本質を蔑ろにする観光蕎麦の弊害 祖谷そばもみじ亭 (徳島・三好) | 蕎ばログ

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蕎麦屋が蕎麦屋を食べ歩く。一般人とは異なる同業者としての視点でシビアに鋭くタブーに突っ込みます。
技術や味云々よりも料理や蕎麦に対する信念、哲学、お客様への配慮等そういった方面から観察したいと思います。


2021・7月訪問

90歳のおばあちゃん蕎麦を食べた後国道沿いをひた走り大歩危へ。

 


 

さすがに壮観。

自然の景色だけで客を呼べるのはやっぱり素晴らしいな。

 

 

そして大歩危から小歩危に向かう途中の国道沿い。
コンビニやらモントベルやらラーメン店やらが集まった商業施設の一画にあるのがこちらの蕎麦屋さん。

 


 

観光客の食指が動きそうな緑を生かしたスタイル。

 

 

平日ですが夏休みに入ったこともあってかなりの賑わいです。

次から次へとお客さん途切れませんでした。



ざっとメニューを確認。


 

ざるもありますが祖谷蕎麦(ぶっかけ)メインで御膳物が充実してます。


 

カレーとかもありますね。


 

せっかくなので鮎御膳にしようかと思いましたが結構お腹いっぱいだったので。


 

祖谷蕎麦御膳をぶっかけで。
刺身こんにゃくに堅豆腐に漬物、十五穀米おにぎりにとろろぶっかけ蕎麦と。
動物性たんぱく質ゼロで原価を抑制して満腹感を助長する作戦ですね。
まあお腹は膨れますがいかんせん満足感が・・・

そして肝心のお蕎麦。

 


 

祖谷蕎麦スタイルのぶっかけですが白っぽいふにゃふにゃのお蕎麦です。
もうこれは祖谷蕎麦どころか蕎麦ですらないと思う。
産地どこか確認するまでもない。

しかも何か蕎麦と違う味がしたんですが何だろう?水のせいなのかな?


 

まあとにかくスタイルだけ祖谷蕎麦を真似てますが全然別ものの商業用お蕎麦でした。

観光に来られた方はこれが祖谷そばだと認識してしまうのは祖谷にとって弊害ですらあると思う。

外観だけは気合入ってるのにね笑

 



例えるなら昔メジャーバリバリのボブホーナーが日本にやってきて語ったように。

日本という島国では

野球というベースボールに似たスポーツをやっていた

みたいな感じでしょうかちょっと違うか笑

 

そして重たい腹を引きずりながら小歩危へ。

 

 

うんやっぱり小さい笑

 

これで徳島高知蕎麦研修終了。

最後だけは少し残念でしたがまあ観光地だからある程度予測はしてたので想定の範囲内か。

やっぱり純粋に料理とサービスだけでお客さんを呼べる店こそ本物の証だなと再確認。

うちも自分自身がメインコンテンツになる覚悟を持たないとな照れ

 

 

祖谷そばもみじ亭

徳島県三好市山城町西宇1468−1