発行:日本経済新聞社 / 2007年1月 / 単行本
ジャンル:ビジネス
ファッション専門店・セレクトショップを展開する、ユナイテッド・アローズを題材に、そのサービスの素晴らしさを取り上げた内容です。
紹介文中、UAと略されている部分は、ユナイテッド・アローズを指します。
[目次]
まえがき
一 これがUAのサービスだ
二 「店はお客様のためにある」の理念
三 この採用・研修がナンバーワン販売員を育てる
四 販売員を一生の仕事にしたい
五 良質な接客を維持するチェックシステム
六 スーパーSPA構想とUAの成長軌跡
あとがき
共感した箇所のご紹介です。
「たとえば顧客が試着室に入ったとする。靴を”出船”の方向に揃えておくのは当たり前である。では靴の汚れに気付いた場合、どうすべきか。UAの販売員は、即、磨くのである。」(14頁)
「顧客は商品を求めて来店する。しかし、これらのサンキューノートは、顧客が商品以外の何を期待し、何を求めているか、またそれがいかに大きいかを教えてくれる。この接客応対のプロセスが付加価値を生み、商品価値をも増幅させていくのだ。
そしてこのプロセスこそが”接客価値”であり、商品価値とは異なる顧客の心(内面)に届く”見えない価値”である。」(22頁)
「UAでは不手際で傷物などを販売した場合、顧客の都合のよい日時に別の商品を即座に持参することを大原則としている。横浜から札幌、新宿から大阪など遠方まで即座に駆けつけたケースもある。」(26頁)
「そして日常業務のなかで、どうすればよいか迷った時は「理念ブックに立ち返れ」と示唆される。たとえば一般論として売上げ優先か、顧客満足かを問われた時、模範解答は顧客満足である。誰もがそう答えるに違いない。しかし現実は皆、今日の売上げが欲しい。いま目の前の、この客にこの商品を何としても売りたいと考えている。タテマエは顧客満足であっても、ホンネは売上げ優先になりがちである。」(28頁)
「UAは理念や教育・研修のなかで、コミュニケーションとチームワークをことのほか重要視している。接客(スキル)や売上げの前に、まず理念があり、アルバイトを含む全社員に手渡される「理念ブック」は、販売スタッフの行動規範と接客サービスの精神を支える土台になっている。」(31頁)
「(このため)UAには、接客マニュアルと称するものはない。接客販売に関しては、ごく基本的なことを記した「セールスガイドハンドブック」があるのみである。型にはまることなく、基本をマスターした上で”百人百色”の顧客への、臨機応変な接客サービスを可能にする狙いからである。」(32頁)
「(そして)「わが社の社会貢献の第一は、顧客満足である。これなくして売上げも利益もない」「サービスはクリエーションであり、それを果たしていくのがわれわれの使命」と強調している。したがって接客についても「商品をお勧めする際に『お客様、とてもお似合いです』などといっていたのでは、お話にならない」と切り捨てる。」(36頁)
「一通の感謝状は百人のお客様からの支持に値しますが、逆に一通のクレームは百人のお客様を失うことを意味しているのです。お客様を知るための本当のチャンスです。だから、クレームは全身全霊で受け止めてほしい」(52頁)
「お客様の満足と私たちの商売の成功は、相反するものではありません。お客様の満足があってはじめて売上・利益が発生して、私たちの喜びとなり、次のお客様満足の追及への意欲となっています。お客様の”ありがとう”こそが私たちの喜びです。」(60頁)
「UAではこの「商売十訓」を商売の根底に据えている。
一、 損得より先に善悪を考えよう
二、 創意を尊びつつ良いことは真似ろ
三、 お客様に有利な商いを毎日続けよ
四、 愛と真実で適正利潤を確保せよ
五、 欠損は社会の為にも不善と悟れ
六、 お互いに知恵と力を合わせて働け
七、 店の発展を社会の幸福と信ぜよ
八、 公正で公平な社会的活動を行え
九、 文化のために経営を合理化せよ
十、 正しく生きる商人に誇りを持て」(79頁)
「さらに森山が強調するのは「リアクション型の接客はダメ」である。リアクション型とは、顧客にいわれてから対応する接客のこと。ダメな理由は、「リアクション型では最高点を取って百点です。これでは感動を売れません。常に百点以上を目指す心構えが必要」というのである。」(103頁)
→”感動”という心の動きを「売りもの」と考えるかどうかはこの場では置いておくとして、さらに上を目指そうという考え方には共感します。
「販売のポイントについて木下は、
一「お客様を差別しない」
二「一見のお客様を大切にする」
三「ヒアリングを重視する」
の三つをあげた。」(129頁)
「「知っている」はただ頭に入っている知識。それを実行してはじめて物事の本質や背景が理解できるようになる。「知っている」だけで多くを語る人と、「できる」と「実践・経験」を背景に語る人の差は歴然である。知行合一が果たせて、はじめて一人前といえる。」(153頁)
顧客満足の視点からアパレル販売界をリードする、ユナイテッド・アローズをご紹介しました。
発行が日本経済新聞社ということもあり、文章が少し固かったです。
また、年月が経っていますので、本書に記載されている店舗なども変化しています。
(実際40代以上をターゲットにしていた「ダージリン・デイズ」は閉店しています。)
店舗は全国にありますので、気になった方はお店で体験してください。
リッツ・カールトンは金銭的に無理であっても、UAならぼくを含めて、誰にでも機会がありそうですね。
ユナイテッドアローズ 心に響くサービス/丸木 伊参

¥1,470
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