吉本新喜劇、桑原和男さんの逝去を伝えるウェブ上のニュース(2023年8月10日)

 

 よ し も と 新 喜 劇 の

 

「ごめんください!どなたですか?」

「お入りください、ありがとう」の、

 

 あの独特のキャラ… さんが亡くなったそうです。


 …ん? 何か変ですね、

 そうだ、「桑原和子」さんは、新喜劇の中でのおばさんの名前で
(注1)

 正しくは「桑原和男」さん(本名 九原一三:くはらひふみ )が亡くなったのでした。

 

(注1)大阪の一部の世代は小学生のころ、朝登校して、教室に入るときに「ごめんください/どなたですか…」「お入りください/ありがとう」をやってから教室に入っていたというぐらい、あのひとり芸は人気だったそうですね…、ふふふ、笑えます。わたしも「和子」キャラ大好きでした。

 その死亡記事を見ながら、どうして亡くなったのかを読んでいて、ある言葉の前で、わたしは しばし 考え込んでしまいました。

 

  右差し 「 老 衰 の た め 」

 記事には、そう書いてありました。

 「老衰」というのは「老いて衰える」わけですから、あんまりいい名称ではないのではないか…と思いつつ
(注2)
こんなに人がたくさんいる日本で「老衰」で天寿をまっとうできる人はどれぐらいいるのだろう…と考えたのでした。

(注2)ことさらに「老いて/衰える」なんてことを言わずに、新聞などでは「自然死」とか、個人的には「寿命」という言葉をわたしは使いたいです。だって「寿命」って、「命を、ことほぐ」ってことですからね(あるいは「ことほがれた命」)。


注意 


注意    死


注意 


注意 

(パワハラによる自死)


注意 餓 死(注3)

(注3)日本でも2、3年ぐらいのごく短い期間で140万人ぐらいの人たちが「餓死」したことがあったのを、みなさん知っていますか。江戸時代の「飢饉」ではないのです。「昭和」になってからの出来事です。


 「過労死」「パワハラ死」にとどまらず、そして、いまや日本は世界でも有数の自殺大国なのですが(⇒コチラ)、そんな中で、桑原さんは(おそらく家族や親類、知人に見守られて)静かに息を引き取ったのでしょう。 

 何ともうらやましい最期だと思いました。

 

ぽってりフラワー


 同じように、わたしは想像するのですが、

 わたしたちが、ある日突然、だれか(例:上司)から刃物や銃器を渡されて、「ここに隠れて、通りを誰かが通ったら、ただちに射殺もしくは刺殺しろ」と言われて、何の疑問も感じることなく「Yes,Sir」なんて答えられるものでしょうか。

↑いきなり話題が変わってスミマセン。

でも、ここが大事なんです。お母さん


 だって、それって、駅で電車を待っていたら、制服を着た駅長さんが包丁を持って現れて「電車に乗ったら、これで車内の人間を皆殺しにしろ」って言うのと同じぐらい…狂気の命令ですよ(注)

(注)あるいは、ある出版社に入って「業務命令」として、ライバル社の社長を刺殺して来いと言われるようなこと。駅長さんに言われても、会社の上司に言われても、そういうことはわたしはイヤです。

 だれかの命(例:魚さん、鳥さん、牛さん)を奪うというのは、ひとつには「その命を頂いて、自分が生きるため」です。これはもう自然界の摂理であって、これをすべての生き物はやっているのです。でも、それは、やっぱり申し訳ないことだから、わたしたちは、その「いのち」に対して(食べるときに)「いただきます」とあいさつをして、それを食べるのです。

 そして、もうひとつは、だれかが理不尽に自分を襲って来た時――。こういうことは少ないのですが、この時も、やむを得ず、
「正当防衛」として相手の命を奪わなければいけないこともあるでしょう。

 それ以外の「殺生」というのは、わたしは、したくないのです。と言うか、上記の「自分が食べるものを得るために」ほかの個体を殺生すること以外の「殺戮」というのは、自然界にはふつうは起こり得ないことであり、それはきわめて不自然でおぞましいことなのです。

 

ぽってりフラワー 


 上司から包丁を手渡され「これで、やつらを皆殺しにして来い」と言われて、それを迷いなく実行できる人間なんて…いるのだろうかと考えたら、いました。

 そうです、
は、駅でもどこでも、おそらく上司から命令が下(くだ)ったら、たぶん…その命令を実行するのです。←たとえ、それが「人殺し」の命令であっても。「自分が食べる以外/正当防衛以外」に自衛隊員(=兵士)は自分とは何の縁もゆかりも無い赤の他人を殺せるのです。
 
 だから、わたしは、いつも怖い思いでいます。

 あの人たちというのは、
から。

 ↑ 桑原さんのように、何とかして人を笑わせてやろう…ではなく、

何とかして短時間でコスパよく、人を〇すにはどうすればいいか…という訓練です。


 く、す」ということが出来なければ、兵士(Soldier)はそもそも務まりません。それでは「火」を見るとこわくなって消火活動ができない消防士みたいなものです。←それでは消防士は務まらない…。

 ふつうに考えれば、そんな…命令ひとつでく、す」なんてことが出来るものなのか…と疑問に思うのですが、どうやら、それが「洗脳(=新人教育)」というものらしく、人間て…あまり理性的でもないので、わりあいかんたんに「人殺しマシーン」になってしまうようです(注)

(注)「12、13歳から軍隊に入ってきているからマインドコントロール、洗脳しやすいわけですよ。あまり、教養、世間常識のないうちから外出を不許可にして、そのかわり小遣いをやって、うちに帰るのも不十分な態勢にして国のために死ねと言い続けていれば、自然とそういう人間になっちゃうんですよ」(元軍隊経験者の証言:『不死身の特攻兵』講談社現代新書P221より)

 しかも、常々わたしがコワいなと感じているのは…、

 そういう「人殺し訓練」って、集団でやるじゃないですか?

 ブラックな会社なんかでも、朝礼みたいなのがあって、そこで「社訓:われわれはぁ~社内の利益を最優先に考え、24時間闘える営業マンを目指します」っていうようなフレーズを、みんなで声に出して言うわけです…(=
集団行動)。

 わたしね…、あの
「集で/て/う」っていうようなことをさせる会社やグループっていうのは、気をつけたほうがいいと思うんですね…。みんなで何かを唱和しているうちに…その人間は、どんどんものごとのよしあしを考えなくなってしまうからです。

 そういえば、桑原和男さん(1936~2023)、敗戦時には9歳でした。わたしはきょう…たまたまホームを走る小さな男の子を見かけたのです。小さい頃の桑原さんとその男の子とを重ねながら、これから生まれてくる子どもたちのためにも、どんどんと足音の大きくなっている「戦争:無差別の連続通り魔的な殺戮」というものを、何とか食い止めないといけないと、わたしは強く思いました。


 ( お し ま い )

 

ホーム上を走る男との子は、いまのわたしたちの暮らす社会が、

いかに「戦争」に傾斜しているのか、知る由もありません。

戦 争 を 回 避 す る 責 任 は 、 わ た し た ち に あ り ま す 。

(2023年8月12日、千葉県内にて)

 


  〔 参 考 〕
星 桑原和男さんインタヴュー
 漫才から吉本に移った時は収入が4分の1ぐらいになって、劇場終演後の客席掃除のときに床に落ちていた「ガムとかミカンとか、赤い袋に入った栗とか落ちているのを、拾って食べたこともありました」と桑原さん、語っています。笑

 そう言えば、1937年7月に日中戦争、1941年12月には太平洋戦争がはじまり、1945年までの8年間に、日本軍は軍属も含め約230万人が亡くなったと言います。そして、ある統計によると、その6割以上140万人が飢え死にか、栄養失調が原因の病死だったそうですね、考えさせられる数字です。

星 戦時中の「餓死」について
( 2022年7月31日 )

 


  超難問の…なぞなぞ♪(特にQ7)( 2022年2月26日ブログ )