こんにちは！医師の棟田です。
めっきり寒くなったなぁと思いながらメールチェックをしていたら、年賀状作成の案内メールが届いていました。まだ２０２１という響きに慣れていない気がしていたのに、もう２０２２の足音が聞こえてきました
寒さと共に、夜が明けるのも遅くなってきました。我が家の１歳児は超絶早起きボーイなので、朝５時くらいに起こされます。
渋々付き添い、眠い目をこすりながら居間のソファでぼーっとしています。暗闇の中で全ての電車を引っ張り出している息子の横顔を見ながら、あぁ、毛穴がなくて、肌がきれいだなぁとぼんやり思います。
（寝ている息子の毛穴レスなクレヨンしんちゃんほっぺ）
「毛穴が気になる」という方、多いのではないでしょうか。
しかし、毛穴についての悩みが手や足のことはほとんどありません。毛穴は体中にありますが、「毛穴が気になる」ということはほとんど「顔の毛穴」を意味しています。
毛穴といいますが、顔ではあまり【毛が生えている穴】という認識ではありませんね。人間が動物から進化し、顔に毛が生えなくなったからこそ、むしろ【毛穴の悩み】ができたとも言えます。
早くも「毛穴」と書きすぎてゲシュタルト崩壊していますが、今日は毛穴について掘り下げていきます。
毛穴とは、毛の毛根がある穴のことで、同時に皮脂腺からアブラもでます。皮溝とよばれる、皮膚のキメでいうと凹んでいる、溝の部分に開口しています。汗がでる場所は汗腺といって皮丘という凸の部分にでている別物です。よくサウナなどに入ってブワっと汗がでるときに「毛穴がひらく」と表現されますが、汗は毛穴からでるわけではないので、間違いです。そもそも、毛穴には立毛筋と言って鳥肌を立てる筋肉はありますが、開閉する筋肉はないので、毛穴は開いたり閉じたりしません。
他にも雑誌やエステなどで、入浴などで温まって毛穴を開いてから云々、などと表現されますが、これも医学的には間違い。温まると皮脂が多く出て、毛穴の詰まりが多少改善するタイミングだから、という方が正しいです。
因みに子供の皮膚に毛穴が見えないのは、表皮は薄いですが真皮が元気で、皮脂腺が未発達なため。また皮丘と皮溝が細かく密になっているので凹凸感が見えないのです。メッシュが細かすぎて一枚の布に見えるようなイメージです。
毛穴の悩みは３つに分けられます。
①毛穴の詰まり＝角栓、イチゴ鼻などの黒ずみ
②毛穴の完全な詰まり→炎症＝ニキビ
③毛穴の開き
毛穴の詰まりは、本来であれば毛に沿って排出されていたアブラが、毛がない、もしくは細い為に排出されにくくなったことが原因で起こります.角質といって細かい垢とアブラがまざって固まってしまった状態です。毛穴の開口部が溝にあるのもよくないですよね、神様に構造上の問題があると文句を言いたいところです
穴の中で固まるので通常の洗顔では取れにくいですし、徐々に大きくなると物理的に毛穴を押し広げてしまいます。
黒っぽくなるのは皮脂が酸化するから。大きくなった角栓で完全に毛穴が詰まれば中で炎症を起こし、アクネ菌が増えて、ニキビが完成します。
毛穴の開きは、毛と皮脂の問題ではなく、周囲の真皮のコラーゲンが減って、周囲からの支えがなくなってしまうことが原因です。若い時は元気だったコラーゲンが紫外線の影響や老化で細く・少なくなり、また表皮もうすくなるので、閉じていた巾着袋が開くように、穴が広がってしまうのです。
ではどのような治療法がよいのでしょうか。
まずは毛穴の詰まりから解説します。
①ケミカルピーリング
これは角層をはぐことで角栓を取り除き、肌のターンオーバーを正常化することで「詰まり」が出来にくくなります。当院ではイオン導入もセットで行っており、より酸化を防ぎ、真皮も元気にするので毛穴の縮小も期待できます。
②トレチノイン
トレチノインは自宅でできる毛穴の黒ずみ治療です。肌の角層を積極的にはがし、肌のターンオーバーを正常にもどします。皮脂の分泌を抑制し、毛穴の黒ずみを解消します。
③AGNES
角層のターンオーバーへのアプローチは色々ありますが、皮脂腺への直接的なアプローチは、正直コレしかありません。毛穴に針を刺し、真皮の中だけを焼いて皮脂腺をやっつけます。回数と根気がいりますが、唯一の根本治療と言えると思います。
私も10代から悩みだった鼻の黒ずみが綺麗になってきました。
脂腺が減ると化粧崩れもなくなり、小さなコメドと呼ばれるニキビもなくなるので、オデコなどではつるっとした印象が得られます。
④フォトRF
AGNESに比べれば効果は弱くなりますが、フォトRFの持ついろんな波長も皮脂腺をやっつける効果があります。真皮のコラーゲンも増やしますし、脱毛効果もあり、「色々嬉しい、毛穴にも効く」という治療です。
私の書いた記事→
毛穴の開きに対しては真皮を元気にする必要があります。
①ダーマペン
髪の毛よりも細い針でたくさんの孔をあけて、真皮を元気にする治療です。ダウンタイムが必要になりますが、頬などの毛穴の開きには一番効くと思います。
②ACRP・PRP
再生治療ですが、ご自身の血液から成長因子や抗炎症サイトカインを取り出して、直接肌に注入する方法です。
真皮コラーゲンを育て、凹凸感がなくなります。副作用なくきれいに、毛穴だけじゃなくて、全体的に元気な肌になるとっても素敵な治療です。
私のかいた記事→
③マイクロボトックス
マイクロボトックスは微量のボトックスをお肌のごく浅い層に細かく注入する、最新のボトックス注入技術です。
従来のしわ治療目的のボトックスは、筋肉に直接注射して筋肉の動きを抑えますが、マイクロボトックスは、筋肉よりも浅い層に注入することで筋肉の動きを残しつつ、たるみを持ち上げ、小じわや凹凸を目立たなくしてキメを整えます。毛穴開きを改善すると同時に、過剰な皮脂分泌や発汗を抑える効果もあります。
デメリットとしては、ボトックスの効果は残念ながら３－４か月で切れてしまう点が挙げられます。
毛穴治療と言っても選択肢はたくさんあります。ご自身の目指すゴールへの最短ルートをご提案します。
是非一度当院へご相談ください。
お電話：03-3486-7855
ホームページ予約フォーム：
予約フォーム | マグノリア皮膚科クリニック | 東京都渋谷 (mg-clinic.com)
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皆様いつも嬉しいお言葉、お心遣いありがとうございます
「アグネスを受けてから、受けた部分の顔のアブラが減りました。
前は昼頃にはベトベトになっていたのがサラサラしています。
いつも先生方にはお世話になっていて、元気をもらっています！」
「説明も施術もとても丁寧にして頂きました。
術後はお肌がピカピカになりとても気分が良かったです。
また受けたいです。」
「肌のトラブルの原因が何か、どのように治療が適しているかを丁寧に教えてくれました。有難うございます。」
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