著者:高井伸夫
発行:かんき出版 / 2004年12月 / 単行本
ジャンル:ビジネス、経営
弁護士としてご活躍の、高井伸夫先生によるご著書です。
社長や幹部に対する講演や指導に定評のある方とのことです。
1999年には上海に弁護士事務所を開設されたということで、本書内では、中国でのビジネスについても触れられています。
[目次]
はじめに
1章 のんびり社長に明日はない
2章 儲けるために社長が意識を変えなさい
3章 組織を壊して、儲かる組織に作り変えなさい
4章 いい人材を見抜く目を持て
5章 攻めの経営に徹して業績回復を目指せ
6章 次の一手を考えないと倒産しかねない時代
社長の戒め・九の言葉
1 社長はもっと優しさを表現しなさい
2 ケチな社長は嫌われる。ケチらない社長は経営に失敗する
3 社長は異世代の人脈を持て
4 社長はつねに自己評価を怠るな
5 社長は「えらい人」になりなさい
6 数々の「み」から自分の身を守れ
7 社長は心理学を学びなさい
8 愛される会社を作りなさい
9 後継者選びにはシビアな眼を持ちなさい
”3分間”と書名に銘打たれている意味には、一節が3分間で読めるということも含まれるのだそうです。
もちろん主意は、スピード判断による経営をしなさい、ということのようです。
以下、共感した箇所のご紹介です。
[経営ビジョン] お金の落ちている場所を示せ
「名経営者と呼ばれた社長は、みなお金の匂いを嗅ぎつける名人だった。松下グループ創業者の松下幸之助氏は、いち早く大量消費社会の到来を予測し、庶民を相手に安い家電製品を売った。また戦後、石川島播磨重工業を立て直した土光敏夫氏は国の政策と財源を意識して、通産官僚と折衝を重ねた結果、事業を成功させていった。
いまどこにお金があり、誰がどんな商品やサービスにお金を出すのか。そんなお金の流れを嗅覚鋭く察知できたからこそ、彼らは世界的企業を育てることに成功したのだ。」(15頁)
→初っ端からお金の話で始まりました。しかしここから逃げて、格好付けていては、社長はつとまらないのですね。
[顧客の判断基準] 儲けたければ知性・感性を磨け
「知性・感性の時代は、理論だけでは動かない。「理に動く理動、知に動く知動という言葉は辞書にない。感情で人が動くという感動という言葉があるのみ」だ。」(55頁)
[社長の話し方] 社員に嫌われる六つの共通点
・部下に責任を押し付ける
・謝意を示さない
・語尾が不明瞭
・内容が抽象的である
・幹部社員と一般社員に同時に話す
・大事な情報を幹部に隠す(69頁)
[能力格差] 集団主義管理では社員はついてこない
「(では、)中国で成功している企業はどんな管理をしているのか。
軌道に乗った工場を見学に行くと、誰かのカラー写真が飾ってあるのをひんぱんに目にする。これは社長の写真でも、毛沢東の写真でもない。じつは表彰された一般社員の写真の数々だ。」(86頁)
→中国に縁のある方なら、一度は目にされた経験があると思います。。
[ほう・れん・そう] 「おはよう、ご苦労さま」が組織を強くする
「この運動には、人間的つながりを強めるエッセンスが詰まっている。報告は、書類で情報を伝える目のコミュニケーションだ。同様に、連絡は口頭で情報を伝える口の、相談は相手の意見を聞く耳のコミュニケーションである。つまり「ほう・れん・そう」とは、目、口、耳をフルに使って相手と心を通じ合わせるための運動なのだ。」(99頁)
[ナンバー2] 右腕には異質の能力を持った人材を選べ
「成功した企業を分析すると、優秀な経営者の陰にはいつも優秀な右腕がいる。(中略)
もちろんどの会社にも副社長や専務は存在するだろう。ただし、そんな肩書があっても、誰しもが貴重な右腕というわけではない。右腕とは、経営者のもう一つの目となり、耳となり、口となって働いてくれる存在でなければいけない。具体的に言うと、次の三つの条件を満たしてはじめて右腕と呼べるのだ。
・気付かなかった視点を教えてくれる
・悪い情報を伝えてくれる
・社長が言いにくいことを代わりに言ってくれる」(124-125頁)
[顧客の信頼] 信用される会社になれ
「「儲」という字は「信者」とも書く。つまり儲からない企業は、信じてくれる人がいない状態だともいえる。」(170頁)
[海外戦略] 中国に進出するなら、まずアメリカから
「中国で成功する秘訣はいろいろあるが、とくに強調したいのは、
「中国で進出する前にアメリカで成功せよ」
ということだ。
中国人はアメリカに強い憧れを抱いている。日本に来る留学生も少なくないが、エリート層はほとんどアメリカに留学するし、アメリカの文化についてもよく知っている。」(212頁)
→なるほどと思いました。ぼく自身、中国人のアメリカへの憧れと、アメリカ留学の事情については、学生時のアジア諸国の留学生との交流の時から知っていました。
社長向けに書かれた指南書ですが、各分野で活躍されるリーダーが読んでもしっかり理解・実践できる内容でした。
個人的には、思想・考え方の異なる部分もありましたが、それはまだ自分が若く、社長の立場ではないからかもしれません。
しかし、ビジネスの世界は常に移り変わっており、2004年発行の書籍とは乖離する部分も存在することでしょう。
”社長の戒め・九の言葉”は敢えて詳しいご紹介を避けました。ご自分で手に取られることをお勧めします。
社長という立場に在る方なら、一読の価値が充分にあるでしょう。
追記:本書は2007年5月に一度読みましたが、今回再読してのご紹介となりました。
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