おはようございます。
いつもありがとうございます。
先日の「居眠りしたパイロットのせいで目的地までオートパイロットが飛び続けた」というインシデントから、過去のこんな事例が思い出されます。
ヘリオス航空といえばこれというぐらい有名な事故です。
詳細はWikipediaを読んでいただければ分かるのですが、簡単に言うと・・・
①与圧装置の故障または設定ミスによって、乗客乗員全員が低酸素症になった。
↓
②コックピットでは警報が鳴ったが、適切な処置を取らなかった。
↓
③一人の客室乗務員以外は全員昏睡状態となった。
飛行機はFMSに入力したデータ通りに飛び続けた。
↓
④一人の客室乗務員だけは状況に対処可能だったが、間に合わず飛行機は燃料切れで墜落した。
という経緯です。
https://www.planes.cz/cs/photo/1003164/b737-31s-5b-dby-helios-airways-hcy-zu-praha-ruzyne-prg-lkpr
この事故をきっかけに、機体改修、手順の見直しもされました。
以前もお話しましたが、飛行機にはオートパイロットが装備されているから大丈夫と思われがちです。
この事故を見て分かるように、飛行機は指示しないと降下しません。
FMS(Flight Management Computer)に入力したルート通りに飛行はしますが、自動で着陸までさせるためには、「パイロットが飛行機に命令」しないとできません。
低酸素症については以前お話しました。
「自分は低酸素症に陥っている」という自覚症状なしに気を失っていく、というのは本当に恐ろしいですね。
この事故もまた、様々な要因が重なり合って起こった事故でした。
通常人間が生きることが出来ない場所で快適に過ごすために、飛行機には様々な装置が備わっています。
機械の信頼性は格段に上がりましたが、それを適切に運用する人間の重要性が再認識されます。
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