東京都現代美術館
子供の頃から、色んな美術館に行ってるけど、デイヴィッド・ホックニーの作品を見ることがあまりなかった。子供の頃に、父からデイヴィッド・ホックニーは知ってるか?と聞かれ知らないと言ったら、お前は何を観てきたんだと怒られて。その数日後ホックニーの解説を買ってきててくれたけど、現代美術が全く理解できなかった。まず、この平面的な絵が何が良いかわからなかった。けど、子供ながら、ホックニーの水の描き方が単調でありながら、これだけで水を表現する技術は素晴らしいと思った。この本に、日本の雨?だったか?ただ、水たまりに雨が落ちた波紋を描いているだけの絵だけど、色使いと微妙な筆加減で日本を感じることができた。
どうやら東京でも21年ぶりの大きなホックニー展らしい。全体的に、最近の作品が多く展示されていたように思う。かなり大型の作品も展示してあったり、代表作に近い作品も展示されていた。思いつきで書いてしまうのだけど、まずホックニーのすごいと思ったのは、日本の巻物からヒントを得たろうデジタルの大型の作品。誰かがやってしまったら、そうだよねと思いつくけど、iPadで小作品を何枚も描いていって、それをつなげていくと、誰でも思いつくようなことだけど、やってのけてしまうのがすごいと思った。この作品、1場面1場面見ていると、ホックニーが天才的な構図のセンスがあるのがわかる。こうして作品を見回すとシンメトリーの作品など、見事な配置で描かれている。中でも、自分のアトリエの中を俯瞰して作成した作品は、ちょっとありえない構図でありながら、見事にはまり込んでいる。この感覚はホックニーしかできないだろうと思う。
こうしてみていると、ホックニーって日本の浮世絵を中心に日本美術をかなり研究したのではないかとと思う。
