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2011/05/07
今日は運転手ラタンに連れられてジャイプール観光だ。
インドでの初めての観光となる。先日の一件からまだインドに恐怖心を抱いているので車から降りるのがちょっと怖い。車から降りた瞬間たくさんのインド人が話しかけてくるんじゃないか。また騙されるんじゃないか。疑心暗鬼のまま観光開始だ。
少しの間車に乗っていると真っ白い寺院を発見。さぁ歩いて観光開始だ!こえー!
真っ白い寺院に向かって一歩一歩進んで行く。
うわーあのインド人めっちゃこっち見てくる!こっち見んな!と内心思いつつ平静を装いてくてく歩く。
庭のようなとこを歩いているとさっそくシヴァ神らしき像を発見。
かっけー!と思って写真を撮っているとすたすたと先に行ってしまうおたべ。
おいここはインドだぞ!怖い国なんだぞ!と心で叫んでも彼女には届かない。
まぁしかたない。ひっそりと見守るしかないか。
シヴァ像を離れ、歩いて行くと先ほど車から見えていた真っ白い寺院の前まで来ることができた。
入ろうと思ったらそこには英語でこう書かれていた。
take off your shoes
靴を脱がなきゃ入れないのね。
靴をポイッと脱ぎ、下駄箱に入れ、真っ白い寺院に突入。
中に入るとまず目につくのはに二体の像だ。しかしなんの像なのかぼくらには皆目検討もつかなかった。
寺院の中は写真禁止なので後で調べることもできない。
しかたがないので内部の様子はしっかり心に焼き付けておこう。
中は四方の壁に何枚ものステンドグラスがあり、そこにはやたら青い人間が描かれていた。ヒンドゥー教の神様だろうか。ステンドグラス自体は美しいのだが、勉強不足なため、なにがなんだかまったくわからない。
中央は広場になっており、数人がそこに座っていてぼくも真似をして座ってみた。大理石のような床がひんやり気持ちいい。
ここなら涼みに来るだけで何時間でもいられそうだ。
奥に行くと今度は壁自体が彫られていた。そこにもヒンドゥー教の神々が描かれていた。
それとカンボジアのアンコール・ワットで見た人々がナーガ(神蛇)を綱引きみたいに持ち、海から不老不死の薬を取ろうとしている図があった。
やはり同じヒンドゥー教寺院なだけある。
違う国で同じ絵を見るのはなんか嬉しい。
車に戻る前にぼくは喉が乾いたので水を買うことにした。
街での初めての買い物だ。ボラレないだろうか。心配だ。
15ルピー。この国の物価はだいたいこんな物かとわかった瞬間だった。
それからぼくらはアルバートホールミュージアムに行った。
ここはなんかよくわからんが、博物館だ。カーペットから絵から神像から様々なものが展示されていた。
ぼくは建物に入る前の展示場でおたべを見失ってしまい、どこを探しても見つからなかったため、先に中に入ったのだろうと思って、博物館の中に入ることにした。
沢山の数の展示物があった。
しかしぼくはおたべが心配だったので、先に入ったはずのおたべを探しながら、展示品の写真を撮りまくって博物館から出た。
しかし車に戻ってもおたべの姿はなく、ラタンに聞いてもまだ帰ってきてないとのこと。
こりゃまいった。神隠しか!
急いで博物館に戻り、おたべを探した。
なかなか見つからないので、まさかと思い、博物館内部に戻ってみると、ケロッとした顔のおたべがいた。
いたー!心配させやがって!こっちの心配を他所にめっちゃゆっくり見学しとる!
てか、なんでおれより遅いの!?
聞くと、かなりゆっくり一つ一つの展示物を見学していたらしい。
博物館に入ったのもぼくが先らしい。
無駄な精神力を使ってしまった。
まぁ無事ならいっか!
それから車でちょっと移動し、ジャイプールの街が見渡せる塔に上った。10ルピー。
塔自体はそんなに大きいものではなく、内部にある螺旋階段は人一人がやっと通れるほどの狭さ。
ぜーぜー言いながら上りきり、ふと周りを見渡すと頂上では美しいジャイプールの街を一望することができた。すぐ下にピンクタウンが見える。ピンクタウンと言ってもいかがわしい街のことではない。ただ単に街の壁が全てピンク色なのだ。
頂上で一息入れ、下に降りると塔の管理人ぽいおっちゃんがぼくらを呼び止めた。
いい写真ポイントを教えてくれるとのこと。
このパターンはチップを要求してくるパターンのやつだ。
と思ったら一切お金は要求されず、写真撮影終了。
おっちゃんにとっては暇つぶしだったのか何なのかはわからないが、優しいおっちゃんもいることをこの時初めて知った。
それからラタンに連れられてシティパレスなるところに訪れた。
ここはマハラジャが住んでいる宮殿で、その一部を一般公開している。
奥のほうには実際に今もマハラジャが住んでいるらしい。
ここで目を惹いたのは巨大な二つの銀の瓶だ。
これは銀の瓶では世界最大でギネスブックにも載っているらしい。
ここで多くのインド人が写真を撮っていたのでぼくたちも彼らの真似をして、遠近感を利用してあたかも手に持っているかのような写真をぱちり。
その他、武器博物館など見たが、ベルセルクのクシャーナ人斥候が使っていた剣が沢山置いてあり、ちょっとテンションが上がった。
シティパレスを出ると、すぐ近くにジャンタルマンタルという天文台群に行った。
ここは場所そのものがマハラジャの宇宙への好奇心が造った芸術的観測機だ。
高さ27.4メートルもある日時計サムラート・ヤントラ。
太陽の高度を計り、赤緯と1日の長さを知るためのダクシンノダック・ビッティ・ヤントラ。
星や惑星の位置を測る観測儀ウンナタンシャ・ヤントラ。
などなどここには12の様々な観測機がある。
測定の仕方は全然わからないが、芸術の森美術館ばりのこの空間をぼくは気に入った。
ここに岡野印をつけようと思う。
それからぼくらが向かったのはアンベール城だ。
この城は山の上に建っており、山の上に広がる無数の城壁は万里の長城を彷彿とさせた。
城までの道を歩いているとヤギを発見。ヤギは目が怖い。試しにヤギの真似をしてメーメー鳴いてみると数頭のヤギが接近してきたのでそっこーで逃げた。西洋ではヤギは悪魔のモチーフとして使われるくらいだからな。一戦交えないで正解だった。
城の中に入ると、ひらけた場所に出た。ここは宮殿の前庭でお土産屋さんやドリンク屋さんなどもあり、人々で賑わっていた。
ガイドと名乗る人物を振り切り中に入ると、世界一美しいと言われるガネーシャ門をくぐり、城内に入ることができた。
城内は非常に美しく内部が残っており、かなり自由に散策することができた。
勝利の間、歓喜の間を抜け、かつてのハーレムだった場所にたどり着き、マハラジャの権力の絶大さを知った。
アンベール城を出て山を下るとインド人青年達がやたらと後をつけてくる。
やたらとにやにやしており、何かと思えば、一緒に写真を撮ってくれとのこと。
そんなに日本人が珍しいか。しかたないので一枚撮ってやった。
それからさらに車のほうへ向かうと数匹の猿が地面に寝転がったり、何かを食べたりしている。
どうやらインドには2種類の猿がいるらしく、黒顔の猿と赤顔の猿がいる。
黒顔は大人しい性格らしい。
赤顔は噛むこともあるらしく、注意が必要だ。
赤顔の猿は車の運転中に発見し、観察することができた。
今回発見したのは黒顔の猿だ。
赤顔よりも一回り大きい。
人間が近づいてもあまり動じない。
数枚写真を撮り、車に戻った。
次はウォーターパレスに行くとのこと。
いろんなとこに連れてってくれるのは有り難いが、ラタンよ。おれはもう疲れたよ。今日はもういっぱい観光したし、もういいじゃないか。一刻も早くホテルに帰りたい。
と、そんなことを考えているとウォーターパレスに着いた。
湖の真ん中に城が見える。
ここから写真を撮れとラタンが言っている。
うぉーーーーでかしたラタン!!今回は観光なしか!写真だけならいくらでも撮ってやるぜ!パシャ!
と一枚だけ写真を撮りその場を後にした。
その後、風の宮殿なるところに寄ったが、ここも外から写真を撮るだけだった。ラッキー。
それからぼくたちは宿に戻り、夕食も食べずに寝た。
明日はアグラに行くらしい。
明日につづく。
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