周りに、日英のバイリンガルだけでなく、日韓・日中のバイリンガルの友人がいます。 日韓のバイリンガルは近所のお友達。ご両親は韓国人、子どもたちは日本生まれ日本育ち。上のお姉ちゃんは小学校3年生、下の男の子は幼稚園年長さんです。二人の日本語を聞いていると、日本人の子どもたちと全く同じように聞こえますが、やはり家庭内の言語は韓国語のため、日本人とは違うというのがご両親談。毎年夏休みには韓国へ戻り、毎日朝から晩まで韓国語塾(国語塾)とその他習い事に集中します。ご両親は、この時間なしには、子どもたちは2言語キープすることは難しいと考えているようです。
そして母の親友の日中バイリンガル。実際には、10歳で来日し帰化した彼女は、高校・大学・大学院はアメリカとカナダのためトライリンガルです。中国へは毎年年末に数日帰国する程度で、中国語は日本の中でキープしてきました。お母さんが中国から様々な教材や書籍を取り寄せ、日本の学校の宿題が終わると、同時に中国語の学習にも励んだ彼女。2言語をキープするためには、それぞれの言語を「50%」「50%」とするのではなく、「100%」「100%」の接触量が必要だったと言います。だから、人の倍勉強しなければならなかった彼女。こんな過酷とも言えるような試練を、お母さんはどのように彼女に課したのでしょうか。それは、家庭内の環境作りに合ったといいます。ただ教科書とワークに向き合うだけではなく、中国の番組、絵本、雑誌など、子どもが興味を持ちそうなものを、いつでもアクセスできるよう整えられていたようです。今でさえも、単身赴任中のお父さんが中国から帰国する際には、中国の新聞をすべて持ち帰り、溜まった新聞を家族全員で読み返し、ディスカッションすると言います。
さて、我が家。日韓バイリンガルの友人のようなサマースクール頼みでもなければ、日中バイリンガルの友人のような環境調整が出来ているわけでもありません。今の娘は、ただスクールで与えられる宿題をこなすだけ。それだけでも、分量が多くて悩ましいと感じていましたが、こうして周りの話を聞くと、2言語を身につけるというのは容易いことではないのだと改めて感じました。日英のバランスをどう取るかを悩み続けていた最近。親友の「50%、50%では上手くいかない」という言葉にハッとさせられました。でも、それと同時に「200%は目指せない」というのが正直な気持ち。すると、友人からこんな提案がありました。
「Yuzyに任せてみたら?」
彼女のお母さんは、もちろん娘には中国語をキープさせたいと願ってはいたものの、一度も無理強いをしたことがなかったといいます。娘がやりたいといった時には出来るよう、環境を整えていただけ。そこを選択するかしないかは、彼女任せだったようです。結果、完全なる日中バイリンガルになった友人。努力は人一倍したけれども、それは辛い努力ではなかったといいます。その努力の道のりにはいつも大好きなお母さんがいて、お母さんが大切にしている言葉を自分も学ぶ。それだけのことだったと彼女・・・。
来年小学生になることを考えると、英語をどのような位置づけにすべきか悩み続けていた母ですが、「娘に任せる」という、ある意味モンテッソーリ教育の基本でもあるような助言を友人からもらい、急に気持ちが晴れてきました。毎日頑張る娘を見ながら、応援する気持ちよりも罪悪感を感じてしまっていたここ最近。大好きなお絵かき、ピアノ、クラフト・・・そんなものもしっかりと選択肢に残しながら、今後の彼女に必要だと感じるものも整えておく。それで良いのかもしれません。
でも、今の彼女の至福時間は自転車♡
隙間時間を見つけて、目一杯好きなことにも、向き合いたいと思います。