第2章・ブランド化は場所を選ばない

 

1,サロンブランド化は職分の徹底から。

 

 「儲かるサロンづくり」の戦略は、サロンのブランド化が最も効果的です。

ブランドサロンの商品は、「カットやパーマではなく、サロンでの体験」を「売り」とします。

 

体験とは「気くばり・心くばりの接遇」です。ここをコンセプトに経営戦略を執ります。

そのために以下のことを徹底します。

◎マイクロスコープで視覚化のカウンセリング。

◎清潔・衛生の見える化で施術の推進。

◎親密な「おもてなし」で、くつろげる空間を提供。

◎快適な空間づくりに、快適な照明、快適なBGM、◎オリジナル粧剤を使用した施術の推進。

 

以上の要素は、「顧客の満足度」を高める最も効果的な戦略です。これらが合わさって一つの商品=体験ということになります。

 

このようなブランド性を主張したメニューの「価格設定」は、一般サロンの五割増し以上に設定します。

つまり、1,000円であれば1,500円以上を最低基準として設定します。

 

なぜ、このような「価格設定」をするのか? その理由は「どこにでもある美容サロンを、ここにしかない美容サロン」との「印象づけ」にあります。 

 

ブランド性が認知され、定着して行く段階で顧客ロイヤリティが醸成されます。

その顧客の感覚は、「どこにでもある」から →「ここにしかない」へと変化します。

 

「ここにしかない」という特徴は、顧客の個人的な感性にしっかりと根付くため、確実に差別化の訴求力となります。

これが「高料金サロン」への起爆剤です。

 

その「付加価値」を高める「核」となるのが「職分の追及」です。

では、理容業・美容業の「職分」とは何か。理容業・美容業の開設には所轄保健所の許認可を要します。

 

それは何を意味しているか。「清潔で衛生的な環境の下に施術を行うこと」を指します。

ここに理容業・美容業の「職分」があります。

 

最近、美容師が「普段着で腰にガンベルトをぶら下げているコスチューム」を見かけますが、これはタメです。

それが流行であれば、なおさら避けて下さい。

 

ビジネスを成功に導くための最重要であり最優先の決断は、「適切なニッチを選ぶこと」です。

「ニッチを選ぶ」という事は、特定の分野の「専門家になること」です。これが「職分」です。

 

もしニッチではない市場で勝負すれば、大多数の同業社を相手にした経営になります。これでは途中で挫折するのは明らかです。

ニッチに絞り込んだ場合、見込めるファン層は少なくなりますが、見込み客から信者客に昇華した人々は、関心の高い情報には「いくらでも金を払う」という傾向があります。

 

「職分に撤すること」とはが「ブランド化の秘訣」ということを先ず認識して下さい。

                     続く