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みんなロリコンだった

最近、大日方純夫氏の『警察の社会史』
を読みました。一言で言えば、明治期には民衆に敵視されていた近代警察が民衆を取り込み国家総動員体制の一端を担っていく過程を記したものです。戦前の警察がその権限を拡大していく過程や、その中身も明らかにしています。

戦前の警察が多くの機能を有しているのには驚きました。海外渡航者の素行調査までやっています。現在ではこんなことまでしていませんよね?その中で気になるデータが提示されていたので紹介します。

氏の研究によると、現在もそうですが、戦前の警察は売春婦の取締りを行っています。ただし、当時は公娼制度(国家公認の売春婦)があったため、取締りの対象は私娼(無許可でやっている売春婦)です。1908年のデータでは当時の東京市内で1565人の私娼が摘発されています。注目すべきは被摘発者の年齢。その半分が20歳未満なのです(無許可だから当然といえば当然ですが…)。しかも15歳未満が44人もいます!卵が先か鶏が先か、の議論になってしまいますが、買う人がいるから売る人がいる。すなわち、当時もロリコンはいたのです。

近年、未成年者にたいする性犯罪が大きなニュースとして取り上げられていることもあり、児童ポルノの取締りが強化され、ポルノ漫画も取締りの対象となっています。しかし、ポルノ漫画が販売される以前から児童買春をする人がいることから、漫画を取締まろうが、何をしようがそういう性向の方は後を絶たずに出てくるのでしょう。

現代の警察については、昔読んだ青木理氏の『日本の公安警察』
が面白かったです。

【註】この記事は児童にたいする性行為・犯罪を肯定するために書いたものではありません。僕はロリコンではありませんし、児童ポルノの愛好家でもありません。児童にたいして金や暴力を用いて性行為を強要することは悪いことだと思っています。

責任転嫁

↓のブログでも書きましたが、月曜の憂鬱に早速「ブルーマンデー症候群」という名前がつきました。個人的には何でも病気にしてしまう風潮は嫌いです。特に精神病にしてしまうのは恐怖を覚えます。

その行き過ぎが、特定の個人にとって短所と見られる性格は全て病気が原因、と切り捨てられている状態です。「今の自分が○○なのは、子供の頃の××がトラウマになっているんだ」みたいな言い訳を良く聞きます。

確かに幼い時期や多感な時代にトラウマになるような出来事に遭遇し、その後の成長に障害をきたす方もいらっしゃるでしょう。そして、その障害を乗り越えようと努力する方は尊敬しています(かわいそう、という見下した尊敬ではありません。自分も見習わなければ、という見上げる行為としての尊敬です)。

しかし、全てを病気のせいにして全く努力をしない人もいます。こう言う方々は、自分の欠点を病気に責任転嫁しているだけなのではないでしょうか?というか、こう言う困ったチャンが最近まわりに増えている感じがします。そう言う人に限ってプライドが高いくせに仕事が出来ません。

人間、完璧な存在ではありえません。また、短所があるから長所が際立つのです。もっとありのままの自分を受け入れて見るのも良いのではないでしょうか?

メランコリー

少し前のニュースですが、月曜に自殺者が多いと言う統計結果が出ました。確かに僕も昔から日曜の夕方以降は気分が沈み、月曜の朝は憂鬱です。そのため、日曜の夜はよくバラエティー番組ばかり見ていました。別の記事によると、月曜はその他の病気も多いようです。みんな月曜は憂鬱なんですね。少し安心しました。

しかし、ここまで月曜日に自殺者が集中しているとは思いもしませんでした。早速、「ブルーマンデー」症候群と言う病名のようなものがついてしまいました。最近は何でも病気にしてしまいますね。そして、この病気の対応策も提示されています。思い当たる方はぜひご利用ください。


厚生労働省の作成した自殺者の統計表を見てみると、曜日別統計以外にも色々なことが分かります。まず、自殺者の年齢を見てみると、男女とも50代前半が多いようです。この傾向は昭和50年ころから続いているもので、それ以前は70代という高齢者の自殺者が多かったようです。これはなぜなんでしょう?疑問です。ご存知の方教えてください。

また、地域別統計を見てみると、やはり大都市圏に多いですね。職場でのストレスは大変なものなのでしょう。ただ、北海道に多いのが気になります。ここ数年、北海道・沖縄は不景気だと言う話しは良く聞きますが、その影響でしょうか。ただ、沖縄はそれほど多くないんですよね。

とにかく、自殺を考えるほど思い詰めた方は、上記の対応策をご覧ください。

多謝

最近は多忙のせいもあり、すっかり更新を休んでいます。どうせ、誰も見るものではないから、と余裕をかましているのですが、どうやら毎日数名がこのブログを訪れてくださっているようで。有難いことです。もし、宜しければ、ご感想を書きこんでいってください。今後の参考に致します。どうも、最近は本業が忙しくさぼり気味なので、こちらの更新もしないと!

高齢者問題!

ついには暴走族も高齢化だそうです。その原因は暴走族が流行らなくなったためだとか…。このままだとヤンキーマンガも無くなってしまうのでしょうか?

04年1億2769万人-日本の人口-

日本の総人口の増加率が過去最低を記録したそうです。識者により意見が分かれていますが、早ければ今年以降人口は減少に向かうとのこと。人口の減少は、労働力の減少を意味し、貯蓄率も低下する、消費需要も減退するので需給両面から日本経済の成長の障害となるとされています(詳しくはこちら)。

将来への不安を残す記事ですが、本当にこんな問題が起るのでしょうか?現在、どの職種もコンピューターの導入により仕事が効率化されていますし、それにともない(と単純にはいえませんが)、企業ではリストラが進行しています。リストラは完全に労働者の削減を狙ったものではないでしょうか?若返りを目指すためのリストラであれば、高齢者のリストラの反面、新卒者の就職率は増加するはずです。事実、今年は多少改善されたようですが、新卒者の就職内定率の低下は問題となっていますから、人口は減った方が良いと思うのですが。

漠然とした感想ですが、このまま仕事に人がいらなくなるのであるならば、人口は減った方がよいのではないでしょうか?逆に人口が多くなると失業者が増えるのでは?、と思ってしまいます。人口が減れば都市部における住宅問題も一気に解決でしょう!

結局、人口減少で最も問題となるのは年金制度です。しかし、現在は確かに高齢者が多いですが、少子化も進んでいます。この問題は時間が自然と解決してくれるのではないでしょうか?団塊の世代の方々はバブルで美味しい思いをしたでしょうから老後は我慢してください、って感じですね。

最近、無駄に少子化・高齢化を問題にしている風潮にあると思います。

購入

ipod買いました。う~ん、無駄遣い。現在試行錯誤で使用中。性格的に説明書を読まないので、失敗を繰り返しながら身体で覚えております。やはり、体育会系。時間を無駄にしているけど、これから長く使うんだからしょうがないなぁ。

ipod

今更ながらipodが欲しい。最近、MDを持ち歩くのが億劫で。本体はいいんだけど、MD自体ががさばる。あと、中途半端に小さいから、MDがカバンの中に散乱することも。こうなると移行なんだろうけど、ちょっと高いんだよなぁ。どこか安いお店はないかしら。そもそも品薄状態だから値下げは見込めないかなぁ。

日本は平和な島国なのか?-江川達也氏『現実はマイナーの中に』を読む②

以前、江川氏のご著書に関する記事を書きましたが、これはその続きです。

江川氏は現代日本の負の部分を形成した原因の一つとして、日本が島国で生きることが厳しくなかったこと、をあげています。本当に日本は生きやすい国なのでしょうか?ここでは日本の共同体(村・町)を検討することで、この問題について考えてみます。そのため、図書館や本屋さんで本を読んで自分なりに勉強しました。だから、テーマが「お勉強」なのです。

まず、「共同体」について西洋史の大家、大塚久雄氏の『共同体の基礎理論』
に学びたいと思います。本書は1955年に刊行されたものであり、現代においては通用しない指摘もありますが、古典のお勉強として読んでみました。氏はマルクスやウエバーの影響を強く受けており、本書を含め氏の著作の多くは大学の経済学部など社会科学系の学部・学科で多く読まれたのではないでしょうか。僕の学生時代の記憶ですから、違っていたらごめんなさい。

氏は、「共同体」は外部からのかく乱から内部の人間を守る機能を持つ、と述べられています。そのため、共同体間の利害が対立したさいには、皆殺し的な戦争にまで発展する、と述べられています。すなわち、共同体に属さない人間は生き抜くことが困難なのです。制裁としての「追放」が意味を持つのはこのためでしょう。

氏の検討対象はヨーロッパやアジアです。では、日本はどうだったのでしょうか?例えば、田中圭一氏の『村からみた日本史』
には入会(複数の村が共同で利用する)林野の利用をめぐり、村々の役人が話し合いを行う、という事例を紹介しています。林野は肥料を供給する場であり、農作業を行ううえで不可欠なものです。つまり、村々の役人は各共同体構成員=村人の利益を確保するため、共同体を代表して話し合いを行っているのです。これは大塚氏のいう共同体の機能に合致するでしょう。また、村八分という慣行をもっていることからも、日本の村落や町といった共同体もヨーロッパやアジアの共同体と共通性を持つことがわかります。

やや議論が飛躍しますが、結論に入ります。分かりやすく言えば、島国日本はその内部を見てみると利害の対立する複数の共同体から成り立っているのです。だからこそ共同体の構成員に対する共同体の規制が強かったのです。従わなければ共同体から追放されてしまうわけですから、生きていくためには右に倣わざるを得ません(*)。この結果、江川氏の批判するような、自らの属する組織にもたれかかる、右へ倣いの社会、が成立したのです。これは江川氏のように自らの能力で一匹狼的に生き抜いてきた方には理解できないことかもしれません。とりあえず、ここまでが週末に勉強したことの結論です。

あと、雑感を少々。上記のような利害の対立する共同体の集合が共存すつために「公」な存在=「国家」が必要となります。しかし、現在の日本の国家は十分に公的な機能を果していません。最近のニュースをみても分かるように、公務員や国会議員が自らの利益を優先し、税金の無駄遣いをしているのです。姜尚中氏の言い方を借りれば、私的領域と公的領域の構造転換が起っているのです(『アジアの孤児でいいのか』
)。困ったものです。このまま民営化や地方分権が進めば、国家は不用になるんでしょうね。

次に反省。今回は研究者の研究成果をもとに記事を書いてみました。ですから、まずこんなことはないと思いますが、参考にした著作の内容が間違っていれば僕の記事も間違っていることになります。今回参考にした大塚氏の著書には「史実は論理よりもつなにはるかに内容豊富なものだ」という指摘があります。やはり、ちゃんと明治や大正時代の人々の書いたものを読んで記事を書けるようになりたいものです。今後の課題ですね。

*見方を変えれば、共同体の成員が共同体を規制しているともいえますが、ここでは話しを分かりやすくするため単純化し、わざと極端に書いています

セクハラは犯罪です-私、傷つきやすいんです!

元フィギュアスケート五輪代表でタレントの渡部絵美さんが、前コクド会長の堤義明氏から過去にセクシャルハラスメントを受けたと告白している。しかも、多感な十代後半に。ご本人はスケートをやめることも考えるほど悩んでいたそうです。しかも、いまだにトラウマのようになってしまっているそうです。

僕は芸能人に疎いため、渡部絵美さんといわれてもすぐに顔が思い浮かばなかったので、ちょっと調べて見ました。彼女はかつて野村沙知代さんに「ブタ」呼ばわりされて傷つき、告訴を検討された方でした。サッチー問題については当時、非常に注目を集めたので僕も覚えています。この2つの事件を鑑みるに、渡部さんは非常に傷つきやすい方のようです。そのような傷つきやすい方が一般人にあーだ、こーだ、言われる芸能界で生きていくなんて本当に大変でしょう。心中お察し申上げます。

最近、セクハラに限らず、男女ともに繊細な方が増えている感じがします。皆さんの周りにもいらっしゃいませんか?そう言う方は傷付けないよう心から労わってあげましょう。そうしないと、訴えられちゃいますよ。