本:街道をゆく 因幡・伯耆のみち、檮原街道 司馬遼太郎 | 駄目人間のブログ

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何度も、1年かけて司馬遼太郎の「街道をゆく」を読んでみようと思ってるのだけど、結局は年に2冊くらいしか読むことができないでいる。数ヶ月前に司馬遼太郎の「城塞」を読んで、もう少し大阪の冬の陣、夏の陣を知りたく、池波正太郎の「真田太平記」を読みはじめてしまったこともあって、この1年、街道をゆくを読めなかった。

さてこの 因幡・伯耆のみち、私は鳥取県に三朝温泉にしか行ったことがない。と言うか、誰もが鳥取って砂丘しかないイメージだと思う。それも、この本に、鳥取は大きな火災にあって残っていないようだ。以前から思っていたけど、島根県と鳥取県が隣の県でありながら、かなりの温度差があるのも、この本で説明してくれる。

高知県の檮原という地名は、この本ではじめて知っただけど幕末に興味がある人でもなければ、この檮原には興味がないと思う。それにしても、この檮原という小さな町から、日本の歴史に名前を残した人物がこんなに出ているのかと思う。

令和のこの時代、まだこの檮原では神楽が行われているのだろうか。道路が整備されて、だんだん都会に人が流れていって、日本の古い伝統がどんどん失われていくと思うと、司馬遼太郎がこの「街道をゆく」で本当にしたかったことは、柳宗悦が行った「民芸運動」のようなことだったのかもしれないと思った。日本とは何か?を、まだ日本らしさを残す最後の「時」だったのかもと思う。

それにして、この街道をゆくはいまだに色褪せない。