どこをお手伝いする!? | モンテッソーリな時間~バイリンガルに魅せられて~

モンテッソーリな時間~バイリンガルに魅せられて~

中2の娘とワーキングママによる2歳からのホームモンテッソーリとバイリンガル育児の足跡を綴っています。

 

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小4娘の『2歳からのホームモンテッソーリ♡ときどき英語』。
よろしければ自己紹介もご覧ください。 
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モンテッソーリ教師養成講座乳幼児コースの映像の中で、こんな場面がありました。

 

「これから公園でピクニックをするから、着替えよう。準備はいい?」

 

そう先生に言われ、ペコリとうなずく1歳くらいの女の子。

 

「洋服を先に着る?それとも靴を先に履く?」

「くつ!」

 

自ら当たり前のように靴を履き始める女の子。

けれども、なかなかうまく履けません。

 

「ヘルプ!」

 

そう言われ、先生が笑顔で答えます。

 

「じゃあ、かかとの部分を持ってあげたら、自分で入れられる?」

 

全部やってあげるのではなく、まだ難しいと判断した部分だけお手伝い。

すると、女の子、左右逆に履いています。

 

「どう歩きやすい?」

 

先生がそう声をかけると、ニッコリ。

もちろん、先生は正しません。

 

今度は、自分でワンピースを着始めます。

かぶったものの、なかなか出てこない顔。

 

「ヘルプミー」

「●●ちゃんは、どこ?あっ、1つ目が見えた!やったぁ、今度は2つ見えた!」

 

先生の明るい声かけに、喜んで自分で洋服を着ます。

 

「ワンピース着てるね。靴も履いてるね。」

 

先生のその言葉に、満面の笑みを浮かべます。

 

最後はカーディガン。

 

「これがカーディガン。自分一人で着る?かわいいボタンがついているね。」

 

見事に両袖自分で通すものの、1歳児の手にはまだボタンが難しそう。

 

「ヘルプ」

「ボタンの穴を持っていてあげようか。じゃあ、ボタンを通してくれる?」

 

でも、まだ上手くいかないようです。

 

「ヘルプ」

 

そして、先生が行ったお手伝いは、やっぱりここでも励ましの声かけ。

 

「あなたなら、出来るわよ。」

 

そう言われた女の子。

見事に一人で着ることができました。

 

この世に誕生してまだ1年程度の女の子。

 

まだお喋りは単語程度でも、まず先生は行き先を告げ、これから何をするかきちんと説明してから着替えの時間がスタート。

 

洋服が先か靴が先か、女の子の意見を尊重するところから始まります。

 

お手伝いをお願いされても、やってあげるのではなく、どこをお手伝いすべきか見極める先生。

今思うと、娘が1歳の頃の母は、子どもにやらせるという発想すらなく、「やって」と言われたら言われるままにすべてをやってきた当時。「出来る、出来ない」で判断するのではなく、「どこが出来るか、どこが出来ないか」を判断すべきだったと後悔しています。

 

1人でワンピースを着られた瞬間は思わず「すごいね!えらいね!」といった声をかけがちですが、モンテッソーリアンの先生は「ワンピースも着ているね。靴も履いてるね。」と事実を述べるのみ。けれども、この言葉に含まれた先生の想い、そしてあの温かい笑みを見ていると、子どもにとってはどんな賞賛よりも嬉しいものなのだと感じます。

 

「ヘルプ」の言葉に必要なのは、やってあげるのではなく、その子はできるのだと信じてあげること。

この励ましこそが、真の援助に繋がるのだと実感した瞬間でした。

 

10歳の娘との関係においても、実はとっても必要な要素が満載のような今回のレッスン。

自戒の意を込めて、ここに綴っておきます(笑)。

 

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