クローリングモンキーのたわごと -30ページ目

クローリングモンキーのたわごと

諸行無常なれど素敵なことが
溢れたるこの広い世界。
日々の由無しごとを
普遍的な好奇心をもって
徒然なるままにつぶやきます。

飯豊山無事下山後、

雨で冷えスリップで汚れ汗まみれになった身体を温めようと

近くの国民宿舎 飯豊梅花皮(かいらぎ)荘に寄ってみたのですが、

ボイラー掃除期間でお休み。

 

しかたなく、立ち寄り湯を探したところ

道沿いに「マタギの館」を発見。

ここ西置賜郡小国町小玉川地区は「マタギ文化」を

伝承する活動をされているエリアのようで

こちらは正式には「マタギの郷交流館」という施設。

 

いつ出会すかわからない熊の生態を勉強できるかなと

学習意欲を抱いて入館。

 

展示スペースのツキノワグマ剥製

 

展示場は2Fで見学料は無料。

1Fは地産土産ショップとレストラン。

 

マタギ関係の展示物見学後コーヒーブレイクしながら

お店のスタッフさんに

近くに立ち寄り湯がないか尋ねると、

周辺の温泉宿を何軒か丁寧に教えてくれました。

 

もう今夜は風呂に入ってゆっくり和みたいなぁ…という想いが湧き

薦めてくれた民宿に連絡を取っていただいて、

1泊2食OKの回答…ラッキー!!!

 

美味しく熱いコーヒーをゆっくり飲みながら、

山岳写真集を眺めて時間調整後、4時頃その宿に到着。

 

場所は先ほど訪ねた国民宿舎の奥に位置し

宿の向かいには稲穂の実った水田がある

THE にっぽんの里山…といったいい感じの景色。

 

母屋でチェックイン後、別棟の建屋に案内され

今日は他にお客さん無しでお風呂も独り占め

無事下山の充実感とともにハッピーな時間を過ごしました。

 

 

 

客室から田んぼの向こうに飯豊連峰がみえる宿

 

夕食はほぼ全て自家製の食材でご当地グルメを提供され、

家の方とお話しながら美味しくいただきました。

 

この宿の大将は現役のマタギを生業とされているとのことで

居間に熊の毛皮が吊るされていました。

 

居間のツキノワグマ毛皮

 

翌日も朝風呂をいただき疲れもかなり癒えました。

チェックアウトの際、女将さんが

茸飯の弁当と自家製の卵のお土産を

用意していただき恐縮至極。

いつかもう一度お世話になりたい…

と思えるホスピタリティ満点の温かい宿でした。

 

国道に向かう道沿いの田んぼにはマタギの郷らしく

何体ものマタギ案山子が猟銃をかまえ並んでいます。

昨夜の夕食時、私が

「人里までクマが降りてきませんか?

最近は各地でクマが住宅地に現れて襲われるニュースも多いけど…」

と尋ねると、大将が

「ここら辺のクマはちゃんと教育しているから大丈夫!」

と説得力ある回答をいただいたのを思い出しました。

 

運転者から見るとスナイパーに狙われているような

位置関係になってしまうのですが、このポーズ

ツキノワグマの人里侵入抑止に相当有効なんだろうな。

 

蓑を身に着けるマタギ案山子

 

さて帰路は1日かけて、日本海側に抜け、

新潟・長野経由で帰ります。

 

途中、長野道の姨捨SAで休憩。

レストランやショップの建物がリニューアルされ

すごく綺麗になっていました。

そして千曲市を見下ろす夜景はいつ来ても

いいねナイスビュー!

 

姨捨SAからのナイトビュー

 

4日目も朝から雨。

雨合羽を着て小屋を7時に出発。

尾根道の両側は既に秋を思わせる草紅葉が見れました。

 

草もみじの尾根を降りてゆく

 

梶川峰まで200m、

湯沢峰まで下ってまた登り返して700m (きつい!)

最後は登山口まで600mの高度差合計 1,500m。

スリッピーな急斜面を下ること6時間。

 

歩行途中、体重を支えるために掴まった木が揺れて

雨粒がどっと落ちると同時に

首筋が鋭くチクッとする小さなアクシデント。

後で首周りに巻いていたタオルをチェックしたら

大きめの黒アリが登場。

ヒアリでなければよいが…山には居ないか

ヤマビルやマダニじゃなくて助かりました。

 

登山口…振り返れば直ぐ急登の一枚岩

 

打撲や擦過もなく無事登山口迄降りました。

好天には恵まれませんでしたが充実の4日間トレックでした。

3日目朝、おきたらやはり雨(><)。

朝食は手っ取り早くソイジョイを噛じり簡単に済ませます。

 

予定では、此処から飯豊本山までピストンし

その後昨日歩いた稜線を戻り

一気に下山する手前の門内小屋まで…と考えていましたが、

3~4時間かけての本山への上り下り後さらに6時間の稜線歩き、

合計9~10時間の行動となると雨と霧の中では

疲れや怪我のリスクも高いなと総合的判断。

 

本山はいつかまたの機会に、福島県側からトライしよう…

ということで、昨日歩いた県境稜線を北に戻っていきます。

 

雨は小ぶり安定、強風の荒天でもない中、

天狗岳~烏帽子岳~梅花皮岳~北股岳~門内岳と

ピークをアップダウン。

緑の空気を精一杯呼吸しながらのスカイラインウォーキング。

 

ところどころで、雲海と鉛色の雨雲の間に

蔵王連峰や朝日連峰、月山、うっすら鳥海山まで山座同定でき、

自分の立ち位置を確認でき感激ものです。

 

烏帽子岳へ向かうスカイライン

 

梅花皮岳と北股岳の鞍部の梅花皮小屋

 

北を眺めると雲海の向こうに朝日連峰と月山

 

山道で出会ったガマ…一生懸命の姿にシンパシー感じ足を止めて一句

ガマガエル負けるな緑茶で小休止

 

6時間半歩いて門内小屋に到着。

こちらの管理人さんは、

新潟県側の頼母木小屋と2つ掛け持ち担当で

その日も暗くなる前夕方4時には地図上2.5時間かかる

頼母木小屋まで歩いて移動するとのこと。お疲れ様です。

 

門内小屋建屋

 

管理人さんがいなくなる前にと急いで缶ビール2本を購入。

今回の山行、ガイドブック情報で

夏山ハイシーズン以降の9月のこの時期は

全て無人小屋泊になるだろうと思っていたのですが、

お世話になった山小屋3軒とも管理人さんが居て、

冷えた缶ビールが飲めたのが嬉しい。

 

ビールは下界より少々値は張るのですが、

雲上の山歩き後の小屋で無事を祝して

ほろ酔いになれるのはなんてなんてハッピーな想定外♥。

 

門内小屋販売物一覧…心身疲労回復にロング缶Beer購入

 

今日も他に宿泊のお客さんは居ないようで、

3畳分くらいのスペースに店を広げゆったりと休めます。

 

最終日の急坂下山に備えてリパックのため

ザックの中身を全部出して確認。

不足を心配して多めに積み込んだ食糧も未だ意外と

余裕の在庫量でした。

 

小屋内で持ち物を広げる

 

ということで、明日の荷重を少しでも軽減する意図で

夕食はアルファ米炒飯+白飯おかわり+味噌汁に加え

ワカメと煮干を入れたチキンラーメン+ビーフジャーキー…

と栄養もボリュームもカロリーも強力なメニューにロング缶という

山行最後の豪華晩餐で満腹

 

チキンラーメンにワカメと煮干を入れてタンパク・ミネラルを摂る

 

雨がシトシトまだ降る音を聴きながら7時には就寝。

真っ暗な小屋の中、すぐ眠りに落ちました。

2日目もまあまあの天気。

朝7時前に出発、本日も引き続き県境を辿る山旅です。

ずっと向こうを東西に横切る稜線の肩に

今日の宿泊予定の御西小屋を確認。

 

嫋やかな稜線歩き…遥か先の稜線上に御西小屋

 

これぞ飯豊連峰ビューとも言うべき嫋やかな稜線

を歩くこと3時間半で御西小屋に到着。

 

まだ午前の早い時間でしたがチェックインさせてもらい、

ザックを小屋にデポして必要な荷物だけサブザックに入れて

飯豊連峰の最高峰 大日岳(標高 2,128m)までピストンします。

 

たまに雲がかかりますが風もなく

概ねいい天候のなかの往復3時間半程のピークハント。

最後の急登でバテましたが、

ピラミダルなシェイプの山容の眺望を満喫しました。

 

大日岳のピークを目指す

 

 

大日岳山頂(標高 2,128m)  飯豊本山方面を望む

 

少し色づき始めたナナカマド

 

御西小屋に戻って早めに夕食を摂りました。

日も暮れ暗くなりヘッドライトを灯け

今夜も独りぼっちだなと思っていたら、

雨に濡れた大きいザックを背負って

ヘッドライトを着けた登山者が一人到着。

 

この方福島県出身の人で、

大日岳に南から直登するオンベ松コースを登ってきたとのこと。

飯豊山のルートでここだけ歩いたことが無かったので

今回トライしたというお話でした。

一般車通行禁止の長い林道を自転車で登山口までアプローチして

整備不十分の登山道を藪こきしながらのトレッキング!?

飯豊山のエキスパートのような冒険猛者に会えて感謝。

 

御西小屋と大日岳シルエット…そろそろ日没、雲が厚くなって天候下り坂

 

ひとしきり山の情報を交換してから眠りにつきました。

明日は雨を覚悟しなければ…

9月初旬、

新潟・福島・山形県に跨る大山塊、飯豊連峰を訪ねました。

 

山形県三国町側からのアプローチで

登山口近くにある飯豊山荘に前泊。

 

幸い昨夜からの雨もあがって、朝5時半出発。

今回はいくつかある飯豊山荘からのルートのうち

梶川尾根コースでアタックです。

 

昭文社の山地図の裏面にも

シーズン別の残雪状況が詳しく図示されているように

雪渓のカールを歩く石転び沢ルートの人気が高いようですが、

クレバスや落石に留意が必要なベテラン向きルートとのこと。

 

そして私の最近の山行は

日帰りや営業小屋泊ばかりだった状況で

今回4日間分の重い食糧・寝具を背負って長丁場の山歩きは

体力的にかなり手強く、

 

近道で時間が短縮できるが技術・経験要の雪渓ルートより

雪上歩行グッズ無しで荷重を少しでも軽るくできるが

遠回りとなる尾根ルートの方を選択。

 

スタートからいきなり手足をフルに使う急登が続き少々面くらい

この先体力が持つかなと不安を抱えつつの序盤戦。

 

単独行ですのでクマ鉢合せ対策として

鈴と共にラジオ代わりのウォークマンを小型スピーカーで

鳴らしての歩行に初めてトライ。

心休まるユーミンのBGMでクマに告知しながらの登山です。

 

めいっぱい詰め込んだザックの上部が左右に揺れ

樹林帯の急登はきつかったですが、

蒸し暑い空気の中、薄日も差し始め

木々の切れ間から遠望も効くようになってきました。

 

3時間程歩いて目指す稜線の鞍部に山小屋を発見!

少しずつでも近づいているな…と少し元気が湧きます。

 

門内小屋が見えた!

 

歩行ペースは1時間歩いて5分休憩。

一休みして下界を見下ろすと昨日宿泊した飯豊山荘が

小さく確認でき、かなり高度を稼いだことを認識。

 

飯豊山荘が小さく目に入る

 

途中、ペースが早すぎたのか

腿裏の筋肉(大腿二頭筋)が攣りそうになりましたが

少しペースダウンして何とか事なきを得ました。

 

出発から6時間で扇ノ地紙(標高1,889m)という

稜線との交差ポイントに到着。

約1,500mの標高差を登ってきて筋肉プルプル。

此処で大休止し飯豊山荘で握ってもらった

おにぎりでランチとします。

 

扇ノ地紙の梶川尾根案内ポール…なぜか倒れている

 

さあここからは飯豊連峰のパノラマを眺め

ピークをいくつか超えながら本日の宿泊地

梅花皮(かいらぎ)小屋を目指して稜線歩き。

地図を見ると、これから辿るこの稜線がそのまま

新潟県と山形県の県境ラインです。

 

門内岳の頂上の祠

 

稜線を進む…山形(小国町)側はガス、新潟(新発田市)側は晴れ

 

稜線上も背丈を越える木立や熊笹で

先が見通せない草トンネルがあり、

こんな所ではクマと遭遇せぬよう歌ったり

「ほいほい」と掛け声をかけて自分を鼓舞したり…

普段より独り言をたくさん発声しながら歩きました。

 

木立のトンネル 下草は刈られ整備されていました

 

トリカブトのお花畑

 

2時間ほど稜線を南に向かって歩き、北股岳に到着。

頂上には鳥居と石積の祠があります。

 

 

北股岳山頂(標高 2,025m)

 

山頂から30分ほどで梅花皮小屋に到着。

本日は9時間の山歩き。

1日目の行程を終えホッとしました。

他にお客さんは居ない様で、だだっ広い部屋に独りで宿泊です。

 

梅花皮小屋の中…広い部屋に独りだけ

 

梅花皮小屋から石転び沢ルートの雪渓が見おろせました。

 

石転び沢の雪渓