サイタマ無頼 -28ページ目

サイタマ無頼

【中年サラリーマンの週末自転車モノローグ】



二十七夜の朧月


・・・寒い。

師走も半ばを過ぎれば冷え込むのは当たり前だが、寒いは寒いで身に沁みて味わわなければ気がすまない性分こそ、好奇心を通り越して酔狂だと自覚すべきかも知れない。


さて、‘狭山茶' とは埼玉県下全般で生産される茶の総称だ。


室町時代にはすでに山城、大和、伊勢、駿河と並んで「武蔵河越」が銘茶の産地として挙げられていたそうな。

越冬茶葉の厚い新芽や葉肉が生み出すコクは狭山茶の特徴だが、茶の産地として寒冷の部類に位置する当地の気候が滋味を育むと思えば、身を切る寒風とて心地よいというものだ。(笑)



かつてこの単調な茶畑を延々と横切って、私は日々中学校へ通った。

面白味も何もない画のなかに、じつは郷愁が詰まっていたりする。


物思いの日々から30年を経た今も、見上げる空の広さは変わらない。 


・・・よかった。 ホッと一息。






二十七夜の朧月


茶畑のなかに「昭和61年にギネスブックに載った道標がある」とのことだったので、早速訪れてみた。

高さ4.1m、重さ20t。 確かにデカい。。


「北狭山茶場碑入り道碑」が正式名称らしい・・・


でもこれって、昔しょっちゅうすぐ脇を通ってたよナ、確か。

全然知らなかった・・・ (苦笑)






二十七夜の朧月


まったく余談だが、自転車に跨るとき、冬場の私はいつもこんな格好をしている。


自転車用のライディングパンツは、裾がベルクロで留められる仕様になっているのでとても便利だ。

上着は、ヒートテックのハイネック、フリースベスト、そして普通のスポーツブランドのウィンドブレーカー。


あと、これはあまりオススメしないが、ヘッドギアは時々の気分で「タオルの海賊巻き」に。

上手な海賊巻きは多少コツがいるけれど、慣れれば機能性・ルックスともけっこう納得感が得られる。(笑)


私がやると単なるガテン系ルックになるが、気分はマルコ・パンターニへのちょっとしたオマージュ・・・

ということで。(爆)






二十七夜の朧月


竹寺の本殿に上る手前に、「茅の輪」がある。

大人が悠々とくぐって余りある威容だ。


この茅の輪をくぐることにより、疫病や罪穢れが祓われるそうな。

「水無月の 夏越しの祓する人は ちとせの命のぶというなり」という歌を唱え、左回り・右回り・左回りと、八の字を描くように三度くぐり抜けるのが正しい作法とのこと。




二十七夜の朧月


竹寺を訪れた先週は、紅葉も盛りを過ぎ、木々みないよいよ山眠る季節への支度中であった。

陽射しは緩く、自転車で山道を登った汗が襟元ですぐに冷やりと肌を刺した。


道端に置かれた竹製のベンチに腰をおろし、しばし無音を楽しむ。

日々汲々として休まらぬ心身に、静寂がもたらしてくれる滋養は思いがけず豊かだ。


・・・次回は、ちゃんとした作法で茅の輪をくぐってみようか。(笑)






二十七夜の朧月


神仏習合の姿を今に伝える、東日本唯一の遺構 「竹寺」 。

飯能市の山中、名栗にほど近い山里の奥で見事な竹林に囲まれて佇んでいる。


正式な名称は、医王山薬寿院八王寺。

明治時代に神仏分離令が発布された際、山深い奥地に所在する当寺には通達が届かなかったため、この神と仏の双方を祀る稀有なスタイルが守られたらしい。


「通達が届かなかった」 とは、じつにお茶目な縁起だと思う。

こういう逸話を聴くと、読物かぶれの私は

‘ありのままの当寺の姿を愛した地元の関係者たちが、政府の声にあえて耳を塞いだのでは?’

・・・などと、つい勝手な想像を膨らませてしまうのだが。(笑)





二十七夜の朧月


二十七夜の朧月


なんと幸いなことに、今年は12年に一度の本尊ご開扉の時期(丑年)にあたる。

おかげで、牛頭天王の姿を拝することができた。

右手に斧、左手に策(ひも)を持っていらっしゃる。


どうやらこの策は拝殿まで繋がっており、参拝者は拝殿でその端を握ることができる造りのようだ。

人々の切なる願いがこの策を伝って少しでもビビッドに神に伝わるように、という配慮なのだろうか。

そう思うとなかなか感慨深い。




二十七夜の朧月


本日はミニベロで出走。

峠道に持ち込むのは、じつは初めてだ。

途中、年配のローディの方から 「輪行ですか?」 と声を掛けられた。

自走です、と答えると 「ほう、ぜひ頑張って!」 とさわやかな笑顔を向けてくださる。


なるほど、ミニベロに乗っているとこんなイイこともある訳だ。(笑)




二十七夜の朧月

‘気を遣わないバイク’の好さ。

仕様を少し変えて、長距離に備えた。


クロスバイクに乗る以前は、コレで100km超 を普通に走った。

次回、久しぶりにミニベロでツーリングへ出るのも悪くない。


ミニベロは、絶対的な走行性能より 「ミニベロであること」 が魅力なのだと、時々思う。

休憩のたび、その造作を眺めては再び跨るのが楽しみになる。



ここのところ、週末はいつもヘバって休養オンリーだ。

日々のハードワークに向き合うフィジカル・コントロールが難しい。

来週こそは山の清冽な空気を味わいに行けるだろうか。


期待半分、旅の想像を膨らませながら自転車をイジるのもなかなか楽しい。

・・・結構、癒されるのだ。(笑)

二十七夜の朧月

いや、マイッタ。

funride誌、今月の特集。


激しく物欲をかきたてられて、瞬間、我を見失った。(笑)


やはりロードレーサーはいいね。

造形美、機能美、クラフトマンシップの物語性。

最近のバイクはみなカラーリングも見事で、1/1模型として飾っておいても満足できそうなほどカッコイイ。


そして、ふと冷静を取り戻す。


「お前はどうする?何を選ぶ?」


答えを探して、自転車というツールの実際の利用場面を脳内シミュレートしてみた。

曰く、旅情。

曰く、リラックス。

曰く、快適。

曰く、便利。



中学生的な好奇心をこのツールで思い起こそうとする私にとって、ロードレーサーが要求する「緊張感」はまだまだ遠い大人の領域に過ぎるようだ。(苦笑)



当分、クロスバイクがいいのかな。

カジュアルなウェアを選べば、コンビニやレストランで緊張せずに済むし。(爆)