遠近法で描く中国 -2nd Season- -42ページ目

遠近法で描く中国 -2nd Season-

片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を。 

『[新装版]指導者の条件』(評価★★★★★)

著者:松下幸之助
発行:PHP研究所 / 2006年2月 / 文庫本
ジャンル:ビジネス

主に中国と日本の歴史人物を例に挙げながら、指導者とはこうあるべき、こういう考え方をすべきだという内容をまとめられた本です。

[目次]

まえがき

あるがままにみとめる
いうべきをいう
怒りを持つ
一視同仁
命をかける
祈る思い
訴える
落ち着き
覚悟を決める
価値判断
過当競争を排す
寛厳自在
諫言を聞く
感謝する
カンを養う
気迫を持つ
きびしさ
決意を強める
権威の活用
原因は自分に
謙虚である
権限の委譲
見識
公平である
公明正大
志を持つ
心を遊ばせない
こわさを知る
最後まで諦めない
自主性を引き出す
私心を捨てる
指導理念
自分を知る
使命感を持つ
自問自答
衆知を集める
出処進退
小事を大切に
仁悲の心
信賞必罰
人事を尽くす
辛抱する
信用を培う
信頼する
好きになる
すべてを生かす
誠実である
責任感を持つ
世間に従う
説得力
世論を超える
先見性
先憂後楽
即決する
率先垂範
大義名分
大事と小事
大将は内にいる
大将は大将
大所高所に立つ
正しい信念
ダム経営
調和共栄
使われる
適材適所
敵に学ぶ
天下のもの
天地自然の理
天命を知る
徳性を養う
独立心
とらわれない
努力する
長い目で見る
なすべきをなす
人間観を持つ
人情の機敏を知る
熱意を持つ
ひきつける
人の組み合わせ
人をきたえる
人を育てる
人を使う
人を見て法を説く
人を求める
日に新た
広い視野
不可能はない
方針を示す
包容力を持つ
ほめる
まかせる
見方を変える
みずから励ます
無手勝流
命令する
目標を与える
持ち味を生かす
勇気を持つ
乱を忘れず
理外の理
再び謙虚と感謝

あとがき
参照図書
内容索引
人名索引


共感した箇所のご紹介です。
「これが(聖徳)太子の偉大なところだと思う。人間の本質というものは変えることができない。それを変えようといろいろ努力することは不可能である。というより、人間自身を苦しめることになる。だから、その本質はまずこれをあるがままにみとめなくてはならない。そして、その上でどうあるべきかということを考える。」(19頁)

「かつてアメリカのケネディ大統領は、その就任演説で「アメリカ国民諸君、今は国家が自分に何をしてくれるかを問うべき時ではない。自分が国家に何ができるかを問わねばならない時である。」と国民に訴えた。」(21頁)

「指導者たるもの、いたずらに私の感情で腹をたてるということは、もちろん好ましくない。しかし指導者としての公の立場において、何が正しいかを考えた上で、これは許せないということに対しては大いなる怒りを持たなくてはならないといっているのであろう。」(23頁)

「みずから何もせずして、ただ神仏にご利益を願うというようなことは、人間としてとるべき態度ではないと思う。また、そんな都合のよいご利益というものはあり得ないであろう。」(29頁)

「平常の場合は、命を惜しみ、物を惜しみ、金を惜しむということも大切だと思う。しかし非常の場合、一大難局に直面したというような時は、そういう心持ちでは、かえってそれらを失うことになることが多い。非常に際しては、貴重な物であり金であり命ではあるが、これを失うこともやむを得ない、むしろ進んで捨てるというような覚悟を一面に持って事にあたることが大切だと思う。そういった覚悟でやれば、十失うべきところを五ですむとか、あるいは全く失うことなく、かえって成果をあげるということにもなる。」(35頁)



後半に続きます。





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副題;効率のよい努力を科学する
著者:岡本浩一
発行:PHP研究所 / 2002年5月 / 新書
ジャンル:教養、心理学

社会学博士である著者ですが、専門はリスク心理学だそうです。
著者ご本人も茶道や囲碁・将棋、英語などに精通しているご様子ですが、その体験と専門の心理学を元に、上達の科学を検証しています。

[目次]

はじめに

第一章 能力主義と上達の法則
1 上達のすすめ
2 できることから始めよう---初心者から中級者へのステップ

第二章 上達と記憶のしくみ
1 「できる人」の記憶の構造
2 記憶と認知のキーワード---スキーマを理解する

第三章 上達した人はどこが違うのか
1 持続力、集中力が高まる
2 特異な才能が光る
3 イメージやこだわりが鮮明になる
4 他者を見る眼が変わる
5 自分を正確に認識できる

第四章 上達の方法論---中級者から上級者になるステップ
1 鳥瞰的認知を高める
2 理論的思考を身につける
3 精密に学ぶ
4 イメージ能力を高める
5 達人の技に学ぶ
6 広域コードと知識を拡大する

第五章 スランプの構造と対策
1 心理的・生理的飽和の場合
2 プラトーによるスランプ
3 スキーマと技能のギャップ
4 評価スキーマと技能のギャップ

第六章 上級者になる訓練法
1 上達を極める10のステップ
・反復練習をする
・評論を読む
・感情移入をする
・大量の暗記暗唱をしてみる
・マラソン的な鍛錬をする
・少し高い買い物をする
・独自の訓練方法を考える
・特殊な訓練方法を着想するプロセス
・独自の訓練から基本訓練に立ち返る
・なにもしない時期を活かす

おわりに


共感した箇所のご紹介です。
「いちばん要注意なのは、これまでに築いた地位に心理的に安住し、上達の対象をなにももたない状態でいることだ。自身の新しい能力を耕そうとしない生活を続けると、次第に、緊張を失い、自分自身を大切にすることも忘れてしまうことにある。」(39頁)

「上達の対象を持っていると、それをとおした新しい人間関係ができる。」(43頁)

「やるとなったときに、つぎに必要なのは、入門書や概論書を読んでみることである。読まなくてもいいから、入手して少なくとも手元におくことである。(中略)
 選択の基準は、書いた人の情熱が感じられるかどうかである。」(45頁)

「全体として、この段階では、とにかく上達しようとしている対象に慣れ親しむことが大切である。英語の上達を目指すなら、ある程度、英語という刺激に浸ってみる。わかるかどうかということは二の次に、浸ってみる。そうして、その単純に浸っている時期に、その刺激が自分に「訴えかけてくる」ものがあるかどうか、その刺激に心が感動するかどうか、自分自身を観察するのである。」(46頁)

「一週間に一度では、上達しないわけではないが、大きな上達は望めない。
 週に二度にすれば、週一度の場合と比べると、上達の速度は雲泥の差となる。
 週に二度より高い頻度となると、週五度くらいの「ほぼ毎日」という頻度になる。週に三度は二度に比べればそれほど大きなメリットがないからである。」(51頁)

「(このように、)上級者のひとつの特徴は、記憶の能力が高いことである。具体的には、意図的記憶、偶発的記憶がともに高く、記憶の再現が早く正確なことである。
 このような例を見ると、上級者の記憶は、中級者の記憶となにか質的に異なっているのではないかとさえ思われる。この上級者と中級者の記憶の質の差の構造を考えることが、上達を考えるうえで大きな鍵になっている。」(61頁)

「(このように、)一見無関係なことからヒントを得る体験がときどき生じるようになるのが、上級者のしるしである。
 冷静に考えてみれば、無関係のことがそれほど大きなヒントになるわけではあるまい。むしろ、その人に、問題を深くつきつめる姿勢ができていたために、ほとんどどんなことでもヒントになるほどの緊張が心中深く宿されていたと考えられる。そういうときにたまたま目に触れたものが、その内的緊張を刺激して、爆発するような強い感じのインスピレーションを与えたのである。」(99頁)

「他者のプレーを見ていて、そのプレーの意味が深く了解できる人は、了解していることが様子に出る。そしてそれがまた第三者の上級者の目にはわかるというのが、上級者どうしのひとつの特徴である。」(119頁)

「(そのようになってくると、)自分より総合的には劣る人の技能を見ても、部分的にすぐれたところを見抜き、それを取り入れることができるようになってくる。同程度の人だけでなく、自分より未熟な人からも学ぶことができるのは、上級者であるかどうかのひとつの大きな判断基準である。」(125頁)

「ある程度、コンスタントに練習をするようになれば、どんな形でもいいから、記録やメモをとったりする工夫を始めるべきである。」(134頁)

「(まず、)技能について本を読むことは、本来言語で伝えにくいことがらを言語で伝えているものを読み、それを技能に翻訳して理解しようという試みである。したがって本を読み、そこから技能を理解するという活動によって、その技能に関するコード化の能力が上昇する。また、それに伴い、思考能力そのものが上昇するのである。」(139頁)


「まず、理論的思考を身につけることが、上達の道具となる面が大きい。
 効率をよくして上達しようという場合、相対的に少ない練習量、少ない経験量を有効に血肉にするということが大切となる。そのためには、自分の練習や経験、他者の練習や経験を深く理解することが有効となる。そのために、理論が有効なのである。よく、理論はプロのためのもの、達人のためのものだと考えている人がいる。その考えはむしろ逆であることを指摘しておきたい。」(144頁)

「精密トレーニングのひとつの手段として、深い模倣をすることが有効である。
 文章に上達する方法として、昔から写文が有効だといわれる。夏目漱石を学ぼうと思えば、万年筆で原稿用紙に「草枕」などの有名な冒頭などを書き写してみるのである。」(154頁)

「この暗唱訓練では、可能な限り、模倣しよう。覚えようとすることが大切である。一度経験すれば納得できるが、覚えようと努力することから派生するさまざまなメリットがある。」(157頁)

「こういうときに役に立つおまじないがある。「後退していなければ前進している」という呪文である。」(195頁)

「よく、丸暗記は役に立たないという議論がある。
 それは、コードやコードシステムの形成度を度外視した議論である。」(213頁)
→著者は肯定派ですが、専門用語が並びますので、引用はここまでにします。

「この学習性の獲得は、上達を経験することによって起こる人格的な変化である。現在の学校における教科軽視がこのまま続いていくと、知識そのものはともかく、若い時代に上達を経験してこなかった人たちが増え、それが、日本人の精神生活の新しい貧しさとなって顕在化するのではないかという危惧を持っている。上達という体験が、学校や家庭で経験として伝承されにくくなったいま、せめてそのエッセンスを法則という知識の形を借りて記述しておく必要を感じたのである。」(231頁)

「技能に自分なりの洞察を持ち、その洞察に基づいて、自分独自に工夫したトレーニング法がみごとに実るという経験をひとりでも多くの方にしていただきたいと思う。上達はたんに時間や努力の量だけでは達成できない。そこに、努力すること、ひいては生きることのロマンが存在するのである。」(233頁)


茶道や囲碁・将棋、テニスに英語など、凡例を出されているのでわかりやすくなっています。
しかし、この手の新書に良くみられる共通点ですが、もっと簡素に本を作ることができるように感じます。

この本は2006年秋に購入したのですが、過去に一度読もうとして、挫折しました。
そのままずっと本棚の中にあって、今回やっと通読できてはじめて、その内容の良さを知りました。
専門用語はそれほど多くありませんし、繰り返し登場するため、慣れてくると思います。
趣味や資格など、何かに打ち込んでいて、けれど中級レベルから這い上がれない悩みを持つ人にお勧めします。




上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)/岡本 浩一

¥714
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著者:丸木伊参
発行:日本経済新聞社 / 2007年1月 / 単行本
ジャンル:ビジネス

ファッション専門店・セレクトショップを展開する、ユナイテッド・アローズを題材に、そのサービスの素晴らしさを取り上げた内容です。
紹介文中、UAと略されている部分は、ユナイテッド・アローズを指します。

[目次]

まえがき

一 これがUAのサービスだ
二 「店はお客様のためにある」の理念
三 この採用・研修がナンバーワン販売員を育てる
四 販売員を一生の仕事にしたい
五 良質な接客を維持するチェックシステム
六 スーパーSPA構想とUAの成長軌跡

あとがき


共感した箇所のご紹介です。
「たとえば顧客が試着室に入ったとする。靴を”出船”の方向に揃えておくのは当たり前である。では靴の汚れに気付いた場合、どうすべきか。UAの販売員は、即、磨くのである。」(14頁)

「顧客は商品を求めて来店する。しかし、これらのサンキューノートは、顧客が商品以外の何を期待し、何を求めているか、またそれがいかに大きいかを教えてくれる。この接客応対のプロセスが付加価値を生み、商品価値をも増幅させていくのだ。
 そしてこのプロセスこそが”接客価値”であり、商品価値とは異なる顧客の心(内面)に届く”見えない価値”である。」(22頁)

「UAでは不手際で傷物などを販売した場合、顧客の都合のよい日時に別の商品を即座に持参することを大原則としている。横浜から札幌、新宿から大阪など遠方まで即座に駆けつけたケースもある。」(26頁)

「そして日常業務のなかで、どうすればよいか迷った時は「理念ブックに立ち返れ」と示唆される。たとえば一般論として売上げ優先か、顧客満足かを問われた時、模範解答は顧客満足である。誰もがそう答えるに違いない。しかし現実は皆、今日の売上げが欲しい。いま目の前の、この客にこの商品を何としても売りたいと考えている。タテマエは顧客満足であっても、ホンネは売上げ優先になりがちである。」(28頁)

「UAは理念や教育・研修のなかで、コミュニケーションとチームワークをことのほか重要視している。接客(スキル)や売上げの前に、まず理念があり、アルバイトを含む全社員に手渡される「理念ブック」は、販売スタッフの行動規範と接客サービスの精神を支える土台になっている。」(31頁)

「(このため)UAには、接客マニュアルと称するものはない。接客販売に関しては、ごく基本的なことを記した「セールスガイドハンドブック」があるのみである。型にはまることなく、基本をマスターした上で”百人百色”の顧客への、臨機応変な接客サービスを可能にする狙いからである。」(32頁)

「(そして)「わが社の社会貢献の第一は、顧客満足である。これなくして売上げも利益もない」「サービスはクリエーションであり、それを果たしていくのがわれわれの使命」と強調している。したがって接客についても「商品をお勧めする際に『お客様、とてもお似合いです』などといっていたのでは、お話にならない」と切り捨てる。」(36頁)

「一通の感謝状は百人のお客様からの支持に値しますが、逆に一通のクレームは百人のお客様を失うことを意味しているのです。お客様を知るための本当のチャンスです。だから、クレームは全身全霊で受け止めてほしい」(52頁)

「お客様の満足と私たちの商売の成功は、相反するものではありません。お客様の満足があってはじめて売上・利益が発生して、私たちの喜びとなり、次のお客様満足の追及への意欲となっています。お客様の”ありがとう”こそが私たちの喜びです。」(60頁)

「UAではこの「商売十訓」を商売の根底に据えている。
一、 損得より先に善悪を考えよう
二、 創意を尊びつつ良いことは真似ろ
三、 お客様に有利な商いを毎日続けよ
四、 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五、 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六、 お互いに知恵と力を合わせて働け
七、 店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八、 公正で公平な社会的活動を行え
九、 文化のために経営を合理化せよ
十、 正しく生きる商人に誇りを持て」(79頁)

「さらに森山が強調するのは「リアクション型の接客はダメ」である。リアクション型とは、顧客にいわれてから対応する接客のこと。ダメな理由は、「リアクション型では最高点を取って百点です。これでは感動を売れません。常に百点以上を目指す心構えが必要」というのである。」(103頁)
→”感動”という心の動きを「売りもの」と考えるかどうかはこの場では置いておくとして、さらに上を目指そうという考え方には共感します。

「販売のポイントについて木下は、
一「お客様を差別しない」
二「一見のお客様を大切にする」
三「ヒアリングを重視する」
の三つをあげた。」(129頁)

「「知っている」はただ頭に入っている知識。それを実行してはじめて物事の本質や背景が理解できるようになる。「知っている」だけで多くを語る人と、「できる」と「実践・経験」を背景に語る人の差は歴然である。知行合一が果たせて、はじめて一人前といえる。」(153頁)


顧客満足の視点からアパレル販売界をリードする、ユナイテッド・アローズをご紹介しました。
発行が日本経済新聞社ということもあり、文章が少し固かったです。
また、年月が経っていますので、本書に記載されている店舗なども変化しています。
(実際40代以上をターゲットにしていた「ダージリン・デイズ」は閉店しています。)
店舗は全国にありますので、気になった方はお店で体験してください。
リッツ・カールトンは金銭的に無理であっても、UAならぼくを含めて、誰にでも機会がありそうですね。



ユナイテッドアローズ 心に響くサービス/丸木 伊参

¥1,470
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