前回の続きです。
GW後半は、静岡県富士山世界遺産センターへ。
そして、富士山本宮浅間大社に家族で出かけてきました。
「絵馬は初詣でなくてもいいんだよね?」
そんなことを言いながら、もう願い事は分かりきっているかのように、ペンを走らせる中2の娘。
何を書いたのか聞いてみると、「世界平和」との答え。
「学業はどうにかなるけど、平和は願わないと。」
個人の力だけではどうにもならない平和には願う気持ちが必要だと言うのです。
そして、いざ絵馬を奉納しようと所定の場所に掛けようとすると、これまた躊躇。
「誰かの願いの上に重ねてしまって大丈夫なのかな。」
案外心配事の多い今どきの中学生(笑)。
でも、その根底にあるのは、自己だけを見るのではなく、常に他人と繋がっている自分。
もし、利他主義と呼ばれるこの哲学を母が正しく理解しているとするのであれば、娘は、この「利他」を生きているのだと感じます。
体育祭の騎馬戦の練習のとき、「相手にケガをさせてしまったらどうしよう」と本気で心配する彼女を見て、思わず笑みが溢れた母でしたが、この自分と同じように相手も大事という娘の想いは、間違いなくモンテッソーリのコスミック教育によって育まれたものだと感じています。
個人も企業も政府も自分へのこだわりが強いこの現代において、破壊的な自己への偏愛から私たちを救うのが、モンテッソーリ教育におけるコスミック教育だと言われます。
コスミック教育は、小学生の子ども達に、戦争や惑星破壊から私たちを救うことのできる普遍的な価値観を紹介することができると信じています。コスミック教育は、このような高尚でありながら不可欠な人生観を得るための第一歩です。(Duffy & Duffy, 2013, p. VII).
平和な未来への希望から生まれたコスミック教育は、マリア・モンテッソーリ博士と息子のマリオ氏によって戦時中に生まれたものでした。インドのコダイカナルの山間部の放牧的な地域で、自然に触れ、子ども達と接し、自らを省みる時間を重ねながら、コスミック教育の理念を育んでいったと言われています。
この壮大な理念の理解に努めてきたこの12年。
決して体現できている段階には至っていませんが、この時、モンテッソーリ親子が提唱した平和への想いを繋いでいかなければならないと強く感じています。
そんな母の想いに触れながら生きてきた娘。
コスミック教育の素晴らしさが彼女の日常の中で少し見える瞬間、改めて、モンテッソーリ教育に出合えた幸福感に包まれます。
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NHK出版の学びのきほんシリーズの1冊。
「利他」という言葉の本質が見えてくる、やさしい解説書です。
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