ちょうど一年前、散歩途中で出逢った謎の齧歯類。
春の兆しを感じる日に同じ場所で遭遇。
水路から護岸コンクリを上がって
道端の雑草をむしゃむしゃ喰らっていたのですが、
人の気配を感じてさっと踵を返し
泳いですぐそばの下水管の中へ…
どうもここをねぐらにしているようです。
昨年と同一固体なのか確信は持てないけど
寿命は一般的に5~8年ということで
この地で繁殖行動があるかは別として
少なくとも1シーズンは越冬したのでしょう。
昨年はカワウソかビーバーかはたまた
シャボテン公園で飼育され愛らしい映像を
みかけるカピバラか等と思案して
そのまま失念してしまったのですが、
先日、NHKの「所さん!大変ですよ」でこの動物の
トピックを取り上げていたので
その正体は”ヌートリア”と認識しての再会。
体長50cmくらい、しっぽは30cmくらい、泳ぎは得意のようです
手前の雑草を喰んでいた…見た目は可愛いですが特定外来種
ヌートリアは南米原産の草食齧歯類。
この水路ではコケや水草を齧る
水鳥やカメをよく見かけますが餌の競合で
雑草で飢えを凌いでいたのでしょうか。
二枚貝も食べるらしく汽水域の水路は
存外心地良い環境なのかもしれません。
番組では日本でヌートリアが増えた原因は
太平洋戦争が関係していると解説。
ヌートリアは沼狸とも呼ばれ音読みすると勝利
につながり験かつぎの意味もあったとか。
大日本帝国航空部隊が連合軍との空中戦で
より高い飛行高度が求められる戦況下、
上空での防寒に優れる毛皮採取を目的に
大量輸入したのがそもそものきっかけだったようで、
戦後の毛皮軍需減少後、
食用や愛玩用としての利用を図るも定着せず
管理不充分のままで放置され野生化したまま
増殖した歴史的背景があるとの事。
ヌートリアは、南米原産で環境省の特定外来生物
に指定されており、水生植物が主食。
特に西日本で水稲や根菜類等の食害が増加、
防除が進んでいない害獣の1つだそうです。
この水路には人間の都合で同じような経緯を辿った
アカミミガメもけっこう見かけるのですが、
食害や生態系保持への脅威を知っても
人間の都合で商品として売買され飼育放棄された末
最後は捕獲・駆除される運命を思うと
気の毒な気がします。ああ無情(;ω;)。
環境省は動物愛護管理法の基本原則として
「動物は命あるもの」であることを認識し、
みだりに動物を虐待することのないようにするのみでなく、
人間と動物が共に生きていける社会を目指し、
動物の習性をよく知ったうえで適正に取り扱うこと
を定めています。おっしゃるとおり心がけます。
因みに、動物愛護管理法では
「特定外来生物が動物である場合の殺処分は
できる限りその動物に苦痛を与えない方法による」と定められ
特定外来種の防除を定める法律では
これらの生き物は鳥獣保護法適用対象外としているとの事。
鳥獣保護法も外来生物法も生物の多様性確保が
目的の1つである点は共通しています。

