わが家では冬は毎日おでんがある。
何はなくともおでん。一種の保険のようなものだ。
「しまった遅くなった!今から夕御飯の支度か」
というときも安心。少なくともおでんはある。
毎日気がついた時に新しい具を足していく。色が濃くなり褐色の大根、いや、漆黒のゆで玉子になったりする。コンビニのおでんではこうはいかない。
その時々違う具を入れるのでそれほど飽きない。
夫は好きなジャガイモや里芋、焼き豆腐が入っていると嬉しそうだ。カラシをふんだんにつけて食する。時々ドタバタしているから何かと思えば、カラシをたくさん口に入れすぎたよう。目をへの字に上げてのたうちまわっている。
家族みんなのそれぞれ好きなものを入れようと思うと、タライみたいに大きな土鍋がいっぱいになる。コンビニのおでん鍋みたいなのを買おうかと思うくらいだ。(いや、ウソうそ)
でも本当に冬のわが家はコンビニ並みに四六時中おでんの匂いがしている。
夫は遅く帰っても家で食べる。好きなお酒をちびちびやりつつ何かを読んだりしながらおでんをつつく。たいてい家族で同じ部屋で過ごす。
それぞれのことをしていても、時々それぞれが会話を投げ掛け、ほたほたと話している。
おでんの土鍋はその真ん中にあり、相も変わらない平和でくだらない会話にくつくつと笑い声を立てている。
これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。
前回のシリーズはこちら→http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

