サンサーンス ピアノ協奏曲No.5 | mooonlitknight

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サンサーンス ピアノ協奏曲No.5

コンセルトヘボウ / リヒテル / 初演 聴き比べ


リヒテル経由で来てドはまりしています

 

16th of November 2011, Concertgebouw Amsterdam

Camille Saint-Saens: Pianoconcert nr. 5 in F gr.t., opus 103,

'Het Egyptische' Koninklijk Concertgebouworkest o.l.v. Andris Nelsons

Jean-Yves Thibaudet, piano

 

 

とても素敵な組み合わせ

楽しそうで生き生きしたコンサートです

コンセルトヘボウは世界最高峰のオーケストラの一つ
今見ると、21世紀になっても
まだ世界が明るく華やかさを残していたのを感じます
 

それでも音はよくなくてもリヒテルを聴きがち

リヒテルの本に目を通すと
リヒテルと私、リヒテルは語る、の2冊だけでも
彼がどれだけ曲の完成度に
心血を注いでいたかが確認できます
 
”リヒテルは語る”は
演奏全曲リストが網羅収録されていて
かなり便利です
 
どちらの本もいちいちエピソードが魅力的で
さらなる沼にどハマり中
リヒテルと私 は著者がリヒテルの通訳の日本人で
気難しいアーティストで有名なリヒテルが
日本人の丁寧な仕事を信頼し、気に入っていた
というエピソードだけでもうれしくなります
 
(それでもさすがにここ数年の流れを見ると
ソ連通訳本を手放しで好きと言えるほど
能天気でもいられないので
リヒテル以外からはかなり距離を置いています
自分が生きてる間にそんな時代が来てほしくなかったですが)
 
 

Live Performance, April 3, 1955

Leningrad Philharmonic Orchestra, Kiril Kondrashin conductor 

 

 

サン・サーンスはフランスの作曲家で

動物の謝肉祭が有名ですが

メロディアスで抒情的

ロシアの作曲家に近いというか

組曲の組み立てもバレエ音楽っぽい感じがします

 

子のピアノ協奏曲はエジプトという名前がついており

サンサーンスがエジプト滞在時に作られたそうで
エキゾチックな和声が散りばめられた不思議な曲
 
魅力的な3楽章は始まりや和声がエキゾチックですが
本物のアラブ音楽からはかなり遠い感じがして
(音階もリズムも違うので当然ですが)
ヨーロッパ的な感じの締めくくりで
謝肉祭の道化にちょっと似ていてかなり好きです
 
 
 

サンサーンスはフォーレとも親交が深く

日本でも書簡集が出版されています

フォーレより10年先輩だったサンサーンスですが

フォーレの絵画的な音楽に対し

サン・サーンスは映像が浮かぶような描き方

 
サンサーンス 1835-1921
フォーレ 1845-1924
ダゲレオタイプという銀塩カメラの登場が1839年
 
カメラを挟んで時と逆行して対峙している感じが面白いです
 
 

このサンサーンスの曲の初録音はなんと日本人で

安川(草間)加寿子さんと尾高忠明さんの

お父様(指揮者)なのだそうです

いろいろ究めていて素敵すぎます

 

1943年という時代の録音で音が結構すごいですが
Youtubeに上げてくれた人も凄いです

貴重な音源をお持ちだと思います

 

この曲はサンサーンスの死後22年に初収録

サンサーンスがなくなった年のWikiの記述;

 1921年、アルジェリア旅行中に86歳の生涯を閉じ、葬儀は、その多大な功績に相応しく国葬で執り行われた 

 

86歳でアルジェリア旅行とかめちゃめちゃ元気w

国葬だったら生前からぶっちりで評価されていた

サンサーンスがなくなったのは黄金の1920年代なのに

なぜ放置されていたのか不思議だったのですが

かなりユニークな難曲で

録音自体が少ないそうです

 

 

Hisatada Odaka(Conductor), Kazuko Yasukawa(Piano),

Tokyo Symphony Orchestra(presently Tokyo Philharmonic Symphony Orchestra)

Recorded in 1943

 

 

コンセルトヘボウのすごい盛り上がりが気になりますが

なかなか演奏されない曲だから

ということもあるのでしょうか?