蕎麦は蕎麦としての役目を終えさせたい | 注文の多い蕎麦店

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以前は僕も蕎麦粉でブランマンジェ作ったりとかピザ生地にしたりとか
いろいろ試してたんですけどね。
蕎麦粉を自分で挽くようになってから思ったんですけど。

時間をかけて蕎麦の実からやっとのことで蕎麦粉にまで仕上げたものをとてもデザートや他の料理に使えないということ。

うちの小さな製粉機では1㎏の玄蕎麦を約700gの蕎麦粉に挽き上げるまでに早くても3時間要するんですね。
もちろんほったらかしという訳にはいきませんので小まめに引っかかった蕎麦の実を石臼に落としてやらなきゃいけないし気温や湿度もチェックしないといけないし。
その都度水が入らないように気も使うし何よりなるべく甘皮や蕎麦殻が入りすぎないようにそれでいてできるだけ蕎麦粉は落とせるように篩う作業は工程以上の神経と体力を消耗します。
 

そうやってようやく料理の素材になった蕎麦粉700gは単品なら7人前ほどしか取れないんですね。
そこまでしてようやく仕上げた蕎麦粉はやっぱり蕎麦切りとして役目を終えさせてあげたい。
というのが彼を蕎麦粉にまで仕立て上げた親心というものでしょう。

だからもう今は蕎麦粉をデザートとか蕎麦がき以外の料理に使おうとは微塵にも思わないですね。

10gでも20gでも全部蕎麦切りとして利用してあげたい。
そもそも蕎麦粉をデザートとかに使用してる店が自家製粉してます!なんてのは聞かないですし・・・

そういうお店も自分で挽いてそれでもお菓子に使いたい!って言うなら全然OKだと思うんですけどね。
 

親心子知らずとはよく言いますが粉心親知らず・・・なんてね(´・ω・`)