旅は人間の成長を促進する | 注文の多い蕎麦店

注文の多い蕎麦店

人間は何を食べて命を繋いできたのか?
純粋に生きるための料理を実践し
自然に回帰することで
人間本来の生活を取り戻します。


国内旅行、海外旅行、一人旅、家族旅行、社員旅行、修学旅行。
いろんな種類の旅がありますがそのどれもが

人間の豊かさと経験を上積みするうえで貴重な財産になる

 

と思います。

とりわけ一人旅は困難なことや予定外のことトラブルに巻き込まれたときなど。
誰かに頼るわけではなく自分の知識と経験と勇気をフル活用して
自力で乗り越えなければならないシチュエーションに頻繁に遭遇するので。

旅が終わった後
というか旅の計画を立てている時点で

一回りも二周りも人間として成長する可能性が多い

ものだと思います。


実際に僕も20代の半ばを迎えるまで大した野望も情熱もなく
ただ淡々と日々を消費することが多かったように思うのですが。
20代後半で会社を辞めた後に半ば引きこもりのような生活に陥ってしまい。

もうひたすらに一日が過ぎていくのを待つだけというような状態の中。
友達の誘いになんとなく乗っかって中国の雲南省というところを一ヶ月ほど放浪したのですが。

当初は日本にいても暇だしただなんとなくぼ〜っと中国で過ごせたらいいか。
くらいの感覚で何のスケジュールも立てずに地球の歩き方一冊だけを携えて友達のアパートに転がり込んだのですが。
その時友達から

俺これから用事あるからお前適当に旅してこいよ

と唐突に言われてアパートを追い出されてしまい。
まあそれなら仕方ない
ちょっとブラブラ行ってくるかどうにかなるやろ。
とガイドブック片手に見知らぬ中国の町へふらふらと飛び出したのですが実際には

もうほんとにどうにもならなかった

んですよね。


一応大学では英語系の学科だったので片言の英語でどうにかなるやろ。
って思ったら一切通じない。
と言うか地方の中国人と数字でさえ満足に理解し合えない中で
もう一から中国語を覚えるしかなかったわけですが。

もちろん今のようにスマホどころかネットカフェさえなかった時代なので。
頼りになるのは地球の歩き方の巻末にのってた基礎会話集のみという。


 

それでもそのガイドブック一冊のみで昆明から大理、麗江、剣川、虎跳峡、大具と

バスを乗り継ぎながらどうにか一ヶ月乗り切って。
また昆明で友達と無事再会できたときはほんとなんて言うか

それまでの人生で味わったことのないような達成感と充実感で胸がいっぱいになり。
結局その感動がその後のまた別の旅への原動力にもなったわけですが。

たぶんその友達は日本でぶらぶらしてる僕の無気力ぶりを感じ取ってたと思うんですよね。
自分も同じような境遇があったから人ごとではなかったのでしょう。
で僕を中国に呼び寄せておいて
あえて突き放したと。

ほんとあの時の経験がなかったら今の僕は間違いなくなかったので。
今頃普通に会社勤めしながらああ〜仕事早く片付かんかなあ~週末まだかなあ~
なんてただ日々が過ぎることを粛々とこなしながら無駄に時間を浪費してたのかもしれません。

ほんとその友達には今でも感謝しかありません。
そんな彼は今タイのシーサケートという田舎町の大学で日本語の先生を粛々とこなしております。
ああ〜週末まだかなあ~夏休みまだかなあ~なんて感じで笑


 

まあいずれにせよ若い人はもちろん
今働き盛りの人。
家族を抱える人、仕事が一段落した人、人生に何の目的も見いだせない人。
その全ての人間に一人旅オススメします。

もう今はスマホが普及してしまっているので以前のように何も分からない
というようなドキドキハラハラな旅は無理かもしれませんが。

きっと何某か人生にとって自分自身の成長にとって掛け替えのない財産にいくつも出会えると思います。

年齢とか環境とかは関係ない。
旅は誰にとっても無条件に手を広げて待っていてくれるはず。
もちろん資金の多寡でその選択肢は大いに変わってくるのですがチュー

そんなことを感じた旅の終わりに辿り着いた蕎麦屋さんの話です↓