弁護士の仕事をしているとき、夫は自転車で通勤する。
行きは20分、帰りは登りの25分。
私が漕いだらもっとかかるが彼は機関車の如く走る。
子どもが小さかった頃はママチャリで爆走していた。
基本は自転車で行くが、前の晩に自転車を職場に置いてきた時や雨の日、また普段と違うところに行く時、私が車で送る。私がというか、彼の運転で事務所まで行き、帰りは私が空の車を走らすのだ。
朝、夫の出勤時間はまちまちだから私は自分のペースで用事をしている。たいていはパジャマのまま。でも油断しているといきなり言われる。
「送ってってくれへん?」
「えー!頼むし早よ言うてよ。何分後?」
「もう今」こら!!
そこから私は忍者のような早業で着替える。洗濯は途中。お化粧も途中。うろたえるアッシー。
車の中での半時間ほどは、しかし、まったりとしたいい時間だ。子どものこと、政治のこと、何でもないこと、結構話す。
それはそれでよい。
でもあんまり「いーよいーよ」って顔してると頭に乗るかもしれぬ。
でもどうせ送るんならわざわざ不機嫌そうに「えー、もー」などと言いたくない。
だからたまに買ってきてくれるカキフライでチャラ!
でも圧倒的にほとんどの仕事日、夫は汗をかきかき自転車で坂をのぼって帰ってくる。夜はそんなに早くない。かなり遅いときもある。でも坂をのぼって帰ってくる。
夫はタフな人だと思う。
出馬を決心していろいろなところに出かけるようになって、朝早く出ていく。夜はやはり早くない。
年末は夜遅くまで町の安全を守る人たちを訪ねて回る。「現場」の声が大事と言う夫。
私はただ「風邪引かないか」「事故はないか」と心配するしかない。
祈るような気持ちで節分を待っている。
これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。
前回のシリーズはこちら→http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

