たまに賄いで蕎麦に納豆を合わせることがあるのですが
粘りの相乗効果はもちろん蕎麦の風味というか旨味が増してくるような気がするんですね。
で科学的に納豆の蕎麦に対する効果を突き詰めてみると辿り着くのは。
たんぱく質分解作用
ということになります。
納豆はもちろんヨーグルトや麹などの発酵食品は発酵の過程で
微生物が産生するプロテアーゼと呼ばれる酵素によってたんぱく質を分解することにより。
旨味の元になるアミノ酸に変換させることを利用した食品なのですが。
このたんぱく質分解酵素が蕎麦に含まれる微量のたんぱく質をアミノ酸に変えることによって
旨味が引き出される。
という仕組みなんですね。
他にも玉ねぎやゴーヤ、キウイやパイナップルなどにもたんぱく質分解酵素が含まれているのですが。
豚肉と玉ねぎを一緒に炒めると肉が軟らかくなったり酢豚にパイナップルを入れると旨味が増すのも
同じ作用というわけ。
ちなみにこの酵素の分解作用を油汚れなどを落とすのに応用したのが洗剤の類ですね。
ついでに言うとおろしたての大根にはアミラーゼと呼ばれるでんぶん分解酵素が含まれるので
越前蕎麦のように固い蕎麦に大根おろしを合わせると食感が軟らかくなり
でんぷんがブドウ糖に変換されるので甘みも引き出されるという理屈です。
もちろん食感を生かしたい十割蕎麦なんかに合わせると甘味は増すけどふにょふにょになってしまうのでご注意を。
今度蕎麦にキウイ試してみます