子供の頃は、毎週見ていたNHKの日曜美術館も、ここ最近はアートシーンしか見なくなっていた。昨晩、なんとなく途中から日曜美術館を見た。この日は、美術書の奇想の系譜の著者、辻惟雄だった。なんとなく見ていたんだけど、曾我蕭白の群仙図屏風の説明に入ったとこで、この人は化け物だと思った。「小学館の図鑑NEOアート 図解 はじめての絵画」だったかな?この本を取り出して、絵の基本色は青、赤、黄で、この曾我蕭白の群仙図屏風には青、赤、黄を使っていると嬉しそうに話をしていた。あの年齢で、子供向けの本まで読み込んで、はっと気付かされたことを吸収できる。知の巨人と言われる人たちは、いくつになっても自分の考えを固めるのではなく、なんでも吸収していけるだけの柔軟なんだと思った。考古学の古田武彦も、読者からの指摘などは聞きれて修正をかけていく。素人でもなんでも、聞く耳をもっていける。本当にすごい人たち。
