【3-2.そもそも文章以前に…… (2)】
<承前>
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もう20年も前の話ですが、ある同人誌の原稿集約から編集・レイアウト作成・出版社への橋渡しなどを行ったことがあります。
「今後もこれは重要なことなので」と、その際の注意点をレクチャーしたときのレジュメが残っています。
その中で、今でも重要な点をリストアップしておきます(一部修正)。
1.概要
○ 「言葉は生き物」と同じくらい、「文章作法も生き物」
――子どもの頃に学校で習った「作文のルール」は既に変更されている
――書籍などでも出版時期によってその違いが確認できる
――現状では、一般に「コンピューター編集」を意識した基準が使われる
○ 日本語の文化は「縦書き文化」であり「漢字文化」である
――端的に言えば、日本語の文章は「原稿用紙の升目埋め」が大前提
――漢字(かなを含む)は世界でも珍しい言語表記方法である
――コンピューター処理上で、世界中で最も例外的処理を意識する必要があるのは日中韓の言語
2.日本語そのものの文書作成ルール(原稿用紙基準)
○ 一行の始め(改行の後の行頭)は1文字落とす。
――句点(。)の後に改行があるか否かによる。
――ただし、セリフなど、カギカッコ(「)やカッコで始まる場合は行頭を落とさない(2重に落とすと間延び状態が気持ち悪くなる。1行の文字数が多く行間余白が広い場合は余り気にならない時もあるが、同人誌や新聞紙レベルでは基本を守る)。
○ 縦書きでは使うべきでない記号の類が幾つか存在する( ” など)。
○ 手書きの原稿用紙ではルビ(ふりがな)や傍点が付けやすいが、印刷時には大変困難な場合が多い。新聞のルビ方法参照。
○ 縦書きの場合、例外を除き算用数字は使わない。ローマ字は縦向きになる(1升1文字)。
○ 行末の3点リーダー「…」は、通常、2つ連続して入れることになっている(「……」と使うべき)。
○ 行末・行頭のダッシュ「―」も3点リーダーに同じ(「――」と使うべき)。
○ カギカッコで終了する文には行末に句点(。)を入れないのが通例となっている(。」 という使い方も 」。という使い方もしない)。
3.提出原稿のチェック結果より
○ ワープロソフトや印刷物で「見た目完璧」な原稿でも、ファイルを提出する際は、そちらがルールを満たしていなければならない(印刷物は、出稿者の意図を確認するためだけに利用される)。
――なお、印刷物のかわりに .pdf ファイルも一緒に提出すると作者の意図が(印刷物レベルで)伝わる。
○ 1作品1ファイルを守ること。/ 原稿のファイルの冒頭に必ず作品名・作者名を入れること(公募作品で、著者名を入れないことを義務付けられている場合を除く)。
○ 「改行のあるなし」は単に画面上で「スペースで次の行に送る」のとは全く意味が異なります。ちゃんと使い分ける必要があります。
○ 長音「ー」とマイナス「-」は全く意味の異なる記号です。長音の代わりにマイナスを使ってはいけません。
○ カギカッコ(「」)が半角になっているところが多数あり。このままでは印刷時に異常が発生する可能性あり。
○ カギカッコ内がスペースで終わっているのはいかにも不自然。
○ 行頭にスペースを入れていない箇所が多数あり。入れている箇所も多く、一貫性がない。
○ 行頭にスペースを1つ入れるのに、半角スペース2つを入れるのは論外。正しく全角スペース1つにしないと、出来上がりが異常になる可能性あり。
○ 行末に余分の空白が入っている箇所あり。
○ 作品の題名を変更したのなら、書き出すファイルの中身やファイル名も変更しておくこと。
○ 原稿を書く時には、基本的に「全角文字」のみを使い、「半角文字」は極めて特殊な時に限る。
○ Windows では「全角文字/半角文字」の見た目判別がつきにくいような書体が標準となっているので、これを変更することを基本とする。
○ IME (日本語入力アプレット)の設定を確認して、 IME ON の時は必ず全角での入力になるように設定をする(特にスペースと記号類)
○ 文字が全角か半角かを見た目で即座に判別できる設定にできるなら、それを使うのが絶対に良い(特に全角スペースを画面に表示できるものは有益)。
○ 画面に表示できる文字であっても使えない文字が存在する(機種依存文字)。最近では絵文字など。
※ このブログの「PCでの文書作成」というテーマを読んで実行すれば防げる内容が幾つもありますね。
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<この「そもそも文章以前に……」の話題は一旦ここまで>
<連れ合いが文章担当>
