こんなふうに寄り添う音があれば、ひとは何度でも立ち上がれる。【Yasushi Yoshida】 | moreブログ

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【more records】

「何かを喪失し、途方に暮れていたとき、こんなふうに寄り添う音があれば、ひとは何度でも立ち上がれる。」

Yasushi Yoshida
「Heavenly Me Last Days」





映像や舞台の音楽も手掛ける音楽家 吉田靖
MIDI record / noble からtuba...disk移籍第一弾、6年ぶりとなるフルアルバム。

静かなピアノと孤独を打ち消すように寄り添うヴァイオリン、チェロの音色。打ち込みは一切使用せず、音数を極限まで削ぎ落とした物悲しくも暖かい室内楽のような趣きから一転、終わりが近づくにつれドラム、トランペット、サックス、フルートなど様々な楽器が加わり、壮大かつ品のあるチェンバーポップのように変化していきます。

その暗闇の中に光が差していくようなアルバム一連の展開は、ヒューマンドラマのようでもあり、人生のようでもあります。歌はいっさいありませんが、言葉よりも響くのが音楽の素晴らしさなのかもしれません。


音楽にも深く精通する異才映画監督 柴田剛によるラストの楽曲「Hymn」のMV。




柴田剛監督の最新長編映画『ギ・あいうえおス −他山の石を以って己の玉を磨くべし−』では7曲目の「Heavenly Me」が使用されています。




とてつもない存在感のジャケットは銅版画家の巨匠 浜口陽三氏による作品「毛糸」。
一色の黒ではなく何層にも無限に存在する浜口陽三氏の「黒」は、吉田靖のアルバムの深さや奥行のイメージをより感じてもらえるものになっています。


詳細⇒Yasushi Yoshida 「Heavenly Me Last Days」