おはようございます太陽
 
もう先月なんですけどテレビ(NHKBS)で映画『グリーンマイル』を見ました。
すごく有名な作品ですよね、でも初めて見たんです。

実は私、シリアスなアメリカ映画がどうもよく分からないのかな、と思うことがあります。

たとえば、おなじく世界的な名作として絶賛されている『ショーシャンクの空に』。
もちろん良い映画だとは思うのですが、私は世間で言われるほどには心を動かされませんでした。
だって脱走したまま「めでたしめでたし」ってどうなの?・・・ってね。

それを夫に話したら、
おじいちゃん「日本の洋画ランキングでも上位なんだから、あなたの感じ方が変わってるだけ」
と言われて悲しみましたチーン(笑)。

ところが今回の『グリーンマイル』は違いました。

最初にコーフィー↑(真ん中の巨人の死刑囚)が奇跡を起こした場面では、口から(何か)出てきたりして、ちょっとグロテスクでびっくり。

「あ、これはファンタジーなんだな」と、一歩引いて見ていたのです。

ところが見ているうちに、むしろ逆のことを思いました。

「これはファンタジーでなければ作れなかった話なんだ」なと。

コーフィーは人の病気や苦しみを引き受け、癒す力を持っています。
後半になると、私にはもう、彼が苦悩する翼のある天使のように見えてきました。

人を救える力を持っているのに、人間の苦しみそのものに疲れ果ててしまう。

「なぜ、この人がこんな目に遭わなければならないのか」

その理不尽さが、とても悲しかった。

トム・ハンクスも良かったです。

私は今まで、彼を「何でも器用にできる俳優だけど、その器用さが少し鼻につく」と思っていました。
女優ならメリル・ストリープに対しても、似たような先入観があったのですが(笑)。

でも、この映画のトム・ハンクスは、むしろ抑えた演技が印象的でした。

そしてコーフィーを演じたマイケル・クラーク・ダンカンは本当に素晴らしかった。
あの巨体に、怖さよりも、どうしようもない優しさや悲しさが伝わってくる。

考えてみれば、『ショーシャンク』『チャンス』『グリーンマイル』には、どれもキリスト教文化を背景にした「罪」「救済」「奇跡」といったものが流れています、さすがアメリカ映画です。

ただ、私にはイタリア映画のほうが、なぜか分かりやすい。

たとえば『ひまわり』。

イタリアもキリスト教文化の国なのに、そこには戦争に負けた国の暗さや悲しさがある。
戦争によって人生を壊され、戦争が終わっても元には戻れない。

一方、アメリカ映画には、苦難の先に「希望」や「救済」が置かれることが多い。
もちろん、それが良い悪いということではありません。

ただ、私は今まで、その文化の違いをうまく咀嚼できなかったのかもしれません。
だから今回、『グリーンマイル』を見て感動したことで、
「私はアメリカ映画が分からないわけではないんだ」と、ちょっと思いました。

世間で名作と言われている映画に、自分が同じように感動する必要なんてない。
ランキングより、自分の心がどこで動いたか。それでいいよねって思いました。

……また夫には「変な人」とか「ロマンチック好き」と言われそうですけど(笑)。

今回は、良い映画を見ました。
 
(今年30本目TV視聴含む)