源氏物語 三十一帖 真木柱 | 翡翠のブログ

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今日は青空、良いお天気だったので、つい車の中に上着を置いて仕事場に行ったら帰りに寒かった。もう11月、晩秋ですから。

アメーバでは「犬の日」スタンプですが、ブログを拝見すると「紅茶の日」で美味しそうなティータイムの画像を挙げていらっしゃる方がいて、良いなあ、肌寒くなってくると温かい紅茶が美味しい、私も飲もう。

 

源氏物語 三十一帖 真木柱

 

玉鬘の結婚譚編の結末。昔、初めて源氏物語を読んだ時には驚きました。まさかの黒髭!?、という。

 

玉鬘は髭黒右大将と結ばれ、髭黒大喜び。光源氏はやむなく婚儀を正式に行います。玉鬘は尚侍として出仕しますが心配な髭黒は付きっ切り。玉鬘は疎ましく、蛍兵部卿の宮や源氏を懐かしく惜しみます。

この時代の結婚って、本当に無理やりというか、既成事実先行というか、いや犯罪だよね、これ。全ては手引きした女房次第、怖い。源氏はかっての自分を振り返ってか(笑)、まめに女君達の周りに気をつかい、他の家に比べて目が行き届いている方だと思うのですが、それですら、源氏といえども女房をコントロールしきれないのね。

 

髭黒は玉鬘を引き取ろうと準備します。髭黒の北の方は、紫の上の父、式部卿の宮の大北の方の娘。物の怪に憑りつかれていて髭黒との夫婦仲はよくありません。玉鬘の元に出かけようとする髭黒に火取の灰を浴びせ、ますます夫婦仲は破城します。北の方は子どもを連れ父親の元に去り、源氏と紫の上は大北の方に恨まれます。二人とも何の非もないのですが、とばっちりですね。

 

髭黒の北の方の物の怪憑きというのが何を現しているのか、わかりませんが、非常に哀れ。平安の時代としては、こんな風に感情を夫にぶつけるのではなく、紫の上らのように上手に焼きもちを焼き、それによって夫の心を自分にも惹きつけるのが正しい在り方なのでしょうが、どうしても現代の目で読んでしまい北の方に感情移入してしまう。さらに召人の木工の君が、北の方の心に託して恨み言の歌を詠むのにも全く薄情な対応。私の中で髭黒の評価がますます落ちました。

このとき、髭黒の娘は馴染んだ家との別れを惜しみ、真木柱のひび割れに歌を残すのでした。

 

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