◆ TOKIOメンバーによる
“強制わいせつ事件”のこと(前)→コチラ
よ~~~し、強引に話を戻しますよ… ![]()
「女子高生にキスすると、強制わいせつ罪になるのか?」
という問題ですが…
この「今日もマーヒー」ブログの隠れたテーマは、〈観自在〉です。
以前、わたしは…男性に「一緒にトイレの個室までついてきて欲しい」と頼む(若い)女性のことを取り上げて、まわりはそういう女性も、そのリクエストに応える男性も“変態”と断ずる中…「いえいえ、待って」「かたときも相手から離れたくないという恋心からのお願いなら、男女2人がトイレ個室にこもる行為は…純愛ではないのか?」と問題提起しました。
(「問題提起」だなんて…そんな大袈裟な話でもないのですが…コチラ)
山口メンバーの場合も、それと似たところがあります(いや…あんまり似ていないかなぁ…)。
いえいえ…山口メンバーの行為が、変態か、純愛か…という話ではなくて…
山口メンバーのした行為を、どう見るか…ということです、
(盗撮のときなどに問われる)「東京都迷惑防止条例」違反か、
「強制わいせつ罪」(刑法176条)か、
「強制性交等罪(旧強姦罪)」(刑法177条)の未遂か、
ということなのです(注1)。
(注1)強制性交等罪(きょうせいせいこうとうざい)とは、2017年7月13日から
施行された、「強姦罪」が改正されてできた新しい性犯罪の名称です。
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う~~~ん、ちょっと今日の話題は、むずかしいな~~~。
あとね…「強制わいせつ罪」って、これまでは「わいせつなことをしてやろう」という…意図(法律用語では「故意:こい」と言います)が必要だったのですが、昨年(2017年)の11月29日だったかに、最高裁は1970年以来続いていた判例を変更し、「強制わいせつ罪の成立に〈性的な意図〉は必要ないとしました。
う~ん…これは、どうなんでしょう???
だって、たとえば通貨偽造罪って、「意図」がとっても大切なんです。
だから、コンビニで1万円札をカラーコピーしただけでは「通貨偽造罪」には問われないのです(←ガチでホント)。ウソだと思うなら、条文(刑法148条)見てください。ちゃんと「行使の目的で」って書いてありますから(注2)。
つまり、そういう偽造の意図(例:ニセ札作ってやるぜ、ヒヒヒ)がなくて、「文化祭で、各国の紙幣を展示しよう」と思ってカラーコピーした場合には、同じ「紙幣のカラーコピー」という行為であっても、罪に問われる場合と問われない場合とがあるわけです。
(注2)
刑法148条(通貨偽造及び行使等) 行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。2 偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
そう考えると、「強制わいせつ罪に〈性的意図〉は必要ない」という、昨年11月の最高裁による判例変更って、問題あるように思いますけどねぇ…。
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ヤバい…また…話題がそれて行ってる、話を戻さなさいと。
テレビでは、「強制わいせつ罪」という言葉と「書類送検」ということで世間は騒いでいる印象がありますが、
本当の隠れた問題は…
山口メンバーは、「キス」がゴールでは無かったふしがありますから、簡単に言えば…いわゆる「強姦」の未遂として…もし責任を問うのなら警察も取り調べるべきではなかったのか、ということです(注3)。
(注3)「キス」した時点で…最終ゴールに向けて“実行の着手”が
あったと考えることは可能だと…思います。
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だから、「強制性交等罪(旧強姦罪)」を視野に入れて考えると、
俄然(がぜん)、今回の問題は面白くなって来ます。
個人的には「実行の着手」の問題にわたしは興味があるのですが…、
この強制性交等罪…
未遂も罰せられ、←これは以前もそうでしたけど…
親告罪ではなくなり、
罰則も重くなりました(注4)。
(注4)「強制わいせつ罪」(刑法176条)は、「6月以上10年以下の懲役」ですが、
「強制性交等罪」は、それまでの強姦罪が「3年以上」だったのに対して「5年以上」
になりました。強制わいせつ罪とは比較にならない罪の重さです。
「キス」が最終ゴールではなく、「キス」から始まって、その先まで(山口メンバーが)考えていたとしたら…、警察はやはり、「強制性交等罪」で動くべきでしたよね。
これ…2013年の、福島の野菜をPRするTOKIOの車内広告です、
…だから、
より重い罰則の「強制性交等罪」の未遂ではなく、「強制わいせつ罪」での…書類送検(!)というのは、何なのだろうなぁ~と、わたしはふと思うわけです。
うがった見方をすれば、いろいろな方面に配慮(忖度?)して、
「より軽い罪名」と
(「強制性交等罪〔未遂もあり〕」〔刑法177条〕ならば、山口メンバーを
警察も逮捕しないわけにはいかなかったでしょう…)
「より軽い“送検”の方法(=書類送検)」
にしたのではないかなぁ…なんて、わたしは思うのです。
(「書類送検」と「送検」とは天と地ほどのちがいがあります。実際の戦場に送られるのと…
ゲームセンターでシューティングのゲームをするのとのちがいぐらいかなぁ)
そう考えていくと、こういう…いわゆる“芸能ニュース”ネタ的なものの中にも、オトナの社会の深淵がひょっこり顔をのぞかせていて、わたしにはオモシロいのです(注5)。
(注5)今日の話は、昨年7月の刑法改正(110年ぶり)と、「強制わいせつ罪」の
最高裁判例変更(1970年判例の47年ぶり変更)ということで、罰則や条文等の
読みまちがいもあると思いますので、ここに書いてあることを「鵜呑み」にせすぜ、
必ず原典等に当たるようお願いします。
◆ TOKIOの写真は
下のブログでも使っています。
【 参考 】
「セクハラ罪という罪はない」 麻生氏、次官辞職で
2018年5月5日付 東京新聞(朝刊)
〔マニラ=共同〕 麻生太郎財務相は四日、女性記者へのセクハラを報じられ財務次官を辞職した福田淳一氏について「役所に迷惑を掛けたとか品位を傷つけたとかいろんな表現があるが、(そういう理由で)処分した」と述べた。マニラでの記者会見で語った。
セクハラ行為を認定した上で減給とした財務省の対応とは食い違う説明になる。麻生氏は「『セクハラ罪』という罪はない。殺人とか強制わいせつとは違う」とも発言した。
その上で、福田氏がセクハラを否定していることを踏まえ「(福田氏の)人権を考えないといけない。言い分を聞かないと公平を欠く」と、これまでの主張を繰り返した。
