見ていただき、座席前の「安全のしおり」を隅々まで読み込んでみてください。

ご自身の安全のためにも、よろしくお願いします!

 

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