先週より在籍中のアメリカの大学院にて「特別支援教育」のクラスが始まりました。
ついにこのクラスを終えたら卒業。
しかし、予想はしていたものの、生涯に渡り学ぶべき分野が一つ増えたと確信しています。
このクラスは通常クラスの半分の2ヶ月間のクラス。
本来であれば自己紹介の動画撮りをしたり、掲示板で受講生同士のアイスブレイキングがあるのですが、とにかくこのクラスは学ばなければならないことが多いため、そういったものは一切なし。
1週目から今では排除されている「差別用語」を浴びせられることから始まり、さらにはスペシャルニーズを抱えるお子さん達が、日頃学校でどのような困難に向き合っているか模擬体験をすることからスタートしました。
模擬体験に困惑
まるでクイズかと思うような、何を表しているか分からない「図」を見せられ、それについて意見を求められる授業。
先生には早口でまくしたてられ
「どうして答えられないんだ。早く答えなさい。」
とひたすらプレッシャーばかりを与えられます。
もちろんこれは、模擬体験なので、わざとこのような設定であることは十分に理解しているのですが、それでも認識できないものに対して、当たり前のように意見を求められ、何も言うことができないこの辛さは、今まで味わったことがないものでした。
さらには
「お話を即席で作ってクラスのみんなに発表してください。でも、“n”の付く単語は使わないでください。」
という条件付きの課題を出され、口ごもる受講生たち。話すことに困難を抱えている人たちの気持ちが分かった瞬間でした。
こんなわずかばかりの模擬体験の時間でさえ、暗いトンネルに迷い込んでしまったかのような時間。どうすればここに光が差し込むのか…。
そう考えた時に
「スペシャルニーズにおける本当のチャレンジとは、スペシャルニーズを持たない人々を教育すること」
と言われる理由が痛いほどよく分かりました。
卒業を控えた今、改めて思うこと
特別なニーズがあってもなくても、子どもはみなパーフェクト。
今まで何度も書いているように、子どもをどう変えるかではなく大人がどう変わるか。
そこ一点に尽きるのだと改めて感じています。
恥ずかしながらこの世の中にはまだまだ知らないことばかり。
一生かけて学ぶべきことが山ほど残っていると教えてくれた大学院。
卒業がこれほどまでに寂しい理由はここにあるのかもしれません。
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