アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典 」
The Devil's Dictionary
「未来」(Future)名詞
我々の仕事がうまくいき、友人が常に忠実で、
我々の幸福が確実なものとなる一時期。
遙か昔、中学生の頃だった…
ビアスのこの辞典を最初に読んだのは。
ブラックユーモアや痛烈な皮肉に満ちた内容の中で、
「未来」の項は私にとってリアリティーのある言葉で
必ず訪れる時代だと勝手に信じていた。
しかし今、「あの頃の未来に僕らは立っているのかな…」
という時期になってまんまとビアスの術中にはまり込んで
しまっていることに気づき絶句…
私の「未来」は尚も持ち越し。
因みに
「恋愛」>(Love)名詞
一時的精神異常だが、結婚するか、この病気の原因となった外的な力から
患者を遠ざければ簡単に治る。
この病気はカリエスその他の病気と同じく、人工的な環境に暮らしている
いわゆる文明人の間で発生し、清らかな空気を吸い粗末なものを食べて
暮らしている野蛮人はこの病気の災いから完全に逃れている。
この病気は命取りになることが時にある………
「未来」(Future)名詞
我々の仕事がうまくいき、友人が常に忠実で、
我々の幸福が確実なものとなる一時期。
遙か昔、中学生の頃だった…
ビアスのこの辞典を最初に読んだのは。
ブラックユーモアや痛烈な皮肉に満ちた内容の中で、
「未来」の項は私にとってリアリティーのある言葉で
必ず訪れる時代だと勝手に信じていた。
しかし今、「あの頃の未来に僕らは立っているのかな…」
という時期になってまんまとビアスの術中にはまり込んで
しまっていることに気づき絶句…
私の「未来」は尚も持ち越し。
因みに
「恋愛」>(Love)名詞
一時的精神異常だが、結婚するか、この病気の原因となった外的な力から
患者を遠ざければ簡単に治る。
この病気はカリエスその他の病気と同じく、人工的な環境に暮らしている
いわゆる文明人の間で発生し、清らかな空気を吸い粗末なものを食べて
暮らしている野蛮人はこの病気の災いから完全に逃れている。
この病気は命取りになることが時にある………
ヴィヴィアン・リー
ヴィヴィアン・リーは
1939 『風と共に去りぬ』
1951 『欲望という名の電車』
圧倒的な存在感で、二度のアカデミー賞
主演女優賞を受賞。
しかしながらその生涯は…
やはりエトワールの宿命から逃れることが
出来なかった。
ヴィヴィアンの二度目の結婚相手は、
イギリス人で世紀のシェイクスピア役者、
サー・ローレンス・オリビエ。
オリビエの告白本によると
オリビエとヴィヴィアンとの関係は
1937年の映画「無敵艦隊」
での共演をきっかけに始まっっている。
しかし当時オリビエには妻がいた。
ジル・エズモンドと言い、ヒッチコックの
初期時代の作品「スキンゲーム」のヒロイン。
二人はオリビエの熱烈求愛の果て結ばれていた。
オリビエにとっては怯えながらの
2年にわたる不倫生活だったという。
アメリカで「風と共に去りぬ」のヒロインが難航していた時
ヴィヴィアンはイギリスにいた。
既にハリウッドでブレイク中のオリビエは恋人をイギリスから
呼び寄せ制作者に紹介した。
結果…運命のキャスティングでスカーレット・オハラが誕生。
そして完成した映画は、史上稀に見る数々の栄光を手にすることに……
それぞれが離婚を経て、二人は1940年に再婚。
しかし・・・
1944年にヴィヴィアンは結核に侵される。
今と違い結核は死に至る病だった。
そしてヴィヴィアンの別の病が本格化する。
双極性障害(躁鬱病)。
双極性障害は統合失調症と並ぶ精神病であり
短期に治癒することは難しい。
原因を作り出したのは人である。人との関係である。
私は世の中で怖いものはほとんどない…
ただ人の心だけには畏怖の念を持っている。
オリビエの心は既に第3の女性に傾き始めるていたが、病を抱える
妻との関係は断ち切れない。
その関係は20年続いたが1960年に破局を迎え離婚。
1969年ヴィヴィアンは慢性結核がもとで
喀血し死去した。
享年53歳。

1939 『風と共に去りぬ』
1951 『欲望という名の電車』
圧倒的な存在感で、二度のアカデミー賞
主演女優賞を受賞。
しかしながらその生涯は…
やはりエトワールの宿命から逃れることが
出来なかった。
ヴィヴィアンの二度目の結婚相手は、
イギリス人で世紀のシェイクスピア役者、
サー・ローレンス・オリビエ。
オリビエの告白本によると
オリビエとヴィヴィアンとの関係は
1937年の映画「無敵艦隊」
での共演をきっかけに始まっっている。
しかし当時オリビエには妻がいた。
ジル・エズモンドと言い、ヒッチコックの
初期時代の作品「スキンゲーム」のヒロイン。
二人はオリビエの熱烈求愛の果て結ばれていた。
オリビエにとっては怯えながらの
2年にわたる不倫生活だったという。
アメリカで「風と共に去りぬ」のヒロインが難航していた時
ヴィヴィアンはイギリスにいた。
既にハリウッドでブレイク中のオリビエは恋人をイギリスから
呼び寄せ制作者に紹介した。
結果…運命のキャスティングでスカーレット・オハラが誕生。
そして完成した映画は、史上稀に見る数々の栄光を手にすることに……
それぞれが離婚を経て、二人は1940年に再婚。
しかし・・・
1944年にヴィヴィアンは結核に侵される。
今と違い結核は死に至る病だった。
そしてヴィヴィアンの別の病が本格化する。
双極性障害(躁鬱病)。
双極性障害は統合失調症と並ぶ精神病であり
短期に治癒することは難しい。
原因を作り出したのは人である。人との関係である。
私は世の中で怖いものはほとんどない…
ただ人の心だけには畏怖の念を持っている。
オリビエの心は既に第3の女性に傾き始めるていたが、病を抱える
妻との関係は断ち切れない。
その関係は20年続いたが1960年に破局を迎え離婚。
1969年ヴィヴィアンは慢性結核がもとで
喀血し死去した。
享年53歳。

深津絵里 「駅路」
映画「悪人」を見た。
既に評価は高いが改めて
深津絵里の演技に打たれた。
同時に去年の春、フジテレビで放映された
あるドラマが蘇り、もう一度見たいと思った。
が・・帰りの車内で不安に襲われる。
我が家の映像ライブラリーは、
書棚の上で整然とはしている。
しかし
CM入りの未編集の物や保管の必要性が
微妙な作は、別の「ボックス」に入れられており、
もともと怠惰な人間であり、
管理もいい加減な私にとって、
場合によっては
陽の目を見ずに有るはずの物が消えて
しまうことも有り得た……
帰宅しその一群を全て箱から出し
急いでチェック。
そして…中に、無造作に付箋が本体へ
直接貼られているビデオを見つけ
ほっとした。
付箋には小さく「駅路」と書かれていた。
昨年は、松本清張生誕100年。
同時に、向田邦子にとっても生誕80年の年、
それを記念して作られたものだ。
二人のコラボはこの作のみ、向田邦子が30年位前に
書いた脚本は本人にとって唯一のミステリーだ。
清張の短編を向田邦子が人間ドラマに書き換えた。
十朱幸代、木村多江、北川弘美…
それぞれの女性心理がかなり怖い。
人はなぜ生きるのか。人生の終着点に近づいた時
何を思うのか…
深津絵里のヒロイン像は印象的で
テーマに説得力を与えていた。

既に評価は高いが改めて
深津絵里の演技に打たれた。
同時に去年の春、フジテレビで放映された
あるドラマが蘇り、もう一度見たいと思った。
が・・帰りの車内で不安に襲われる。
我が家の映像ライブラリーは、
書棚の上で整然とはしている。
しかし
CM入りの未編集の物や保管の必要性が
微妙な作は、別の「ボックス」に入れられており、
もともと怠惰な人間であり、
管理もいい加減な私にとって、
場合によっては
陽の目を見ずに有るはずの物が消えて
しまうことも有り得た……
帰宅しその一群を全て箱から出し
急いでチェック。
そして…中に、無造作に付箋が本体へ
直接貼られているビデオを見つけ
ほっとした。
付箋には小さく「駅路」と書かれていた。
昨年は、松本清張生誕100年。
同時に、向田邦子にとっても生誕80年の年、
それを記念して作られたものだ。
二人のコラボはこの作のみ、向田邦子が30年位前に
書いた脚本は本人にとって唯一のミステリーだ。
清張の短編を向田邦子が人間ドラマに書き換えた。
十朱幸代、木村多江、北川弘美…
それぞれの女性心理がかなり怖い。
人はなぜ生きるのか。人生の終着点に近づいた時
何を思うのか…
深津絵里のヒロイン像は印象的で
テーマに説得力を与えていた。

ノーマ・ジーンとマリリン 2
鑑賞終了。
この映画はモンローの実像を描く為の状況設定と
主役二人の熱演に見るものがある。
ノーマ・ジーン / アシュレイ・ジャッド

マリリン / ミラ・ソルヴィーノ

母親のグラディスの神経衰弱的存在感。
教会内を全裸で歩むノーマ・ジーンの妄想世界には
目を奪われた。
実物よりはるかにチャーミングな、アシュレイ・ジャッドの
ノーマ・ジーンは、整形手術でミラ・ソルヴィーノのマリリンに
無理やり変身する。
これが実に映画的シークエンスでユニーク。
そしてノーマ・ジーンとマリリンが二重人格的に分裂し
同一画面に二人の女優が登場し会話するという状況を作り出す。
しかし映画はモンローの心の深層へ降りる事はない。
シナリオは表面的で浅く、監督の力量も不足していることは
否定出来ず、後半はテレビの再現フィルム風だ。
祖母、母親から受け継いだ精神疾患を恐れるモンローは
絶えず不安だった。
愛を受けることなく育った魂は愛を知らず、誰にも愛を与える事が
出来なかった。
三度の結婚にも満たされること無く孤独感にさいなまれた。
モンローは何らかの関わりをもった多数の男性と「関係」を持った。
異常性欲が病状のひとつとも考えられる。
やがて境界性人格障害とも思われる言動が続き、次々と人間関係が破綻。
そして薬物依存は…破滅的な道をたどっていく…
<ネタバレ注意>
映画では死の瞬間について、突っ込んだ描き方をしていない。
精神状況の悪化故の無茶な薬の飲みすぎで死んだ・・・風であり
不満を残すが、ここで描くのには無理があるのだろう。
何しろ実際は死の現場に、
薬を飲んだはずのコップが落ちていない…
表ざたにしたくない事実が書かれているであろう日記が消失…
直前の電話記録が抹消…
など、偽装以前の不自然個所が幾つもある。
そしてその後、モンローのお相手だった二人、ジョン・F・ケネディと
弟のロバートの暗殺…。
裏の世界は存在するが表に現れる事が無い。
事実を知りすぎたモンローも消されてしまったのだろう。
36歳で散った大輪の花…最後に運命のひとこまを。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大統領の誕生パーティーの晩、モンローの出演を知ったケネディの妻、
ジャクリーンは出席を取りやめた。
アルコールに精神薬を入れて飲みメロメロだったモンローは、
衝動的に切り裂いたドレスを辛うじて繕ってもらっていた。
司会の紹介にタイミングをかなりずらし登場する…
この映画はモンローの実像を描く為の状況設定と
主役二人の熱演に見るものがある。
ノーマ・ジーン / アシュレイ・ジャッド

マリリン / ミラ・ソルヴィーノ

母親のグラディスの神経衰弱的存在感。
教会内を全裸で歩むノーマ・ジーンの妄想世界には
目を奪われた。
実物よりはるかにチャーミングな、アシュレイ・ジャッドの
ノーマ・ジーンは、整形手術でミラ・ソルヴィーノのマリリンに
無理やり変身する。
これが実に映画的シークエンスでユニーク。
そしてノーマ・ジーンとマリリンが二重人格的に分裂し
同一画面に二人の女優が登場し会話するという状況を作り出す。
しかし映画はモンローの心の深層へ降りる事はない。
シナリオは表面的で浅く、監督の力量も不足していることは
否定出来ず、後半はテレビの再現フィルム風だ。
祖母、母親から受け継いだ精神疾患を恐れるモンローは
絶えず不安だった。
愛を受けることなく育った魂は愛を知らず、誰にも愛を与える事が
出来なかった。
三度の結婚にも満たされること無く孤独感にさいなまれた。
モンローは何らかの関わりをもった多数の男性と「関係」を持った。
異常性欲が病状のひとつとも考えられる。
やがて境界性人格障害とも思われる言動が続き、次々と人間関係が破綻。
そして薬物依存は…破滅的な道をたどっていく…
<ネタバレ注意>
映画では死の瞬間について、突っ込んだ描き方をしていない。
精神状況の悪化故の無茶な薬の飲みすぎで死んだ・・・風であり
不満を残すが、ここで描くのには無理があるのだろう。
何しろ実際は死の現場に、
薬を飲んだはずのコップが落ちていない…
表ざたにしたくない事実が書かれているであろう日記が消失…
直前の電話記録が抹消…
など、偽装以前の不自然個所が幾つもある。
そしてその後、モンローのお相手だった二人、ジョン・F・ケネディと
弟のロバートの暗殺…。
裏の世界は存在するが表に現れる事が無い。
事実を知りすぎたモンローも消されてしまったのだろう。
36歳で散った大輪の花…最後に運命のひとこまを。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大統領の誕生パーティーの晩、モンローの出演を知ったケネディの妻、
ジャクリーンは出席を取りやめた。
アルコールに精神薬を入れて飲みメロメロだったモンローは、
衝動的に切り裂いたドレスを辛うじて繕ってもらっていた。
司会の紹介にタイミングをかなりずらし登場する…


























