ネットの無い時代では、
知識人の知識(情報)の発信というものが、
出版というものを介した独占的なビジネスだったんだけど、
ネットとSNSサービスの発達で、その独占性が失われてしまった。
知識をビジネス化してない人の中には、
当然ビジネス化してる人以上の知識を持った人もいる。
SNSの発達で、
そういう人でも出版を介したりコストをかけず
手軽に知識を発信出来るようになった。
受け取る側も、
やはりコストをかけずにそれを受け取れるようになった。
当然これは情報の氾濫を招き、
発信される情報の中には
胡散臭いものも多く含まれるようになったけど、
それ以上に知識でビジネスしてる知識人は
その立場を脅かされるようになった。
知識人の発信する情報、
主張以上に説得力のある情報が氾濫し、
批判に晒されることが爆発的に増えた。
結果、立場を脅かされた知識人たちは、
自分たちを批判し攻撃する人に対する対抗手段として
反知性とか反知性主義という言葉を生み出すに至る。
反知性という言葉自体はネット以前からあるけど、
知識と権威が結びつくことに対する
大衆の反乱行動と位置づけることは出来る。
皮肉な話で、
そもそもこの反知性というのも、
写本や口伝という権力者の独占的事業だった情報発信を、
活版印刷という技術革新で
権力者から奪い取ったのが
出版業界という情報をビジネス化した人々で、
今度は彼らが
ネットという技術革新によって
その立場を脅かされるようになったという構図がある。
だから反知性という言葉と権威主義というのはイコールではないけれども高い親和性を持っている。
ネットの無い時代は、知識人の知識(情報)の発信というのが、出版てモノを介した独占的なビジネスだったんだけど、ネットとSNSサービスの発達で、その独占性が失われてしまった、と。 https://t.co/EQ2dhgxRDt
— 門前小僧仮面 (@monzenkozo21) March 7, 2024