長崎・壱岐の島 グルメ旅行記

長崎・壱岐の島 グルメ旅行記

長崎県にうかぶ離島、壱岐の島をはじめとしたグルメ情報を旅行記風につづります

Amebaでブログを始めよう!

2階にあるレストラン「ウニハウス」で生うに丼を堪能した後、宿への時間もまだあるということで、1階のお土産屋さんを見て回ることにしよう。

あまごころ本舗

壱岐では鬼凧(おんだこと呼ぶらしい)という、鬼が武将の頭にかぶりついた絵柄の凧が民芸品として販売されている。家に飾ると「魔除け」の意味もあるらしく、年配をはじめとしてよく売れているのだそう。

「壱岐」と背中に大きく書かれた通称「壱岐T」(いきてぃー)というTシャツも夏に学生たちがよく買っていくそうだ。確かに若者にはウケそうな雰囲気。


そうやって店内をブラブラとまわっていると、うに押しのこの店らしく、うにの試食販売をしている。海産物とうにをあえたものを「うにあえもの」というらしく、それらを少しづつ試食してまわってみた。その中で私が一番気に入ったのが、「いかうに」。

いかうに写真


いかが瑞々しい柔らかさで、粒うにと良く合い、もう一口を誘う出来ばえ。店内に置いてある壱岐焼酎を飲みたくなるほど。壱岐の旅を終える際に、この店に立ち寄って、このいかうにを買って帰る事に決めつつ、出発の時間になったようだ。




生ウニ丼

【とろける甘み!ムラサキウニの生うに丼】
壱岐の島のレストラン「ウニハウス」で、お待ちかねの「生うに丼」が登場した。今の季節は「ムラサキウニ」の生うに丼のみらしく、秋口に入ると「アカウニ」の生ウニ丼も堪能できるらしい。

ムラサキウニは身が柔らかく、とろけているような独特の光沢が、食欲をそそった。醤油ベースのタレの味も上品で、生うにとの相性が良さそう。今すぐに食べたいのをぐっと堪え、しばし生うに丼の佇まいを目で愉しむ。

きざみ海苔や大葉などの薬味とどう組み合わさっていくのかを想像すると、私の食欲はとうとう我慢の限界に達してしまった。

ワサビを適度に散らして、先ほどから気になっていた刻み海苔と刻み大葉とタレをほどよく絡ませたご飯と、生うにを一緒に箸で持ち上げる。

生ウニがトローッと箸からこぼれ落ちそうになる瞬間、パクっとひと口目をいただく。

海苔と大葉とワサビ、そのひとつひとつが主張しながらも、うまく調和し、生うにの美味しさをさらに高めているのが口から鼻に抜ける豊かな香りで感じられる。


生ウニの旨みをたっぷり含んだ甘みが口の中全体に広がり、思わず目を閉じて堪能したくなる衝動。

と、その頃には舌の上から生うには溶けて無くなってしまっていた。


 、
 、
 、
 、
 、
 、
 、
 、




うまい!!!


今まで何気なく食べていたウニとは一線を画す、確かな存在感。薬味と見事に調和した一体感は、間違いなく今まで食べたウニの中で一番の美味しさだった。

あまりの美味しさにものすごいスピードで箸が進み、あっという間に完食してしまうほど。



完食後も余韻を楽しんで、壱岐の島の一発目の食事がこの生うに丼で良かったと、大満足。これからの壱岐の島の食事が楽しみになってきた!





【壱岐ドライブ出発】
フェリーから降りて壱岐の島へようやく上陸。迎えに来てくれた人に導かれるままマイクロバスに乗りこむ。

壱岐にもトンネルがあるんだと少しの驚きを覚えながらトンネルを抜けると、ビルが立ち並んだ町が見えてきた。昭和50年代を彷彿とさせるような佇まいに、町とはいえほっとするような感覚を覚える。

興味深げに眺めていると運転手の人が「このあたりが島で一番の都会。中心地ですよ」と教えてくれた。中心街の近くに港があるというのは便利だなと考えていると、すぐに壱岐の島で初めての食事をする場所に到着。

ウニハウス」と大きく書かれた建物で、なるほど壱岐はウニの島なんだと認識。であるならば、まずは生うに丼でもいただこうかという気になるものだ。


【ウニハウスに到着】
自動ドアをくぐると、店内から女性の「いらっしゃいませー!」の声が。都会のサービスや応対に慣れている私でも、心地よく感じる元気なあいさつに、壱岐の人たちの温かい人柄が感じられる。

まずは腹ごしらえ。レストランへは店内右側にあるエスカレーターで2階へ上がる。と案内を受けたのでエスカレーターに乗ると、割と広い店内を一望できた。

まだ壱岐の島を見まわっていないので何とも言えないが、ここが一番大きなお土産屋さんだろうことが、すぐに分かった。壱岐の島を出る際にはここに最後に立寄ろうと考えていると、レストランに着いた。


レストランでは軽食から壱岐ならではの海鮮丼や定食など、色んなメニューがそろっていて、若者やファミリーまで対応できるようなメニュー構成を整えているようす。だが、今日の私の胃袋は「生うに丼」を求めているようで、細かくメニューを追う事はなかった。


【いよいよ生うに丼登場】
注文してからそれほど待たされることなく、お目当ての生うに丼がやってきた!なんでも壱岐の島では、生うに丼の事を「ぼっかけ」というらしく、生うにをどんぶり飯に「ぼっかけて(ぶっかけて)食べる」ことからついた名前らしい。

壱岐の島では「ムラサキウニ」「アカウニ」「バフンウニ(壱岐ではガゼというらしい)」の3種類が食用として獲られており、その中でも「ムラサキウニ」と「アカウニ」がメニューとして並ぶことが多いそうだ。

壱岐の島のバフンウニは小さいので、島の人が自宅で食べる事が多いと
のこと。 なおさらバフンウニも食べてみたくなったが、仕方ない。今回は「ムラサキウニ」を堪能するとしよう。


壱岐の生うにを堪能! ぼっかけ生うに|ウニハウス(後編) へ続く >>

フェリーからの壱岐島

【いよいよフェリーを降りる】

壱岐行きのフェリーの下船口近くには、すでに下船を待つ人でいっぱい。壱岐の島特有の聞きなれない方言に、島へ来たのだという思いが強くなる。


話に聞き耳をたてていると、どうやら牛を飼っていて、その牛についての話をしているようだ。

そういえば壱岐牛の事は知人に聞いて知っていた。


なんでも歴史ある黒毛和牛で、美味しさは他のブランド牛に劣らないと興奮気味に話す知人の様子から、美味しいのは間違いなさそうだと感じた。いつか食べてみたいものだと思っていたのだ。今回の旅の食事のメインとなりそうな期待が膨らむ。


そうこうしているとフェリーが着岸した。下船口を抜ける時に、切符を渡さないといけないらしく、ちょっと手間取ってしまった。旅慣れしていない感じでちょっと恥ずかしい。



【壱岐の島へ上陸!】

とうとう島に上陸!空気が美味しい気がするのは、穏やかな日差しと真っ青な空のせいだけではなさそうだ。


思いつきで出発した壱岐旅行。泊まる民宿だけは予約していたが、それまでの壱岐の島の過ごし方を考えていなかった。

自然が豊かなのは見聞きしていたので、自然を身体で感じるのもいいだろう。


そんなことを思っていたら、私の宿泊予定の民宿の看板を掲げている男性が。

話かけてみると、なんでも民宿までの送迎だという。


宿泊予定の民宿の近辺には飲食店がなく、昼食をとるなら、途中下車でレストランへも立ち寄れるという事だ。


船酔いで昼食はとれない場合もあるだろう、と思っていたので、何も考えていなかったが、とても穏やかな海だったし、なにより島の空気の美味しさで胃袋まで刺激されてしまったようだ。腹の虫が鳴ったので、その話に便乗することにした。



壱岐フェリー
旅行びよりの快晴に恵まれ、長崎県の離島のひとつ、「壱岐島」へフェリーは快調に進む。
とはいっても、長崎県の離島に行くのに、長崎から出発したわけではない。

福岡市博多区の「ベイサイドプレイス博多埠頭」から、フェリーで行けるのだ。
フェリーだと、約2時間20分。超高速艇「ジェットフォイル」だと、1時間10分で着くというのは、意外だろう。

この他、佐賀県の唐津からもフェリーが出ており、こちらは約1時間40分。佐賀県や長崎県の方はこちらを利用するのもいいだろう。

この日は好天に恵まれ、波も全くなく、船に乗っている事も忘れるほど。
巨大なフェリーのエンジン音とかすかな振動が心地良い。

船室に入ると、カーペット敷きの部屋になっており、地元の島人だろう人たちですでにいっぱい。なぜなら、みんな「雑魚寝(ざこね)」しているから。

なるほど、意外と近い島とはいえ、2時間20分も船の中にいるのだからさすがに座ってばかりではきつくなる。船旅に慣れた人たちの経験則に合わせてみる気持ちになった。

フェリーの心地良いエンジンの振動に誘われ、いつのまにか眠りについてしまった。


12時をすぎた頃、船内アナウンスが。
どうやらあと少しで島に着くらしい。うたた寝のつもりがあっという間に到着で、拍子抜けするほど。フェリーの甲板から写真を撮り損なったのが悔やまれる。あわてて甲板に駆け上がると、壱岐の島の全体像がパノラマで広がった。

司馬遼太郎の「 街道をゆく 13 壱岐・対馬の道 (朝日文庫) 」に記してあったように、まさに「カレー皿を伏せておいたようなまっ平らな」島の形。

対馬は男性的な島、壱岐は女性的な島と言われるのもうなずける佇まいだ。


さて、旅慣れた島人達が支度を始めたようだ。私も下船の準備をするとしよう。
ちょうどお腹も空いてきた。無計画なこの旅のはじめの食事は何にしようか?