リフォーム会社が決まればあとは担当の営業さんが段取りをして進めるだけなので、施主側にとってここまでが頭の労働。

この先は肉体労働で、手始めに床材とカーペットを選ぶためにいくつかショールームへ見に行く。

 

まず床材は、A社、B社が推薦したA社系ブランドのショールーム。見積りの時にC社は別のメーカーのカタログを見せてくれたけど、やっぱりA社系ブランドの方がデザイン的にも洗練されてる感じ。

ショールームで実物を見ると、思った以上にカタログの印象と違う。正直なところ、実家の行き来やあれこれ調べるのに疲れ気味で、床材は見に行かなくてもいいかな~と面倒くさくなっていたけど、やっぱり行ってよかった。

カーペットを敷き詰めるから、選択肢になかったエコノミータイプの床材で、見た目も質も必要十分なことが分かって節約できたし!部屋の展示を床板中心に見て回ることも今までにない経験で、なかなか面白かった。

 

続いてカーペット。

A社はサンゲツ、B社は東リという兵庫県本社のメーカーを提案してきた。カーペットといえば、黒木瞳サマが宣伝していたサンゲツが有名だが、双方のショールームに行ってみるとサンゲツは際立ってタカビー。色々な面で…。完全に売り手市場なんだぶー

背に腹は代えられないので、買いたければ下手に出るしかない。2社のショールームでカーペットを一つ一つ吟味して、ウール、ナイロン、ポリの素材でシンプルなサンプルをもらって帰った。

素材はウールが断然いい。耐久性的にも、肌触り感も。ウール素材で比べると、色合い的にも価格的にも、心理的にも!東リに軍配があがった。

 

この価格というのは曲者で、私も最初はコクヨで家具の設計をしていたから分かるのだけど、対企業(BtoB)メーカーのカタログ上代価格とはあくまで参考価格であり、実売価格は一般消費者には示されない。サンゲツにしても東リにしても、間に入る小売店(この場合はリフォーム会社)経由で購入することになって、メーカーと小売店の間の力関係で割引率が変わってくる。B社は初めから東リを推薦してきたということは、おそらくB社にとって交渉しやすいメーカーなのだろう。

ショールームで見て決定した品番をB社に伝え、あとはB氏に段取りしてもらう。

 

コーヒーコーヒーコーヒー

 

 

そして、いよいよ肉体労働本番は、家の中と家の周囲の片づけ。父は腰が悪くて肉体労働はできないので、私一人で全部やる。

家の周囲には、母が残した大き目の植木鉢がたくさん転がっていて、この1年庭造りに凝って少し整理したとはいえ、まだ大量に土が入った植木鉢がある。晴れの日に土を出して乾かして、植木鉢を重ねてスペースを開けなくてはいけない。ついでに家の周りの植木を剪定する。大掃除ではないけど結構出てきた廃棄ゴミを市の焼却場へ持っていく。

ピアノの部屋には、大きな飾り棚にこれでもかと飾りが詰まっていて、片づけて別の部屋に移動させなきゃいけない。ピアノの楽譜棚、応接セットも。

 

週1で実家に戻って家事の合間に片づけ。片づけの合間に料理。頭の中は段取りで一杯。泣き言を言っても誰も助けてくれないし、こればっかりは他に言いようもなくただキツかった。やっぱり日ごろ頭脳労働派だし。あまりに疲れて機嫌が悪くなると、父にはじゃあリフォームなんて止めろ!俺はやりたくなかったんだ、とキレられる。

 

つくづく思うのだけど、こういう風に家のことをやるのは多くの場合、主婦なんですよね?

もちろん今は夫婦で仲良く相談しながらってところも多いとは思うけど、情報収集やら交渉やらの頭脳労働も、片付け諸々の肉体労働も、基本的に自力でこなすのは女性の方ではないかと思う。自宅のことだから無報酬で。

でも、じゃあ仕事しかできないなんて甘やかされてる男にそれができるかというと、父なんかホワイトカラーのプライド高く、完全に管理者目線にもかかわらず、交渉するための筋道立てた話し方にしろ、優先順位のつけ方にしろ、まるでできやしない。

まあ父をもって一般化はできないかもしれないが、とにかくこういったマルチな応用力を培っている主婦(女性)の力を活用できない日本はなんともったいないことかと、本気で感じたのだった。

 

 

リフォーム開始に向けて、暑い真夏を片づけに明け暮れ、8月末に床の張替からリフォームが始まった時は、残暑厳しいのに大工さんには気の毒だなと思いながらも、本当にほっとした。

 

☆色々なものを他の部屋に仮置き

 

 

 

♡肉食べて体力をつけましょう!

何もやらない妹さんからの差し入れ

 

 

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