テストー2 | 脳卒中(脳幹出血)医師 moonkikicocoのブログ

脳卒中(脳幹出血)医師 moonkikicocoのブログ

約72歳。12年ほど前に脳幹出血で倒れました。合併症はたくさんありますが、何とか生きています。つまらないと思うかもしれませんが、愚痴っぽいブログですが、よろしく。

 今日は首から述べてみます。飽き飽きの人はスルーしてください。

 前回述べたのですが、唾液腺の場所ぐらいは分かりますね。顎の下に指を添わせて、それらと扁桃腺「やや後ろ」の触診になれましょう。

 さて首ですが、何と言っても正中付近にある「甲状腺」です。圧倒的に女性で経験しました。まず腫瘍があるか触診します。問診とあわせて腫瘍の硬さ 圧痛の有無 可動性の具合 大きさ とみます。以後エコーと血中ホルモンと特殊な抗体で診断は難しくありません。完全に「治る」病気ですから、見逃さないように。また甲状腺腫があれば、副腎や膵臓などの他の内分泌腫瘍がある可能性があります。

 首の筋肉で有名なのは多分SCM「胸鎖乳突筋」ですね。首の両側にある三角形の筋肉です。なぜに重要かといえば、内径動脈や内径静脈との位置関係です。

 内径動脈は拍動を触れます、体表面に近いですし温度障害から避けれます「冷やす」。もしもエコーで観察できれば、壁の厚さと動脈硬化と密接に関係するらしい。

 内径静脈は大血管が欲しいとき、中心静脈として、日常茶飯にアクセスしていました「今はエコーガイド下、昔はブラインド」。きつい貧血等で「悪魔の囁き」と言われる、血管雑音が聞こえます。またその怒張の様子を見れば、身体を巡る血液=水分量が判断できます。

 「頸部硬直」という言葉を知っていますか。その名のとうりに首を前屈できないのです。頭蓋内に重大病変があります。

 

 次に肩です。あまりいうことはありません。しかし肩凝りを訴える患者さんが多い。治療に関する事ですが、貼り薬の使用に関して、サランラップ等で密閉するという方法、他の腰痛や膝痛のときにも使えますね。胸のレントゲンですが、鎖骨の骨皮質の厚みから骨粗鬆症の診断したこともあります。

 注意するべきは左の鎖骨上窪あたりの触診です。リンパ節などがないか。なぜかといえば消化器癌の転移が「ウイルヒョウ転移」として有名だから。胃癌とか大腸癌で経験しました。

 肩関節は思ったより小さい。だから習慣性に脱臼する人が多い。長期間レントゲンをとっていても、痛みを訴えないとわからないこともありました。ヒポクラテス法など、簡単であるので是非に身につけてほしい。この整復も何回か経験しました。肩周囲には有名な動脈が12本もあり、比較的血流が豊富です。骨折といえば、子供の場合2~4週で仮骨がつきはじめ「成人は少し遅れる」。3、4ヶ月もすれば、完全にくっつきます。大事なのは整復と固定です。時に動揺することがあると、骨折面は「疑関節」となり、骨切術をしないとくっつかなくなります。

 

 

 さて腕の方にいって、「胸郭出口症候群」=「脈無し病」については「胸部」で。いよいよ打鍵がでてきます。まず腋かのリンパなどの触診をします。ここの動脈は比較的浅く、温度調節に使えます。次に左の親指で上腕二頭筋やその腱や神経そのものを探し、右手で同部を打鍵し反射を調べます。手の平を打鍵したり「チネル兆候」、指を弾いたりもします。この時手の解剖学的知識が必要になります。特に手根部です。外側にとう骨動脈「脈を診たり、動脈採血など」、アクセスすることが多い。内側に尺骨動脈が流れています。「手」は「足」と同じくループになっています。上肢にいく神経は頚髄から出た何本かの神経線維が、複雑に絡み合い「腕神経叢」出てきた末梢神経は3本の橈骨神経 正中神経 尺骨神経となります。これで手の抜群の巧緻性が担保されます。

 ついでに有名なアーレンテストをします。どうするかといえば、手を握り閉め、同時にとう骨動脈、尺骨動脈を押さえ、手の平を広げさせ、虚血を作る。次に尺骨動脈の圧迫を取り、手の平の血流の回復をみます。そうすれば安心してとう骨動脈にアクセスできます。

 次に上肢の抹消神経障害の有無を見ます。詳しくは、整形外科的ですが、「手根管症候群=正中神経麻痺」のテストだけは覚えるように「ファーレンテスト 手首を屈曲させてくっつけていると痺れが増強する」。早くいえば、腱鞘炎ですが、手をよく使う撫で肩の女性に多い。最近になってからですが、他の生活習慣病と密接に関係するらしい。けっして見逃してはいけません。忘れてはいけないものに「ハニーエルボウ」があります。これは新婚でパートナーの頭を抱えたままで寝てしまい、圧迫で末梢神経障害をきたしたものです。

 

 あれやこれやでだいぶ時間が過ぎます。そろそろ上腕二頭筋部で血圧を測ります。僅か数mmHgの差ですが、10年もすれば数億回の拍動です。思う以上に影響はあります。上肢は静脈路が多いです。背側がより痛い事も知っておいてください。ー「高血圧症」については、別のブログで。